バラキレフ:ピアノ作品全集 第5集
バラキレフは尊敬する作曲家たちの作品をピアニスティックな独奏曲に編曲することで、彼らへの傾倒を表明していました。このアルバムに収録されている世界初録音を含むほとんどの曲は、ショパンやリスト、ベートーヴェンらの作品のトランスクリプションであり、管弦楽作品や弦楽四重奏曲、歌劇からの曲をピアノに置き換えるだけではなく、時にはもともとある曲にコーダを付けたり、素材として新たな曲を書き起こしたりと、様々な手法が凝らされています。これらを聴くことで彼がいかに先人たちをリスペクトしていたかが理解できるのではないでしょうか。また、最後に置かれた『華麗なポロネーズ』はバラキレフ16-17歳の作品。音楽に憧れる少年の熱き想いが結実しています。(輸入元情報)
【収録情報】
バラキレフ:
1. グリンカの歌劇『皇帝にささげた命』の回想 (1899)
2. グリンカ:歌劇『ルスランとリュドミラ』〜チェルノモールの行進(バラキレフによるピアノ編) (c.1860)
3. ショパン:ピアノ協奏曲第1番ホ短調 Op.11〜第2楽章『ロマンス』(バラキレフによるピアノ独奏編) (1905)
4. 即興曲(ショパンの前奏曲による) (1907)
5. ショパン:スケルツォ第2番変ロ短調 Op.31(バラキレフによるカデンツァ) (1894)
6. リスト:華麗なマズルカ S221/R43 (1850)
7. リスト:華麗なマズルカ S221/R43(バラキレフによるコーダ) (1898)
8. ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第8番ホ短調 Op.59-2『ラズモフスキー第2番』〜第3楽章『アレグレット』(バラキレフ編) (1862)
9. ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第13番変ロ長調 Op.130〜第5楽章『カヴァティーナ』(バラキレフ編) (1859)
10. 舟歌 イ短調 (1901)
11. タランテッラ (1901)
12. 華麗なポロネーズ (1853-1854)
ニコラス・ウォーカー(ピアノ/スタインウェイ、モデルD)
録音時期:2018年6月11-14日
録音場所:Saint Silas the Martyr Church, Kentish Town, London, UK
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)
世界初録音(2,5,7,12)