フェルステルの貴重な交響曲全集がセットで登場!
マーラーと同世代に属し、マーラーの支持者でもあったチェコの作曲家、ヨゼフ・ボフスラフ・フェルステルの貴重な交響曲全集。フェルステルは、プラハ音楽院に学び、作曲と批評・教育、そして絵画に生きた多彩な音楽家でした。長くハンブルクやウィーンで暮らし、第一次世界大戦が終わり、祖国がチェコスロヴァキア共和国として独立するとプラハに戻り、以後の人生をチェコで過ごします。プラハ音楽院で教授を務めた彼は1939年には院長となり、1946年には人民芸術家に叙せられます。
フェルステルはその生涯に170以上の作品を書いています。1888年に書かれた交響曲第1番は彼の母の死を追悼して書かれたもの、緊張感と哀悼にみちた美しい作品です。1890年に書かれた第2番は、彼の友人でもあったマーラーが高く評価したといわれる作品で、葬送行進曲とスケルツォが見事な対比を描いた力作。ハンブルク時代の初期に書かれた第3番。彼の初期作品である組曲『イン・デン・ベルゲン』。独特の美しさを持った最後の交響曲第5番など、作品にはフェルステルの家族の思い出が反映されているものが多く、また『薔薇の騎士』『トスカ』『トリスタンとイゾルデ』『ルサルカ』からの引用も見て取れたりと、注目情報もいくつかあり、加えて、近代チェコの作曲家にも関わらず、その作風には民俗的なものは希薄で、後期ロマン主義的とも神秘主義的とも言われる重厚な雰囲気が魅力十分なものとなっているのがポイントです。(輸入元情報)
【収録情報】
フェルステル:交響曲全集
Disc1
● 交響曲第2番ヘ長調 Op.29
● 交響曲第1番ニ短調 Op.9
Disc2
● 交響曲第3番ニ長調 Op.36『人生』
● 交響曲第4番ハ短調 Op.54『復活祭の夜』
Disc3
● 組曲ト短調 Op.7『イン・デン・ベルゲン』
● 交響曲第5番ニ短調 Op.141
オスナブリュック交響楽団
ヘルマン・ボイマー(指揮)
録音時期:2007年3月&5月(Disc1)、2008年2月4,5,20,22日(Disc2)、2009年2月23,24日&5月4,5日(Disc3)
録音場所:ドイツ、オスナブリュック・ホール
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)