LPレコード 輸入盤

『ハラズに雲はない』 カーン・ブーラク(ピアノ&シンセサイザー)、ジーモン・ヘーフェレ(トランペット)(アナログレコード)

ブーラク、カーン(1991-)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
NM0302686
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
Germany
フォーマット
:
LPレコード
その他
:
輸入盤

商品説明


コーヒーを称えるアルバム

「ハラズに雲はない」
カーン・ブーラク(ピアノ&シンセサイザー)、ジーモン・ヘーフェレ(トランペット)


コーヒー好きの作曲家・演奏家のカーン・ブーラク(ピアノ、シンセサイザー)と、ジーモン・ヘーフェレ(トランペット)が共演し、コーヒーへの熱い思いを音楽化したユニークなアルバム。ブックレット(英文)にはカーン・ブーラクによる各作品の謎めいた解説が掲載されています。またインパクトのあるアートワークは、カーン・ブーラク自身がハラズの山をデザイン化したものです。

ハラズ産コーヒー
イエメン山間部は晴天率が非常に高く、標高約2千メートルのハラズの風景も連なる山々と青空が印象的。寒暖差の激しい乾燥した気候のおかげでコーヒーの木が強靭化され、絶品のコーヒー豆が生み出されるのだとか。

コーヒーを味わいながらのセッション
レコーディングは2人の即興セッションに始まり。試行錯誤を経て完成していますが、セッションの合間にはハラズ産コーヒーを味わいながら瞑想するような休憩を入れて進められたということです。

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 作品情報

◆ 「水の脈動」 (トラック1)

美味しいコーヒーには良い水が欠かせませんし、澄んだ水の条件は常に移ろい脈動しているものという意味でしょうか。
◆ 「月の数え方」 (トラック2)

一大コーヒー産地でもある中東で用いられるイスラム暦は、月の運行のカウントに拠っていることから、産地の文化にも思いを巡らそうという意味でしょうか。
◆ 「ハラズに雲はない」 (トラック3)

絶品コーヒーの産地、イエメン山間部ハラズの天候は、晴天が非常に多いのが特徴です。産地の気候にも思いを巡らそうという意味でしょうか。
◆ 「ソメートで遅くまで」 (トラック4)

ソメートはスーダンの首都ハルツールのカフェでしょうか。エチオピアの隣国スーダンはコーヒー文化が盛んですが、大規模内戦は終わったとはいえいざこざはいつまで経っても終わりません。2011年に分離独立した南スーダンがコーヒー輸出産業で成功していることも含めて産地の政情にも思いを巡らそうという意味でしょうか。
◆ 「時を越えたカビラの一杯」 (トラック5)

カビラは最高品質のコーヒーでも有名なエチオピアのコーヒー農場のことでしょうか。標高2千メートルで採取される豆からの絶品コーヒーにより、原産国の長い歴史に思いを巡らそうという意味でしょうか。
◆ 「カスカラ」 (トラック6)

カスカラとはコーヒー果実から種(=豆)を除いた果肉などの部分のことです。その大量廃棄は以前は環境問題を引き起こしたりもしていましたが、近年は食品として利用するケースも増えています。コーヒー生産過程の負の部分にも思いを巡らそうという意味でしょうか。
◆ 「ブラック・アズ・ハニー」 (トラック7)

風味豊かなコーヒーを淹れるための特別な精製方法のことで、果肉も利用することから独特の深い味わいに加え、カスカラの量も減少するというメリットもあります。豆の精製方法にも思いを巡らそうという意味でしょうか。
◆ 「地面」 (トラック8)

高地にあるコーヒー農園の地面のことでしょうか。場所によっては急斜面でまるで空中にいるかのような錯覚にも陥るほど。コーヒー収穫のきびしさにも思いを巡らそうという意味でしょうか。
◆ 「キンディーの光線」 (トラック9)

中世の巨大イスラーム王朝で活躍した哲学者、科学者のアル・キンディー [801-873]が提唱した恒星光線理論のことを指していると思われます。後世の占星術や魔術にも絶大な影響を与えたキンディーの思想にも思いを巡らそうという意味でしょうか。
◆ 「エーテル」 (トラック10)

キンディーが研究していたアリストテレス [BC.384-BC.322]によれば、宇宙は四大元素から成る「月下の世界」と、第五の元素である「エーテル」で構成されていますが、ブーラクは解説で、「鼻孔と肺のあいだに浮かぶ神殿」と形容してコーヒーに話を戻し、さらに「月下の世界」についても、確かに楽しい考えだと気楽に受け流しています。コーヒータイムの思想話はほどほどにという意味あいでしょうか。
◆ 「追熟」 (トラック11)

解説文は何やら哲学的で思わせぶりですが、コーヒー果実の処理の過程でおこなわれることがある「追熟」、それも水に浸した状態で実施されるものと考えると、ブックレット解説文中の「we」とは、これから果肉を削がれるために水中で待機中のコーヒー果実そのものであることがわかります。なにごとも視点を変えることが大事という意味合いでしょうか。


 演奏者情報

◆ カーン・ブーラク (ピアノ、シンセサイザー)

1991年、ドイツのアーヘンに誕生。トルコ系ドイツ人で、幼少期をトルコのイスタンブールで過ごし、5歳のときにピアノのレッスンを開始。高校時代はシュトゥットガルトでウクライナ生まれのピアニスト、アンドレイ・ユソフにピアノを師事。その後、数学や経済学に寄り道した後、音響工学を学び、ベルリン芸術大学で音響芸術の修士号を取得。さらに作曲も学んで電子音響技術を用いた作品を発表し、カールスルーエ・アート・アンド・メディア・センターのアーティスト・イン・レジデントとしていくつかの電子音響作品を手掛けています。その後、アコースティック楽器と電子楽器を区別しない独自の電子音響アンサンブルで作曲や編曲、演奏をおこなうようになります。


◆ ジーモン・ヘーフェレ(トランペット)

1994年、ドイツのダルムシュタットに誕生。7歳でトランペットのレッスンを開始。5年後、ラインホルト・フリードリヒの弟子となり、14歳の時にカールスルーエ音楽大学のトランペットクラスに編入。
  BBCラジオ3のニュージェネレーション・アーティスト、ハンブルクのエルブフィルハーモニーからヨーロッパ・コンサートホール協会のライジングスターに推薦され、ドルトムントのコンツェルトハウスが運営するシリーズ「ユンゲ・ヴィルデ」のアーティストにも選出されるなど、短期間のうちに若い世代の最も成功したトランペット奏者の一人として国際的な地位を確立。
  レパートリーは、テレマン、タルティーニ、フンメル、モーツァルトからジョリヴェ、アルチュニアン、ツィンマーマンまで幅広く、特に現代音楽には熱心に取り組んでおり、彼のために書かれたいくつかの作品を初演してもいます。
  CDは、Berlin Classics、Neue Meister、Genuinなどから発売。



 トラックリスト (収録作品と演奏者)

カーン・ブーラク [1991- ]

1. ◆ 「水の脈動」 02:33
2. ◆ 「月齢」 05:41
3. ◆ 「ハラズに雲はない」 04:46
4. ◆ 「ソメートで遅くまで」 03:23
5. ◆ 「時を超えたカビラの一杯」 03:47
6. ◆ 「カスカラ」 05:43
7. ◆ 「ブラック・アズ・ハニー」 04:15
8. ◆ 「地面」 01:53
9. ◆ 「キンディーの光線」 03:56
10. ◆ 「エーテル」 02:28
11. ◆ 「追熟」 03:57

  ジーモン・ヘーフェレ(トランペット)
  カーン・ブーラク(ピアノ、エレクトロニクス)

  録音:ベルリン、フェーラル・ノーテ

 Track list

1. Pulse of Water 02:33
2. Lunar Counting 05:41
3. No Clouds in Haraz 04:46
4. Late at Someet 03:23
5. Timeless Cup of Kabira 03:47
6. Cascara 05:43
7. Black as Honey 04:15
8. Ground 01:53
9. Kindi's Rays 03:56
10. Aether 02:28
11. Reposado 03:57

All tracks performed by Kaan Bulak and Simon Höfele
Recorded, Mixed, Mastered by Kaan Bulak at Feral Note, Berlin

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