エミーリエ・マイヤー:ピアノ協奏曲、序曲集
ドイツ初期ロマン派時代の作曲家エミーリエ(エミリーとも)・マイヤー。薬剤師の父を持つ裕福な家庭に生まれ、幼い頃から音楽教育を受けました。28歳の時に父を失った彼女は生活のために拠点をシュチェチン(現ポーランド領)に移し、高名な作曲家レーヴェに教えを請います。以降、作曲に励み、8曲の交響曲や歌劇を含む多くの作品を生み出しました。
このアルバムには1850年に初演され人気を博した3つの演奏会用序曲と、1880年に作曲された序曲『ファウスト』、そして彼女の唯一の協奏曲と考えられるピアノ協奏曲を収録。なかでも晩年の作品である序曲『ファウスト』はソナタ形式を用いながらも見事なストーリー展開を感じさせ、ベルリンでの初演は大成功を収め、ファニー・メンデルスゾーンやクララ・シューマンと並ぶ優れた女性作曲家としての評価を得ました。また『ピアノ協奏曲』は古典派の様式を守った端正な作品。ここでトビアス・コッホはマイヤー存命中の1859年に制作された楽器を演奏。当時の響きを再現しています。(輸入元情報)
【収録情報】
エミーリエ・マイヤー:
1. 序曲 ニ短調
2. 序曲 第3番ハ長調
3. 序曲 第2番ニ長調
4. 序曲『ファウスト』 ロ短調 Op. 46
5. ピアノ協奏曲変ロ長調
トビアス・コッホ(フォルテピアノ/ユリウス・ブリュートナー 1859年製:5)
ケルン・アカデミー(古楽器使用)
マイケル・アレグザンダー・ウィレンズ(指揮)
録音時期:2022年4月27-29日
録音場所:ケルン、Deutschlandfunk Kammermusiksaal
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)