ハーモニウムのレパートリー
『Drones, Scales and Objects』や『チカーダ〜ハダスフィールド現代音楽フェスティヴァル・ライヴ』の現代音楽アンサンブル「チカーダ(Cikada)」の新作アルバム。彼らが長年連携してきたノルウェーの作曲家、ラーシュ・ペッテル・ハーゲン[1975-]の作品を演奏しています。ラーシュ・ペッテル・ハーゲンは、ドナウエッシンゲン音楽祭の委嘱で作曲した『ノルウェー・アーカイヴ』と『ツァイトブロムに』をはじめとする「独自の声」をもった作品で国際的に知られ、高い評価を獲得してきました。このアルバムでは彼がこの20年あまりの間に作曲した、「過去」とはっきりした関連のある作品が演奏されます。
リヒャルト・シュトラウスの曲を素材とする『3つの変容』 。グリーグの『リカルド・ノルドロークのための葬送行進曲』を基にした『エドヴァルド・グリーグ追悼の葬送行進曲』。シェーンベルク、マーラー、シュトラウス、ベルク、ブルックナーの管弦楽曲の「ハーモニウム」パートによる『ハーモニウムのレパートリー』。ラーシュ・ペッテルがベルリンに住んでいた時、ベルリン・ユダヤ博物館で買った写真集からインスピレーションを得たといタイトルの「不在の塔」「答えられないまま残る疑問へつづく階段」「記憶の庭」の3曲で構成された『Max F: Passage - Silence and Light Triptych」。スピリチュアルの『深い河』とチェコスロヴァキア民謡の『マリアと御子』を「再作曲」した2つの『パウリーネのピアノ』は、作曲家パウリーネ・ハル[1890-1969]が使っていたピアノで演奏するための作品です。ハルは「新音楽」の会長を務め、「国際現代音楽協会(ISCM)世界音楽の日々」の1953年オスロ開催に奔走しました。ラーシュ・ペッテルが譲り受け、一家が休暇を過ごす別荘に置かれているという彼女のピアノによる演奏です。(輸入元情報)
【収録情報】
ハーゲン:
● パウリーネのピアノ I(深い河(伝承曲)/ラーシュ・ペッテル・ハーゲン編)
● 3つの変容
● ハーモニウムのレパートリー
● エドヴァルド・グリーグを追悼する葬送行進曲
● マックス・F:通路 - 沈黙と光のトリプティク
● パウリーネのピアノ II(マリアと御子(伝承曲)/ラーシュ・ペッテル・ハーゲン編)
チカーダ
アンネ・カリーネ・ハウゲ(フルート)、ロルフ・ボルク(クラリネット)
ケンネト・カールソン(ピアノ)、ビョルン・ラッベン(打楽器)
カーリン・ヘルクヴィスト(ヴァイオリン)、オッド・ハンニスダール(ヴァイオリン)
ベンディク・フォス(ヴィオラ)、トールン・スターヴセング(チェロ)
マグヌス・セーデルベリ(コントラバス)、クリスチャン・エッゲン(指揮)
録音時期:2019年1月4,6,7日
録音場所:オスロ、NRK(ノルウェー放送)ラジオ・コンサートホール
録音方式:ステレオ(DXD 24bit/352.8kHz/セッション)