ブルク:管弦楽作品集 第4集
1937年、ウクライナのハルキウ(ハリコフ)生まれの作曲家ブルク。現在はフィンランドに住み、タンゴの作曲家として知られていますが、彼の作品の中で重要な位置を占めるのが20曲を越える交響曲です。
3つの楽章からなる第15番は、フィンランドの軍人で大統領マンネルヘイム、エストニアの革命家で初代大統領パッツ、スウェーデンとロシアという強国にはさまれたフィンランドのウーシマー地方の歴史から想を得ています。バス・ドラムやティンパニなど打楽器を多用するニールセン風の音楽に、シベリウスを思わせる繊細なワルツをまじえています。
第16番はロシアからベラルーシ、ウクライナを経て黒海にそそぐ大河「ドニプロ(ドニエプル)川」沿岸地域の歴史から着想した作品。『チョルノービリ(チェルノブイリ)の物語』と題された第2楽章は1986年の原発事故の破局や恐怖を描き、『嵐と啓蒙』と題された終楽章も予定調和的な解決からは程遠く、この地域の多難な歴史があらためて思い起こされます。(輸入元情報)
【収録情報】
ブルク:
1. 交響曲第15番『リフレクションズ』(2015)
2. 交響曲第16番『ドニプロ川』(2016)
リトアニア国立交響楽団
イマンツ・レスニス(指揮)
録音時期:2015年9月(1)、2016年6月(2)
録音場所:リトアニア、Congress Hall, Vilnius
録音方式:ステレオ(デジタル)
全て世界初録音