言語小説集 新潮文庫

井上ひさし

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784101168340
ISBN 10 : 4101168342
フォーマット
出版社
発行年月
2014年11月
日本
追加情報
:
215p;16

内容詳細

ワープロのディスプレイ上でカギ括弧同士が恋をした。威張り腐った●や■に他の記号たちが反乱を起こす「括弧の恋」。方言学の権威が、50年前自分を酷い目に遭わせた特高の元刑事を訛りから見破って復讐する「五十年ぶり」。ある日突然舌がもつれる青年駅員の悲劇を描く「言語生涯」など言葉の魔術師による奇想天外な七編に加え、抱腹絶倒の四編を新たに収録した著者最後の短編集。

【著者紹介】
井上ひさし : 1934‐2010。山形県生れ。上智大学文学部卒業。浅草フランス座で文芸部進行係を務めた後、「ひょっこりひょうたん島」の台本を共同執筆する。以後『道元の冒険』(岸田戯曲賞、芸術選奨新人賞)、『手鎖心中』(直木賞)、『吉里吉里人』(読売文学賞、日本SF大賞)、『不忠臣蔵』(吉川英治文学賞)、『シャンハイムーン』(谷崎潤一郎賞)、『東京セブンローズ』(菊池寛賞)、『太鼓たたいて笛ふいて』(毎日芸術賞、鶴屋南北戯曲賞)など戯曲、小説、エッセイ等に幅広く活躍した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ヴェネツィア さん

    7つの短篇からなる作品集。そのいずれもの小説の中核をなすのは「言葉」。言葉の持つ様々な側面をそれぞれ主題にして語ってゆく手法。例えば、巻頭の「括弧の恋」は文字。続く「極刑」では、お芝居の台詞。そこでは、かつて夢の遊眠社を率いていた野田秀樹氏をからかってみたり(もちろん、親しみを込めて)。また「五十年ぶり」では、『マイ・フェア・レディ』のヒギンズ教授ばりの方言学者を登場させたり。「見るな」では、戸来=ヘブライ伝説で遊んでみたりと、もう縦横無尽の楽しみぶりだ。希代の言葉使い師、井上ひさしの面目躍如たる一書。

  • s-kozy さん

    井上ひさしの最後の短編集。ワープロのディスプレイ上で”「”と”」”とが恋をして起きる騒動の顛末「括弧の恋」や方言学の泰斗がその知識から過去の因縁を思い出しさりげなく復讐を果たす「50年ぶり」、ある日突然思い通りの言語表現ができなくなる駅員の悲劇を描いた「言語生涯」など言葉のこだわり職人が著した言語に関する短編が七編、それに文庫化にあたり収録された四編が加わり十一編収録されています。クスリと笑わせられるものが多く、「さすが井上ひさし、目の付け所が♯でしょ」と感じました。気軽に読める作品だと思います。

  • つねじろう さん

    山崎努オススメ二人目。鉄板井上ひさしの言葉や文章をテーマにした短編集。それはまさに鬼に金棒、ダーティーハリーにマグナム、変幻自在の縦横無尽。抱腹絶倒の諸行無常。言葉の持つ視覚的、聴覚的側面を記号化や方言や外国語、駄洒落を駆使して楽しませてくれる。井上ひさしの真骨頂。特に口開けの括弧の恋なんかその着想に脱帽。極刑や言語生涯も良いね。決戦ホンダ書店も笑える。言葉自体の持つ不思議さや魅力を分かりやすく伝えてくれるところは流石。表裏源内猿蟹合戦や道元の冒険をもう一度読みたくなった。良書です。

  • ふう さん

    帯にある「抱腹絶倒」とはいきませんでしたが、言葉を生業とする作者のセンスの良さ、品の良さ(?)を感じてにんまりできる作品です。言葉はおもしい、言葉は悲しい、そして言葉は怖い…。「括弧の恋」。キーボードを眺めてこんなことを思いつくなんて、想像力と遊び心に感心しました。

  • けんとまん1007 さん

    敬愛する井上ひさしさん。もう、これは、神業ではないかと思う。膨大な知識があり、その上でその知識を使う知恵があり、さらにユーモアがある。だから、時代を超えて楽しめる。

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人物・団体紹介

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井上ひさし

1934(昭和9)年11月16日‐2010(平成22)年4月9日、享年75。山形県出身。1972年『手鎖心中』で第67回直木賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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