? KARADA 文春文庫

乃南アサ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167918033
ISBN 10 : 416791803X
フォーマット
出版社
発行年月
2021年12月
日本
追加情報
:
297p;16

内容詳細

娘の美容整形につき添った愛子は医者から「目尻の小皺がなくなれば十歳若く見える」と言われたことが頭から離れなくなる(臍)。女性の膝に魅入られ痴漢行為で逮捕された文哉は、代り映えしない日常を逃れるため別の犯罪行為に走るが(血流)。人体のパーツへの異様な執着が日常の殻を突き破る五つの物語。

【著者紹介】
乃南アサ : 1960年東京生まれ。早稲田大学社会科学部中退後、広告代理店勤務。88年「幸福な朝食」が第1回日本推理サスペンス大賞で優秀作に選ばれ作家デビュー。96年「凍える牙」で第115回直木賞、2011年「地のはてから」で第6回中央公論文芸賞、16年「水曜日の凱歌」で第66回芸術選奨文部科学大臣賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • もぐたん さん

    体の一部にフォーカスしたホラーサスペンス5篇。ほんの些細なきっかけで始まる執着が、ゾッとするオチに繋がる。それは誰しも嵌まる可能性のある落とし穴が、ポッカリと口を開けて舌舐めずりをしているよう。読みながら、ダメだダメだと主人公を引き戻したくなるが、怖いもの見たさも手伝って、するすると読んでしまう。ただ怖いだけでなく、切なさも残る最終話が特に印象的。★★★☆☆

  • やいっち さん

    二日、サッカーワールドカップのスペイン戦の劇的勝利の熱冷め遣らない日に読了。乃南アサ作品は初めて。書店で表紙画像に惹かれて手が出たかも。小生は女性作家の小説やエッセイを読むのが大好き。発想法の根っこや生理感覚を嗅ぎ取りたいのかもしれん。

  • そら さん

    臍、血流、つむじ、尻、顎、人体のパーツに捕らわれ、日常を崩してしまった人々の五篇の短編集。20年前に書かれたミステリーとのことだが、身体への興味や欲望は今も昔も変わらない。自分をポジティブにするための努力は良いが、度を過ぎると闇が待っている。身体への異様なこだわりは幸福や自由への渇望なのだろう。

  • NADIA さん

    自分の体にコンプレックスを全く感じない人はいないだろう。特に男性は『つむじ』に共感を覚える方が多いのでは?と。高校生の娘が「かっこいい臍にするために美容整形手術を受けたい」と始まり、いつの間にか母親である語り手が美容整形にはまり込んでいく『臍』。繰り返す美容整形で若返る容姿を夫に気づかれないことを娘と一緒にもどかしがりながら迎える皮肉なラストがとても印象深い。

  • カブ さん

    身体のパーツ(臍、つむじ、尻など)への異常な執着を描く怖いお話の短編集。気になってしまうと、異常に気になり過ぎて意識が離せなくなり、果ては犯罪にまで…。人って怖い。

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乃南アサ

1960年東京生まれ。早稲田大学社会科学部中退後、広告代理店勤務を経て、88年「幸福な朝食」が第一回日本推理サスペンス大賞で優秀作に選ばれデビュー。96年『凍える牙』で第百十五回直木賞受賞。2011年『地のはてから』で第六回中央公論文芸賞、16年『水曜日の凱歌』で第六十六回芸術選奨文部科学大臣賞を受

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