ツェートマイアー・テルデック・レコーディングス（１５ＣＤ）

ツェートマイアー・ボックス（１５ＣＤ）
テルデック・レコーディングス

マニア筋に人気のヴァイオリニスト、トーマス・ツェートマイアーがまだ若かった頃、1980年代後半から1990年代初頭にかけてテルデック・レーベル専属でレコーディングをおこなっていた頃の録音を１５枚のＣＤにまとめたお買得ボックスが登場します。

【早熟の天才】
オーストリアのヴァイオリニスト、トーマス・ツェートマイアーは、1961年にザルツブルクに誕生。モーツァルテウムに学び、ミルシテインやロスタルのマスタークラスも受講した彼は、15歳でザルツブルク音楽祭デビューし、16歳でモーツァルト国際コンクールに優勝した早熟の天才でもありました。
　優勝後は各国でリサイタルやおこない、数多くのコンチェルトも演奏し、さまざまな経験を経ることでさらに研鑽を積み、独自の表現を追及していきます。

【多彩な顔】
ツェートマイアーは、本業のヴァイオリニストとしての顔に加え、1994年には弦楽四重奏団を結成、さらに指揮者としても活動し、作曲家としての才能も見せる彼は、おそらく表現したいことが山ほどあるに違いありません。
　演奏スタイルも多彩です。経歴の最初の頃からピリオド様式に関心を持ち、1986年に録音したベートーヴェンのクロイツェル・ソナタ＆春では、フォルテピアノの伴奏で演奏していましたし、また、アーノンクールのウィーン・コンツェントゥス・ムジクスに参加して演奏経験を積み、ブリュッヘンとも何度も共演するなど熱心にそのエッセンスを吸収していました。
　一方で、自身作曲もすることから、現代音楽には大きな関心を持っており、数々の作品を初演したりもしていますし、シェーンベルクやベルクなど近代作品への深い共感に満ちた演奏にも定評があります。

【廃盤アイテムの嬉しい復活】
非常に長く廃盤となっていたカツァリスとのシューマンのヴァイオリン･ソナタ集、やはり長く廃盤だったフレージャーとのベートーヴェンのクロイツェル・ソナタ＆春や、シベリウスのヴァイオリン協奏曲、ドヴォルザークのヴァイオリン協奏曲、メンデルスゾーンのニ短調ヴァイオリン協奏曲、シューベルトとベートーヴェンの小品集など、個性的なヴァイオリン演奏が好きな方には見逃せない逸品の数々がそろって復活です。

【高評価な名演も多数】
有名なバッハの無伴奏に、パガニーニのカプリス、モーツァルトのヴァイオリン協奏曲、ベルクとハルトマンの協奏曲などはどれもすでに高い評価を得ているもので、これまで何度も再発売されてきました。今回、そういった個性的な演奏の数々がこうして大規模な形にまとめられ、連続で鑑賞することができるようになると、そのユニークな音楽性がさらに魅力を増すようにも感じられます。

【無類に豊かな表現力】
今回のセットの目玉の一つで、ツェートマイアーがまだ髭づらのコワモテだった頃に録音されたシューマンとベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタは、とても２０代なかばとは思えないほど語彙豊富な演奏であることに驚かされます。
　ほかの作品でも、テンポの緩急やダイナミクスの差の大きさ、しなやかで繊細で艶やかなモダン・サウンドから、ハードでゴリゴリしたピリオド系の音まで、どこまでも自在な表現力には感嘆するほかありません。（ＨＭＶ）

【収録予定曲】
・J.S.バッハ：無伴奏ヴァイオリンソナタとパルティータ全曲
　トーマス・ツェートマイアー（ヴァイオリン）

・モーツァルト：ヴァイオリン協奏曲第1番変ロ長調 K.207
・モーツァルト：ヴァイオリン協奏曲第2番ニ長調 K.211
・モーツァルト：ヴァイオリン協奏曲第3番ト長調 K.216
・モーツァルト：ヴァイオリン協奏曲第4番ニ長調 K.218
・モーツァルト：ヴァイオリン協奏曲第5番イ長調 K.219『トルコ風』
・モーツァルト：ヴァイオリン協奏曲第7番ニ長調 K.271a
・モーツァルト：ロンド K.269
・モーツァルト：ロンド K.373
・モーツァルト：アダージョ K.291
　フィルハーモニア管弦楽団
　トーマス・ツェートマイアー（ヴァイオリン＆指揮）

・モーツァルト：行進曲 K.249
・モーツァルト：ハフナー・セレナード K.250
　トーマス・ツェートマイアー（ヴァイオリン）
　シュターツカペレ・ドレスデン
　ニコラウス・アーノンクール（指揮）

・モーツァルト：二重奏曲 K.423
・モーツァルト：二重奏曲 K.424
・ハイドン：二重奏曲第1番
　トーマス・ツェートマイアー（ヴァイオリン）
　タベア・ツィンマーマン（ヴィオラ）

・ハイドン：ヴァイオリン協奏曲 Hob.Vlla No.1
　フランツ・リスト室内管弦楽団
　トーマス・ツェートマイアー（ヴァイオリン＆指揮）

・ベートーヴェン：三重協奏曲
　トーマス・ツェートマイアー（ヴァイオリン）
　クレメンス・ハーゲン（チェロ）
　ピエール＝ロラン・エマール（ピアノ）
　ニコラウス・アーノンクール（指揮）
　ヨーロッパ室内管弦楽団

・ベートーヴェン：ロマンス Op.40
・ベートーヴェン：ロマンス Op.50
　ドイツ・カンマーフィルハーモニー
　トーマス・ツェートマイアー（ヴァイオリン＆指揮）

・ベートーヴェン：ヴァイオリンソナタ第5番『春』
・ベートーヴェン：ヴァイオリンソナタ第9番『クロイツェル』
　トーマス・ツェートマイアー（ヴァイオリン）
　マルコム・フレージャー（フォルテピアノ）

・パガニーニ：24のカプリースOp.1
　トーマス・ツェートマイアー（ヴァイオリン）

・シューベルト：ヴァイオリンと管弦楽のためのコンツェルトシュテュック D.345
・シューベルト：ポロネーズ D.580
・シューベルト：ロンド D.438
　ドイツ・カンマーフィルハーモニー
　トーマス・ツェートマイアー（ヴァイオリン＆指揮）

・シューベルト：ロンド D.895
　トーマス・ツェートマイアー（ヴァイオリン）
　デイヴィッド・レヴァイン（ピアノ）

・シューマン：ヴァイオリン協奏曲ニ短調 Op.posth
　トーマス・ツェートマイアー（ヴァイオリン）
　フィルハーモニア管弦楽団
　クリストフ・エッシェンバッハ（指揮）

・シューマン：ヴァイオリンソナタ第1番
・シューマン：ヴァイオリンソナタ第2番
・シューマン：おとぎの絵本Op.113
　トーマス・ツェートマイアー（ヴァイオリン）
　シプリアン・カツァリス（ピアノ）

・ブラームス：ヴァイオリン協奏曲
　トーマス・ツェートマイアー（ヴァイオリン）
　クリーヴランド管弦楽団
　クリストフ・フォン・ドホナーニ（指揮）

・シューマン：幻想曲 Op.131
　トーマス・ツェートマイアー（ヴァイオリン）
　フィルハーモニア管弦楽団
　クリストフ・エッシェンバッハ（指揮）

・ドヴォルザーク：ヴァイオリン協奏曲
　トーマス・ツェートマイアー（ヴァイオリン）
　フィルハーモニア管弦楽団
　エリアフ・インバル（指揮）

・ドヴォルザーク：ロマンスOp.11
　ドイツ・カンマーフィルハーモニー
　トーマス・ツェートマイアー（ヴァイオリン＆指揮）

・シベリウス：ヴァイオリン協奏曲
　トーマス・ツェートマイアー（ヴァイオリン）
　ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
　クルト・マズア（指揮）

・メンデルスゾーン：ヴァイオリン協奏曲ニ短調
　トーマス・ツェートマイアー（ヴァイオリン）
　フランツ・リスト室内管弦楽団
　ヤーノシュ・ロラ（指揮）

・ベルク：ヴァイオリン協奏曲
・ヤナーチェク:ヴァイオリン協奏曲『魂のさすらい』
　トーマス・ツェートマイアー（ヴァイオリン）
　フィルハーモニア管弦楽団
　ハインツ・ホリガー（指揮）

・ハルトマン：ヴァイオリン協奏曲『葬送』
　ドイツ・カンマーフィルハーモニー
　トーマス・ツェートマイアー（ヴァイオリン＆指揮）

・ベルク：室内協奏曲
　トーマス・ツェートマイアー（ヴァイオリン）
　オレグ・マイセンベルク（ピアノ）
　ヨーロッパ室内管弦楽団
　ハインツ・ホリガー（指揮）

・シェーンベルク：室内交響曲第1番 Op.9
　ヨーロッパ室内管弦楽団
　ハインツ・ホリガー（指揮）