ペルガメント:作品集 第1集
20世紀スウェーデンの個性的な作曲家モーセス・ペルガメントの録音プロジェクトがスタート。リトアニア系ユダヤ人の家系に連なるペルガメントは、フィンランドに生まれロシアで学んだ後、1919年にスウェーデンの市民権を得ました。民族主義的な表現と反ユダヤ主義が強まっていた当時、ペルガメントは複雑なアイデンティティゆえに苦悩し、ユダヤらしさとスウェーデンらしさを統合した表現を目指した結果、スウェーデン楽壇の反発を受けて黙殺同然の状態に置かれましたが、その作品は今、ダイバーシティの表現という観点から注目されつつあります。
シリーズ第1集となるこのアルバムでは、ロマンティックな初期の作品からバルトークを思わせる攻撃的な響きを持つ後期の作品までを収め、その作風を概観します。大半は演奏時間3分前後の小品ですが、冒頭に収められたピアノ協奏曲は急緩急の3楽章構成で演奏時間27分を要する堂々たる力作です。(輸入元情報)
【収録情報】
ペルガメント:
01. ピアノ協奏曲(1951-52)
02. 悲しみ Op.5(1908-09) - ピアノのために
03. 抒情的な舞曲集 - ピアノのために
妖精の踊り I(1914)
妖精の踊り II(1915)
マズルカ(1912)
04. 劇音楽『ソロモン王』〜Sulamith's Dance(1915) - ピアノのために
05. 悲しい歌(1915) - ヴァイオリン(オブリガートのヴィオリーノ)、チェロとピアノのために
06. 劇音楽『エステルの祝宴』(1936)より
I. Dance
II. Adagio
07. 映画音楽『Med livet som insats』より
第1幕:The Mill (1939)(マルムグレン編)
第2幕:Minuet(1916)(マルムグレン編)
第3幕:ワルツ・レント(1939)
08. 祝祭ファンファーレ(ベルガメント編)(1961)
09. ニコルへ(1974) - ピアノのために
10. 瞑想曲(1974) - チェロのために
11. 瞑想曲(1969) - チェロとピアノのために
12. メロディア・ロマンティカ(1970) - チェロとピアノのために
13. ファンタジカ・ディフェレンテ『チェーロ・エ・テッラ』(1969) - チェロと弦楽九重奏のために
マルティン・マルムグレン(ピアノ:01-09,11,12)
セバスティアン・シレン(ヴァイオリン:05)
レア・トゥーリ(ヴィオリーノ・オブリガート:05)
マティアス・ホルトリング(チェロ:05)
トーマス・ヌニェス(チェロ:10-13)
サーシャ・マキラ指揮、ヘルシンキ・メトロポリタン管弦楽団(01)
アク・ソレンセン指揮、ヘルシンキ室内管弦楽団(13)
録音:
2021年8月7,8日(01)、2022年11月30日(10-12) フィンランド、Nya Paviljongen, Grankulla
2022年3月20日(13) フィンランド、Jarvenpaatalo, Jarvenpaa
2023年6月12日、11月29日、2024年3月17日(04-09) フィンランド、Organo, Music Centre, Helsinki
全て世界初録音