ディオティマ四重奏団快進撃!
スペイン近代の知られざる充実作曲家の初期と後期
マドリード生まれの作曲家デル・カンポはファリャと2歳違いで、同い歳にカプレやシュレーカーがおり、他にレスピーギやバルトークなどと同世代の作曲家。ヴァイオリン奏者を志し入学したマドリード音楽院時代、やはり歳が近いカザルスなどの勧めで作曲を学び始め、その後指揮者として活躍するようになって以降も数多くのオペラやサルスエラ(スペインの国民的歌芝居)、管弦楽曲などを書きました。
弦楽四重奏曲は室内楽でデル・カンポが特に力を入れた分野。2024年春の来日でのシェーンベルク弦楽四重奏曲全曲演奏会も好評だったディオティマ四重奏団は、マドリードのフアン・マルク財団ホールで同作曲家の四重奏曲を体系的に演奏・録音するプロジェクトに参画しており、今回は初期最後の長大な第8番に加え、それから約30年を隔て四重奏曲作曲を再開した時期の第9番と小品1曲を収録。同時期のフランス音楽やバルトーク、ショスタコーヴィチとの比較も興味深い、古典志向とイベリア風味の近代的感性の間で育まれた味わい深い音世界を、今回の録音でもディオティマ四重奏団が明晰な作品解釈で探究。情熱を孕んだ完成度の高い演奏で知られざる芸術性との出会いをお楽しみください。(輸入元情報)
【収録情報】
Disc1
デル・カンポ:
1. 弦楽四重奏曲第8番ホ長調(1913)
2. Mi-la-nesの名に基づく間奏曲=スケルツォ(c.1941)
Disc2
3. 弦楽四重奏曲第9番ニ長調(1942)
ディオティマ四重奏団
チョウ・ユンペン(ヴァイオリン)
レオ・マリリエ(ヴァイオリン)
フランク・シュヴァリエ(ヴィオラ)
アレクシス・デシャルム(チェロ:1,3)
ピエール・モルレ(チェロ:2)
録音時期:2022年4月27日(2)、2024年2月14日(1,3)
録音場所:マドリード、フアン・マルク財団ホール
録音方式:ステレオ(デジタル/ライヴ 拍手入り)