購入したので、下記レビュー（当初のHMVレビューも書き替えて頂いたので）を訂正します。 このｼﾘｰｽﾞの録音では管楽器（特に金管）が強調された様な録音なのが少々気になりますが、音量が乏しいですが鈴を転がす様な美しいﾀﾝｼﾞｪﾝﾄ･ﾋﾟｱﾉの演奏が魅力です。今回収録された協奏曲は2曲ともに曲想が美しくC.P.E.ﾊﾞｯﾊや古典･ﾊﾞﾛｯｸ好きには堪らないと思います。ｿﾅﾁﾈもﾁｪﾝﾊﾞﾛとﾀﾝｼﾞｪﾝﾄ･ﾋﾟｱﾉの二重協奏曲の様式でｿﾛの掛け合いの美しさは絶品です！

最近多くのＣＤが出てきたＣ.Ｐ.Ｅ.バッハ。大バッハの影に隠れてしまいがちのようですが、なかなかどうして素晴らしい作品が多いと思います。そんな中で入門として聞くのにも最適なのがこの演奏ではないでしょうか。とにかくスタイリッシュで颯爽とした雰囲気がなかなか良い感じです。

クラヴィコードは音量も小さく音程の維持にテクニックが要るので奏者の少ないのが現状。ここでのシュパーニの演奏もそうした不安定さとC.P.E.バッハの多感様式とが織りまざって不思議な味わいが出ている。この楽器を使用した全集が出た意義は大きい。 長く仕えたフリードリヒ大王がフルート贔屓だったため、その作品も地味で内証的なものだが、当時の多くの作曲家に与えた影響は計り知れない。その意味でも作品の原風景を知るために全集の一部でも保有しておいて損はないと思う。

C.P.E.バッハといえばあの大バッハの次男で、多感様式、装飾技法など音楽史上でも大変重要な作曲家。フリードリヒ大王に捧げられたこれらのフルートソナタはしかしそんな学問的なことを抜きにしても無常に美しい音楽だ。フィンランドの若い女流フルーティストと鍵盤奏者による演奏で、装飾技法やバッソコンテイニュオも過不足なく申し分ない。額縁から出て、現代人にも十分アピールするフレッシュな演奏を聴かせる。

J.S.バッハ作曲とされているflソナタの中には他人の作が含まれているそうです。そういわれると確かに真作のほうが偉大とは思うが、偽作を捨てようとは全く思わず個人的にはむしろ偽作のほうが親しみやすく魅力的です。BWV1020とBWV1033にはC.P.E.バッハの影が色濃いと指摘され、彼の作品に同様のものがあるなら幸せと思い聴いてみました。Wq133/H564を除き緩ー急ー緩なのが大バッハに帰せられた作品と違います。その緩徐楽章には大バッハ偽作に匹敵するほど息が長く印象的なカンタービレは残念ながらありませんでした。大バッハの作品とされたものは彼の最上の作品と考えるしかありません(本盤収録分で全曲ではないが)。Wq131/H561、Wq133/H564は通奏低音ピアノです。比較的後期の作品で学問的には正しいのでしょうが、私的には全曲ハープシコード統一でお願いしたいところです。また、flは現代楽器で朗々と吹いていただいたほうが聴き映えするのではないでしょうか。

C.P.E.バッハ エディション６０枚組完全版ですか。 それでは前に購入した５４枚組は不完全版だったのですね！ たった3年前なのに！！ 他にいろいろ聴かなきゃいけないCDがあって、未だ開封もしていないのに…… 　　ヘンスラーさん、追加した６枚のCDを分売してくれませんか？ 　えっ？需要が見込めない？面倒くさい？ 新たに６０枚組を買い直せ？！

未発売なのでレビューではありませんが・・・・ 全集完結と上記レビューされていますが、Wq41,42,44,45の4曲およびWq43-1〜6の6曲は未収録ですよね。それにｿﾅﾃｨｰﾅもWq106〜108の3曲が未収録。ｼﾘｰｽﾞの企画として完結するならば残念ですが・・ 本当に完結するのですか？上記レビューはこれらを理解しての記載ですか？であれば未収録曲がありながら全集として完結する旨も明記して下さい。