オスモ・ヴァンスカがユン・イサン作品に挑戦!
ヴァンスカが尹伊桑作品に挑戦しました。それも2020年から音楽監督を務めているソウル・フィルとの共演という興味深いものです。
ユン・イサンは現代作曲家としては珍しく録音に恵まれていますが、オーケストラ曲はドイツをはじめとする外国の団体ばかりでした。彼はスパイ容疑で1967年にKCIAに拉致・強制送還され死刑宣告を受けました。1969年に特赦で釈放されたものの、国外追放となり二度と祖国の地を踏むことはできませんでした。今日では韓国でも大作曲家とみなされていますが、ソウル・フィル級のオーケストラによるセッション録音の登場は画期的で、歴史的快挙とさえ申せましょう。
収録された3曲はいずれも後期作品で、1992年の『新羅』は最後のオーケストラ曲。ヴァンスカのどこか東洋的な静謐さと透明感がユン・イサン作品にぴったりで、シベリウスさえ思わせます。同年のヴァイオリン協奏曲第3番は2000年生まれの若手パク・スーイエが独奏を務めているのが注目。彼女の初協奏曲録音ともなり、驚くべき成熟と激しい気質を示しているのが驚きです。(輸入元情報)
【収録情報】
ユン・イサン:
1. 管弦楽のための伝説『新羅』(1992)
2. ヴァイオリン協奏曲第3番 (1992)
3. 室内交響曲第1番 (1987)
パク・スーイエ(ヴァイオリン:2)
ソウル・フィルハーモニー管弦楽団
オスモ・ヴァンスカ(指揮)
録音時期:2021年8月30日〜9月3日
録音場所:ソウル、ロッテ・コンサート・ホール
録音方式:ステレオ(DSD/セッション)
SACD Hybrid
CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD 5.0 SURROUND
BIS ecopak