幸福な朝食 新潮文庫

乃南アサ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784101425115
ISBN 10 : 4101425116
フォーマット
出版社
発行年月
1996年10月
日本
追加情報
:
16cm,307p

ユーザーレビュー

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読書メーターレビュー

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  • mariya926 さん

    美しい主人公は芸能会に入ろうとしていましたが、その1年前に自分そっくりの人がデビューして大人気になってしまいました。その為に芸能人になろうとしても、上手くいかずに人形使いになります。小説としては面白いけど、誰も幸福にはなれていないのでは?という読了感です。折角の美貌が残念というか勿体ないです。日本のように結婚、出産という圧迫がない国だったら普通に幸せに生きていけたのではないかな??

  • mariya926 さん

    読友さんのお薦めで読みました。乃南アサさんのデビュー作ですが、デビュー作とは思えない完成度の高さです。志穂子は小さい頃からアイドルになるのだと思って育ちますが、自分に似た顔のアイドルがデビューし一気にブレイクします。高校を卒業しすぐに東京に行きますが、似た顔のスターがいるのでデビュー出来ず人形使いになり、過去と現代が交互に物語が進んでいきますが…。途中から気になって一気に読みでした。乃南さんは女性の心の動きの表現が素晴らしいです。自業自得とも言えますが、それだけでは語りきれないやり切れなさが漂ってきます。

  • キムチ27 さん

    イヤミスの王道。ここまでネガティブなヒロインは久しぶり、救いようのない痛さ、悲しさすら感じ、読んでいて苦しかった。嫉妬、羨望・・月が太陽を羨むニュアンスに擬える様な 空しい絶望感。人が成長するにつれ、周囲を眺め、己を見つめ どこかで折り合いをつけるという計算が出来なかった。メンタルのサーモスタットが動かないとこうなって行くのかって考えてしまう。他者のアドバイスは徐々に効かなくなって行く、それを聞ける耳が有る内は救いかな。志穂子の人生〜欲望の肥大化する時代では増えて行く感じがした。

  • tengen さん

    乃南アサさんデビュー作。 美しい少女だった志穂子、夢が儚く遠ざかり、遂には狂気の世界へ落ちてゆく。 第1回日本推理サスペンス大賞 優秀賞。 どこかで一歩違えば、人生も変わっていたのかも。 それとも、どう廻ってきても迎える人生の終焉は同じなのか。 狂気への落ち方が半端なく恐ろしい。 ラスト伊吹の想いは感慨深い。

  • さっこ さん

    乃南さんのデビュー作。ものすごい寂寥感を感じる作品。女優を夢見ていた少女は、人形劇の人形使いになっていた。思い通りにいかない日常、自分とよく似た女優、成功者の影で作られていく偽物の自分。どんどん壊れていく心の中に狂気が見えてくる。怖くてとても切なく悲しい物語。昔、浅野ゆう子さんでドラマ化していた記憶。

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人物・団体紹介

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乃南アサ

1960年東京生まれ。早稲田大学社会科学部中退後、広告代理店勤務を経て、88年「幸福な朝食」が第一回日本推理サスペンス大賞で優秀作に選ばれデビュー。96年『凍える牙』で第百十五回直木賞受賞。2011年『地のはてから』で第六回中央公論文芸賞、16年『水曜日の凱歌』で第六十六回芸術選奨文部科学大臣賞を受

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