「ジェローム・ロビンズに捧ぐ」
ショパンの美しい音楽にのって舞う
パリ・オペラ座の超豪華ダンサーたち
ジェローム・ロビンズ[1918-1998]。「ウエスト・サイド・ストーリー」「王様と私」などの映画作品の振付や、ニューヨーク・シティ・バレエでの「牧神の午後」など数々のバレエ名作をのこしたその功績は、とてつもなく大きなもの。2008年、ロビンズ没後10周年にパリで上演され、センセーションを巻き起こした「ジェローム・ロビンズに捧ぐ」の映像の登場です!
ロビンズの3作品をパリ・オペラ座が誇る超豪華ダンサーたちが踊っているだけでも嬉しいのに、ロビンズの愛弟子で、映画「ブラック・スワン」の振付を手掛け、主演のナタリー・ポートマンと結婚したことでも話題となったバンジャマン・ミルピエの注目新作も収録。豪華ダンサーに美しい舞台。イチオシの強力盤です。
「EN SOL(ト調で)」は、ラヴェルのピアノ協奏曲が晴れやかに鳴り響く中、「ロシュフォールの恋人達」を彷彿とさせる衣装をまとったダンサー達が、海辺の町で陽気な人間模様を舞います。マリー=アニェス・ジローの長い手足と存在感、フロリアン・マニュネの美しい長身が存分に発揮された舞台です。
「TRIADE」は、パリ・オペラ座の委嘱作品。ジェローム・ロビンズと16歳の頃から仕事をして、今なおロビンズのレパートリーを毎シーズン踊っているミルピエの振付によるもの。どこかウエスト・サイド・ストーリーを彷彿とさせる、対立や和解といったテーマを感じます。
「IN THE NIGHT」は、ショパンの音楽を愛してやまなかった、ロビンズによる名作。ショパンの音楽の底知れぬ奥深さ、音楽の底に流れている様々な感情、そしておどろくべき発明に光を当てたかった、というロビンズの語りが残っていますが、タイトルが示すとおり夜のような漆黒の中、しっとりとした照明で浮かび上がるダンサーたちの舞いは見る者を別世界へといざないます。
「コンサート」もロビンズの振付で、「IN THE NIGHT」と同じショパンの音楽を軸にしていますが、こちらは一転してコミカルなマイム・バレエ。ピアニストが舞台上のピアノにおもむろにむかい、淡々と弾き続けるなか、ダンサーたちが様々な人間模様をコミカルに演じるというもの。バラード第2番が演奏されている時にはダンサーたちは虫の仮装でなにやら飛び回ります。なんとも軽妙洒脱で、ロビンズの才能にあらためて驚嘆させられる素晴しい舞台です。(キングインターナショナル)
【収録情報】
・「EN SOL(ト長調)」
振付:ジェローム・ロビンズ
音楽:ラヴェル:ピアノ協奏曲ト長調(ジャン=ビエール・フローリッシュ編)
ピアノ:エレナ・ボネ
出演:マリー=アニェス・ジロー、フロリアン・マニュネ、パリ・オペラ座バレエ団
・「TRIADE(トライアド)」(委嘱新作)
振付:バンジャマン・ミルピエ
音楽:ニコ・ミューリー
出演:マリー=アニェス・ジロー、レティシア・プジョル、オドリック・ベザール、マルク・モロー
・「IN THE NIGHT(夜に)」
振付:ジェローム・ロビンズ
音楽:ショパン:ノクターンop.27-1, 55-1&2, op.9-2
ピアノ:久山亮子
出演:クレールマリ・オスタ&バンジャマン・ペッシュ、アニエス・ルテステュ&ステファン・ビュヨン、デルフィーヌ・ムッサン&ニコラ・ル・リッシュ
・「The Concert(コンサート)」
振付:ジェローム・ロビンズ
音楽:ショパン
ピアノ:ヴェッセラ・ペロフスカ
出演:ドロテ・ジルベール、アレッシオ・カルボネ、ステファン・ファボラン、エマニュエル・ティボーロ
コーエン・ケッセルス指揮、パリ・オペラ座管弦楽団
収録時期:2008年9月
収録場所:パリ・オペラ座・ガルニエ宮(ライヴ)
収録時間:111分
画面:カラー、16:9
音声:PCMステレオ、ドルビーデジタル5.1
NTSC
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