シャリアピンのために書かれたマスネの傑作オペラ、
ゲルギエフとマリインスキーが華麗に再現。
美しすぎる旋律、思わず引き込まれる語り口の巧さ、
ゲルギエフのマジック炸裂!
SACDハイブリッド盤。ゲルギエフとマリインスキー・オペラの最新盤は何とマスネ。それもバスが主役を務めることで有名な『ドン・キホーテ(ドン・キショット)』。何といっても伝説的なバス歌手シャリアピンに歌ってもらうために書かれた作品ということもあり、ロシアとは無縁の作品でなく、マリインスキー・オペラも力が入っています。
マスネ晩年の傑作『ドン・キホーテ(ドン・キショット)』は1910年の作で、セルバンテスの原作に基づくドン・キホーテの物語。マスネならではの華やかさと美しいメロディを感じさせながらも、ドン・キホーテの悲哀に感情移入させられる深さに満ちています。
ドン・キホーテ役のフルラネットは1949年イタリア生まれのバス。豊かな声量と重い声が特徴で、2001年にサントリーホール・オペラでのドン・カルロ役が現在でも語り草となっています。ゲルギエフからの信頼も厚く、ムソルグスキーの『ボリス・ゴドゥノフ』でも主役に起用されました。『ドン・キホーテ(ドン・キショット)』でも芸達者ぶりを発揮、第2幕で巨大な風車に挑む有名なエピソードも、ドン・キホーテそのものに見えてくるハマり方。またドゥルシネア姫への片思いもコミカルながら男の哀しみが滲み出るいぶし銀の至芸を見せてくれます。ドゥルシネア姫はマリインスキーのソリストで、ゲルギエフお気に入りのグルジアの名花キクナーゼ。スペイン女性そのものの情熱的な歌唱を聴かせてくれます。
ゲルギエフとマスネは、ピンとくる組合せではないと思われがちですが、サンフランシスコ・オペラとの『エロディアード』の名盤でも証明されるように、相性ばっちり。流麗かつ優雅で、マスネの音楽性がチャイコフスキーと近いことを実感させてくれます。(キングインターナショナル)
【収録情報】
・マスネ:歌劇『ドン・キホーテ(ドン・キショット)』全曲
ドン・キホーテ:フェルッチョ・フルラネット(バス)
ドゥルシネア姫:アンナ・キクナーゼ(メゾ・ソプラノ)
サンチョ・パンサ:アンドレイ・セロフ(バス)、他
マリンスキー・アカデミー青年声楽アンサンブル
マリインスキー劇場管弦楽団
ワレリー・ゲルギエフ(指揮)
録音時期:2011年5月
録音場所:マリインスキー劇場コンサートホール
録音方式:デジタル(セッション)
SACD Hybrid
CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD SURROUND