美麗島プリズム紀行

乃南アサ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087816969
ISBN 10 : 4087816966
フォーマット
出版社
発行年月
2020年11月
日本
追加情報
:
319p;20

内容詳細

近くて遠い、台湾の本当の姿を求めて
歴史と人に寄り添う台湾紀行

台湾各地を歩いて歴史を紐解き、さまざまな人と出会いながら、旅の途上で湧き上がる心情を綴っていく。前作『美麗島紀行』から5年、台湾への興味と愛は尽きることなく、著者自身が撮影した数々の写真とともに、台湾の多彩な側面に迫る。

美術家・奈良美智さんも絶賛!「ガイドブックだけじゃつまらない!いろんな扉を開けてくれるお話の数々。台湾好きになったら次に読むのはこれでしょ!」

【本文より】
台湾に行ったとき機会さえあれば、私は必ず老人たちと話をする。短くても、すれ違いざまでも言葉を交わす。というよりも、あちらから「日本人ですか」と声をかけてくることが多い。時に懐かしげに日本語で語るその人たちは、時代の生き証人だ。だが、日本統治時代から遠く離れて、出会いの機会はますます貴重になっている。

【もくじ】
カバランからバックスキンへ 
台湾最南端で台風に遭う 
「日本語世代」それぞれの思い 
映画の中の日本家屋 
台北MRTに生かされる日本の技術 
アクシデント 
パイワン族・陳媽媽のしなやかさ 
清き水が湧き、歴史が降り積もる町 
端午節の一日・ドラゴンと猫 
暑く、熱く、篤い街・高雄 
ピンク色に引きずられた日 
食器にこらずに縁起を担ぐ 
祝日の過ごし方・お墓参りとバーベキュー 
日本と縁の深い村に、再び立った新たな鳥居 
客家の町で乃木希典の足跡を見つける 苗栗・南庄郷 
外省人・二度と故郷へ戻れない老人の話 
台北の新名所「呼吸する隠れ家」を実現した日本の技術 
台南の冬・韓石泉氏ゆかりの場所で空襲の話を聞く 
「魚」と「野菜」の一騎打ち・台湾総統選挙 
鬼の月・今も大切にされている「七夕」の一日 
八十代女性が七十年以上も心に抱いてきた疑問 
あらゆる要素が融け合っている台湾の住宅 
「布袋戯」──驚異的進化と大きな課題

【著者プロフィール】
乃南アサ(のなみ・あさ)
1960年東京都生まれ。早稲田大学社会科学部中退後、広告代理店勤務を経て、1988年『幸福な朝食』が第1回日本推理サスペンス大賞の優秀作に選ばれ、作家デビュー。1996年『凍える牙』で直木賞を、2011年『地のはてから』で中央公論文芸賞を、2016年に『水曜日の凱歌』で芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。主な著著に『花盗人』『団欒』『旅の闇に』『六月の雪』『美麗島紀行』『チーム・オベリベリ』など多数。

【著者紹介】
乃南アサ : 1960年東京都生まれ。早稲田大学社会科学部中退後、広告代理店勤務を経て、1988年『幸福な朝食』が第1回日本推理サスペンス大賞の優秀作に選ばれ、作家デビュー。1996年『凍える牙』で直木賞、2011年『地のはてから』で中央公論文芸賞、2016年『水曜日の凱歌』で芸術選奨文部科学大臣賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • starbro さん

    乃南 アサは、新作をコンスタントに読んでいる作家です。『美麗島紀行』に続く第二弾、表紙とタイトルからキラキラした旅行記かと思いきや、台湾の歴史、風土記、現在を巡るシリアスなエッセイでした。台湾の総統選挙はアメリカの大統領選に近いんですね。まだ台湾は訪れたことがないので、コロナ禍が落ち着く2年後?に、大学卒業35周年記念に大学の同級生と旅行に行きたいと考えています。 https://books.shueisha.co.jp/items/contents.html?isbn=978-4-08-781696-9

  • Kei さん

    美麗島と呼ばれ、過去に独立国家であったことのない島、台湾。著者は、東日本大震災にたくさんの義援金を送ってくれた台湾を知りたい、と訪れ、二冊目の紀行文。原住民族、日本統治時の日本人、国共内戦以前からの内省人、後の外省人。様々な人に出逢いながら、各地を歩き、歴史を紐解き、台湾の多彩な表情を綴る。その時々の時代や体験や立場で、ひとつの事柄もプリズムのように光りのあたりかたがまるで違うのは、あたりまえ。長く過酷な時を生き抜いてきたからこそ、自ら勝ち取った民主主義を大切にしている近くて遠い島に、感慨深くなりました。

  • 榊原 香織 さん

    美麗島紀行の続編。昨秋出たばかり。こちらの方が面白い。 台北で“くーりんじぇ”という町名表示見て、あれ、と思ったのだけど、やっぱりあの映画の。 3月の台湾ではレンブという果物をたくさん食べるのですが、あれは屏東が有名なのですね、黒珍珠というのが最高銘柄。 カバランのフィノという最高のウィスキーが台湾にあるらしい。今度行ったら買ってきたい

  • hiro さん

    5年前に乃南さんの『美麗島紀行』を読み、その後も台湾のことを知ろうと、台湾出身の東山彰良さんの『流』なども読んだ。そしてこの本を知り、即図書館で予約した。乃南さんはずっと台湾に住んでいるのかと思うぐらい、足しげく台湾各地を訪れており、気候・風土・民族・歴史・習慣・産業・食べ物などについて、前作以上知ることができた。その中でも、日本の統治、その後大陸から国民党がやってきた「狗去猪來」の時代について、直接一般市民に聞いた話が心に残る。今、いち早くコロナ対策を成功させ、注目される台湾を知ることができる本だ。

  • R さん

    観光エッセーとは一線を画する、台湾の近代史、日本との関わりを丁寧に取材しながら、今の台湾を見てきた紀行文でした。台湾の人たちの生活が垣間見えるやりとりや、やさしさを感じる挿話もよいのだけど、一方で台湾における政治の難しさ、外省人という存在、統治時代をどう考えるかなど、テーマとして重いものもあり読み応えがある。台湾のこれまで、そして今というものを人に根差して取材した内容だと思えるのがとても素敵な一冊でした。

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乃南アサ

1960年東京生まれ。早稲田大学社会科学部中退後、広告代理店勤務を経て、88年「幸福な朝食」が第一回日本推理サスペンス大賞で優秀作に選ばれデビュー。96年『凍える牙』で第百十五回直木賞受賞。2011年『地のはてから』で第六回中央公論文芸賞、16年『水曜日の凱歌』で第六十六回芸術選奨文部科学大臣賞を受

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