SACD 輸入盤

交響曲第1番、第6番『素朴な交響曲』 C.デイヴィス&ロンドン交響楽団

ニールセン(1865-1931)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
LSO0715
組み枚数
:
1
レーベル
:
フォーマット
:
SACD
その他
:
ハイブリッド,輸入盤

商品説明

巨匠デイヴィス&LSOによるニールセン・シリーズ
このうえない充実ぶりで作品に肉迫
交響曲第1番&第6番


高い評価を獲得した『不滅』&第5番からはや1年あまり、巨匠コリン・デイヴィス指揮LSO演奏のニールセン・シリーズに続篇が登場。このたびは、30年以上を隔てて書かれたニールセン最初と最後の交響曲であり、古典的な4楽章形式という点も共通する第1番と第6番というカップリングになります。
 ニールセン20代半ばの1891年から92年にかけて作曲された交響曲第1番には、第2ヴァイオリン奏者として当時在籍していたデンマーク王立劇場オーケストラでの経験も反映されてのことか、全曲の構成や管弦楽様式にドヴォルザーク、特にブラームスの影響がみられると同時にまた、ニールセンの特徴として後世知られる進歩的な調性の兆しもすでに含まれています。ここでは、粗削りながら激しく若々しさに満ちた両端楽章に加えて、美しく牧歌的な中間楽章でもトロンボーン、ホルンあたりが大活躍するので、LSOブラス・セクションの本領が遺憾なく発揮されているのにも注目です。
 ニールセンが世を去る6年前の1925年に完成した交響曲第6番は、副題から「簡潔な性格」の内容を示唆しながら決してそうではないところが、なるほど交響曲第4番、第5番を経て生み出されたという作品の素性を思い起こさせるもの。第3楽章での錯綜するフーガに、手の込んだ変奏曲のフィナーレのほか、弦楽器が緘黙する第2楽章など限定的なオーケストラの楽器用法も特徴的で、第5番に引き続き打楽器群の存在感がまた強烈。そのうえ、シニカルでユーモラスな味わいも滲ませて、ほかの誰とも異なるニールセンのユニークな境地と、いみじくもこの作品が20世紀のシンフォニーであることを表してもいるようです。

「時に聴き手を戸惑わせるニールセンの音楽でデイヴィスが成功を収める鍵は、彼がニールセンの音楽にあまり自身を押しつけようとしないということです。むしろ、細部をできるだけ明白にして、全体的な形を自然に出て来させることにあくまで重点が置かれているのです。」−英ガーディアン紙2011年5月29日(交響曲第6番)

年輪を重ねてなおますます意気盛んなデイヴィスのもと、巨匠に心からの敬意と信頼を寄せるLSOの演奏は、真摯なアプローチと充実しきった音響がひときわ印象的なもので、同じ顔ぶれによるシベリウスの例がそうであったように、高品位な録音も併せて数あるニールセンの交響曲全集のなかでも、あらたな強力盤の登場を予感させるに十分な内容となっています。(キングインターナショナル)

【収録情報】
ニールセン:
・交響曲第1番ト短調 Op.7, FS.16 (1891-92)
・交響曲第6番 FS.116『素朴な交響曲(シンフォニア・センプリーチェ)』 (1924-25)

 ロンドン交響楽団
 サー・コリン・デイヴィス(指揮)

 録音時期:2011年10月2,4日(第1番)、2011年5月26日&6月2日(第6番)
 録音場所:ロンドン、バービカンホール
 録音方式:DSDレコーディング(ライヴ)
 プロデューサー:ジェイムズ・マリンソン
 エンジニア:ジョナサン・ストークス、ニール・ハッチンソン
 SACD Hybrid
 CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD 5.1 SURROUND

ユーザーレビュー

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デイヴィス&ロンドン交響楽団によるニール...

投稿日:2012/01/22 (日)

デイヴィス&ロンドン交響楽団によるニールセンの交響曲チクルスの待望の第2弾の登場だ。前作の第4番及び第5番、とりわけ第5番が圧倒的な超名演であっただけに、大いに期待して本盤を聴いたのであるが、その期待をいささかも裏切ることがない圧倒的な名演に仕上がっていると高く評価したい。本盤におさめられた交響曲は、初期の第1番とニールセンの最後の交響曲である第6番という、対照的な楽曲どうしの組み合わせである。第1番といっても、決して習作ではなく、20代半ばで作曲された完成度の高い作品であると言える。さすがに、第3番〜第5番のいわゆる三大交響曲に比肩するとは言い難いが、ニールセンならではの独特の華麗なオーケストレーションと、北欧風の情感の豊かさも盛り込まれた魅力的な作品であると言えるところだ。デイヴィスは、そうした同曲の特色を十分に生かすとともに、ライヴ録音ならではの畳み掛けていくような気迫や強靭な生命力が漲った見事な名演奏を繰り広げていると言える。とりわけブラスセクションの強靭な迫力は、とても80歳の老巨匠によるとは思えないほどの凄まじさであり、デイヴィスが満を持して臨んだニールセンの交響曲チクルスにかける本気度を窺い知ることが可能であると言っても過言ではあるまい。他方、第6番は、シンプルシンフォニーとの副題が示すように、最高傑作の第5番とは一転して簡潔な書法で書かれた名作であると言える。トゥッティは殆ど存在せず、室内楽的な静けさが全体を支配しているとともに、打楽器セクションの効果的な扱いが特色と言えるが、それだけに指揮者にとっても、演奏全体を纏めるのに難渋することを強いられる作品とも言えるだろう。デイヴィスは、そうしたニールセンの最晩年の枯淡の境地さえ感じさせる同曲の魅力を十二分に描出するとともに、巧みにメリハリを施すことによって、聴かせどころのツボを心得たいい意味で明晰な演奏に仕立て上げた点を評価したいと考える。デイヴィスによるニールセンの交響曲チクルスは、残すところ第2番及び第3番のみとなったが、これまでの演奏はいずれも名演であり、第3弾に大きな期待を寄せる聴き手は私だけではあるまい。ロンドン交響楽団も、老匠ニールセンの下、渾身の名演奏を展開しているのを評価したい。そして、本盤で素晴らしいのはマルチチャンネル付きのSACDによる極上の高音質録音であると言える。音質の鮮明さ、臨場感、音圧のいずれをとっても一級品の仕上がりであり、あらためてSACDの潜在能力の高さを思い知った次第だ。いずれにしても、デイヴィスによる素晴らしい名演をSACDによる極上の高音質で味わうことができるのを大いに歓迎したいと考える。

つよしくん さん | 東京都 | 不明

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