ベートーヴェン(1770-1827)

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CD 輸入盤

『フィデリオ(レオノーレ)』初演版全曲 ド・ビリー&ウィーン放送響、ニールンド、ストレイト、他(2005 ステレオ)(2CD)

ベートーヴェン(1770-1827)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
OC919
組み枚数
:
2
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明

ベートーヴェン:『フィデリオ(レオノーレ)』初演版
ニールンド、ストレイト、ド・ビリー指揮


『フィデリオ』初演200年を記念して、初演会場と同じアン・デア・ウィーン劇場でおこなわれた上演をライヴ録音したアルバムの登場。序曲は愛好者の多いことで知られる『レオノーレ』第2番です。

【実際の事件をもとに書かれた作品が台本】
フランス人劇作家、ジャン・ニコラス・ブイー[1763-1842]が実際に起きた事件をもとに書いた『レオノーレ、または夫婦の愛』を、ゾンライトナーとトライチュケがドイツ語台本化し、ベートーヴェンが作曲したオペラ『フィデリオ』は、1805年に、アン・デア・ウィーン劇場で初演がおこなわれています。

【第1稿(レオノーレ1805年版)】
当初のタイトルは、原作と同じく『レオノーレ』で、ベートーヴェン自身もそのタイトルでの上演を望みましたが、「救出オペラ」が人気だった時代ということもあり、この原作を使用したオペラもすでに2曲書かれていたため、劇場側はそれらとの混同を避けるため『フィデリオ』というタイトルで上演するよう主張します。
 そのため、このオペラは初演時から『フィデリオ』というタイトルで演奏されていたのですが、ベートーヴェン自身は『レオノーレ』のつもりだったので、序曲には『レオノーレ』序曲第2番が使用されています。
 ちなみに1805年11月におこなわれた初演そのものは失敗に終わっています。これは、当時ウィーンがフランス軍に占領されていたために、聴衆のほとんどがフランス兵になってしまい、ドイツ語で書かれたこの作品は理解されなかったことが原因です。

【第2稿(レオノーレ1806年版)】
しかしベートーヴェンはこの失敗を受けて、すぐに作品の改訂に着手、一部の曲をカットしてオペラを2幕構成へと変更し、序曲も新たに作曲(『レオノーレ』序曲第3番)、翌年春には第2稿による2度の上演を成功させますが、このときもベートーヴェン自身は『レオノーレ』というタイトルを希望したものの、実際には『フィデリオ』として舞台にかけられています。マルク・スーストロの録音はこのヴァージョンです。

【第3稿(フィデリオ)】
その後、しばらく作品は忘れられていましたが、ベートーヴェンの人気の上昇と共に、『フィデリオ』上演の話が持ち上がり、1814年、台本改訂を条件にベートーヴェンもこれを受け、音楽を改訂して第3稿を完成させます。その際、ベートーヴェンは『レオノーレ』というタイトルへのこだわりをやめ、『フィデリオ』として改訂作業を進めて序曲も作曲しています。上演は大成功で、以後、『フィデリオ』はこの第3稿での演奏が主流となります。

【初演200周年記念上演】
今回登場するド・ビリー指揮によるアルバムは、『フィデリオ』初演200年を記念して、初演場所であるアン・デア・ウィーン劇場でおこなわれた上演をライヴ録音したものです。
 主役はフィンランド出身のソプラノ、カミラ・ニールンド。2007年ドレスデン国立歌劇場来日公演でも話題を提供した彼女は、2004年に収録されたアーノンクールの『フィデリオ』でも主役を歌っていました。
 フロレスタン役はアーノンクールやラトルとの共演でもおなじみのカート・ストレイトが務めています。
 オペラで重要な役割を果たす合唱に、これまたアーノンクールでおなじみのアルノルト・シェーンベルク合唱団が起用されているのもポイントです。
 なお、この初演版(1805年版)によるCDとしては、ハンス・アルトマンの歴史的録音や、有名なブロムシュテットの録音、ガーディナーの録音(一部変更)などが知られていました。(HMV)

【収録情報】
・ベートーヴェン:歌劇『フィデリオ(レオノーレ)』1805年初演版全曲

 カミラ・ニールンド(ソプラノ)
 カート・ストレイト(テノール)
 ピーター・ローズ(バス)
 ゲルト・グロホウスキ(バス・バリトン)
 ブリギッテ・ゲラー(ソプラノ)
 ディートマール・ケルシュバウム(テノール)
 ラルフ・ルーカス(バス・バリトン)
 トーマス・エーベンシュタイン(バス)
 マルクス・ラープ(バス)
 アルノルト・シェーンベルク合唱団
 ウィーン放送交響楽団
 ベルトラン・ド・ビリー(指揮)

 録音時期:2005年8月
 録音場所:アン・デア・ウィーン劇場
 録音方式:デジタル(ライヴ)

収録曲   

ディスク   1

  • 01. Ouverture
  • 02. Tagein, tagaus!? (Rocco)
  • 03. Act I: Aria: O war' ich schon mit dir vereint? (Marzelline)
  • 04. Act I: Duet: Jetzt, Schatzchen, jetzt sind wir allein? (Jaquino, Marzelline)
  • 05. Werbung, Sich-Strauben, Verzicht? (Rocco)
  • 06. Act I: Terzett: Ein Mann ist bald genommen? (Rocco, Marzelline, Jaquino)
  • 07. Ja, wir sind blind gewesen? (Rocco)
  • 08. Act I: Quartet: Mir ist so wunderbar! (Marzelline, Leonore, Rocco, Jaquino)
  • 09. Ich war schliesslich geschickt (Rocco)
  • 10. Act I: Aria: Hat man nicht auch Gold beyneben (Rocco)
  • 11. Es war ein Abend im April? (Rocco)
  • 12. Act I: Terzett: Gut, Sohnchen, gut? (Rocco, Leonore, Marzelline)
  • 13. Pizarro! Wir glaubten schon, er kame nicht mehr? (Rocco)
  • 14. Act II: Marsch
  • 15. Schildwachen auf den Wall! (Rocco)
  • 16. Act II: Aria: Ha, welch ein Augenblick! (Pizarro)
  • 17. Er oder wir - darum geht es jetzt? (Rocco)
  • 18. Act II: Duet: Jetzt, Alter, hat es Eile? (Pizarro, Rocco)
  • 19. Und wir - hier in der Mitte! (Rocco)
  • 20. Act II: Duet: Um froh im Ehestand zu leben? (Marzelline, Leonore)
  • 21. Fidelio, ich verstehe dich ja (Rocco)
  • 22. Act II: Recitative and Aria: O brich noch nicht, du mattes Herz! (Leonore)

ディスク   2

  • 01. Doch, es gab etwas, das entsetzlicher war als die Furcht (Rocco)
  • 02. Act II: O welche Lust! In freyer Luft (Chorus)
  • 03. Act III: Recitative and Aria: Gott! Welch ein Dunkel hier! (Florestan)
  • 04. Die Nacht verging? (Rocco)
  • 05. Act III: Duet: Nur hurtig fort, nur frisch gegraben! (Rocco, Leonore)
  • 06. Er wollte Wasser, der Gefangene? (Rocco)
  • 07. Act III: Terzett: Euch werde Lohn in bessern Welten! (Florestan, Rocco, Leonore)
  • 08. Ja, und dann hab ich es getan? (Rocco)
  • 09. Act III: Quartet: Er sterbe! (Pizarro, Florestan, Leonore, Rocco)
  • 10. Die Trompete! Oben vom Turm! (Rocco)
  • 11. Act III: Recitative and Duet: Ich kann mich noch nicht fassen? (Florestan, Leonore)
  • 12. Von uberall her, die Gefangenen (Rocco)
  • 13. Act III: Zur Rache! Zur Rache! (Chorus)

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貴重なフィデリオ「レオノーレ」第一稿の全曲...

投稿日:2014/02/21 (金)

貴重なフィデリオ「レオノーレ」第一稿の全曲。所謂フィデリオとの違いは3幕であること、異なる場面と音楽が随所にあること、何より3幕フィナーレのシーンが全く異なるものとなっています。全曲を通せば完全な別物とまではいきませんが印象はかなり違ったものです。ただ音楽的にはフィデリオより濃密で美しい。ベートベン独特のビートの利いた旋律があふれ終幕は正にブルックナーのテ・デウムそのものです。改訂することはなかったのに、と思います。本ディスク、ド・ビリーの解釈とウィーン響の演奏は大変美しい。ただ完全ライブのようで劇進行にあわせ、たぶんあらすじを説明しているのだと思いますが、場面間にダミ声のおっさんの解説が入ります。これはいただけない!!音楽性を台無しにしています。音楽を楽しむのであれば若きブロムシュテットがドレスデン国立を振ったディスクの方が断然よろしい。第一稿の録音がもっとあればよいのに。

コーキロマンハ さん | 兵庫県 | 不明

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ベートーヴェン(1770-1827)

1770年12月17日(16日?):父ヨハン、母マリアの次男としてドイツのボンに誕生。 1778年:7歳でケルンでの演奏会に出演。 1781(1782?)年:クリスティアン・ゴットロープ・ネーフェに師事。 1800年:交響曲第1番を宮廷劇場で指揮。 1804年:交響曲第3番『英雄』を発表。 1805年:交響曲第5番『運命』、交響曲

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