シーナ・アイエンガー

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選択の科学 コロンビア大学ビジネススクール特別講義

シーナ・アイエンガー

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784163733500
ISBN 10 : 4163733507
フォーマット
出版社
発行年月
2010年11月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
384

商品説明

「選択」についての研究の最高権威、盲目の美人教授が知的大興奮授業!

社長は平社員よりもなぜ長生きなのか。その秘密は自己裁量権にあった。選択は生物の本能。が、必ずしも賢明な選択をしないのはなぜ。

【目次】
オリエンテーション 私が「選択」を研究テーマにした理由
第1講 選択は本能である
第2講 集団のためか、個人のためか
第3講 「強制」された選択
第4講 選択を左右するもの
第5講 選択は創られる
第6講 豊富な選択肢は必ずしも利益にならない
第7講 選択の代償
最終講 選択と偶然と運命の三元連立方程式

「選択」こそが、人間に活力を与える。 コロンビア大学ビジネススクールの美人教授シーナ・アイエンガーは、この20年間、ずっと「選択」をテーマに研究し、さまざまなユニークな実験や調査をおこなってきた人です。
たとえば、思春期を迎えたお子さんのいらっしゃる方で、親がコントロールしていた状態から外れて、やりたいことを主張するわが子にどの程度の自由を与えたらよいか悩んでいる方も多いと思います。そうしたときに、この本の冒頭に書かれている「選択権を持つことは生き物の基本的欲求である」という様々なデータをみせられると、考え込んでしまうことでしょう。

動物園の動物は、野生の動物より、はるかに食糧、衛生状態の面でめぐまれているにもかわらず、寿命は圧倒的に短い。たとえば野生のアフリカ象の寿命は56歳ですが、動物園のそれは17歳。動物園の動物には、過剰な毛づくろいや、意味もない往復運動などの神経症状をみせる動物が多いのです。その理由は、野生のときのような、「選択」ができないからだ、ということが明らかにされます。
人間だって同じです。英国の20歳から64歳の公務員男性1万人を追跡調査して、さまざまな職業階層と健康状態の比較を行うというものがありました。その結果は、「モーレツ上司が、心臓発作をおこして40代でぽっくりいく」という予想と真逆の結果が出ていたのです。職業階層が高ければ高いほど、寿命は長かった。これらは、職業階層の高さと仕事に対する自己決定権の度合いが直接相関していたことに理由がありました。
これらを読むと、ある時期がきたら、親の制約はほどほどにして、「自己決定権」を子どもに与えていくようにしないと、健康問題をふくむさまざまなリスクが生ずるということがすっきりわかります。

この他、現在、産業界に広く応用されている「ジャムの法則」を発見し、実験によって実証したのもアイエンガー教授です。「ジャムの法則」はアイエンガー教授が、ドレーガーズという高級スーパーマーケットを舞台に、1995年に行った実験で、「豊富な選択肢は売り上げをあげる」というお店の方針を実証しようとするものでした。ところが、結果は逆、24種類のジャムを売り場に並べたときと、6種類のジャムを売り場に並べたときでは、前者は、後者の売り上げの10分の1しかなかったのです。この結果が実証的に確かめられると、金融商品のバリエーションから、洗剤などの消費財、はては、コンサル会社のコンサルの方法まで、選択肢を絞ることで、顧客満足をあげるというふうに変わっていったのでした。
そのほか、他人に選択権を委ねたほうがいいのはどんな場合かなどなど、ビジネスや実生活でわが身にひきつけて考えることのできる様々な調査結果が本では披露されていきます。「コロンビア大学ビジネススクール特別講義」とサブタイトルをつけた、アイエンガー教授の『選択の科学』は、ビジネス的な発想にもヒントになるデータが満載です。

<シーナ・アイエンガー>1969年、カナダのトロントで生まれる。両親は、インドのデリーからの移民で、シーク教徒。1972年にアメリカに移住。3歳の時、眼の疾患を診断され、高校にあがるころには全盲になる。家庭では、シーク教徒の厳格なコミュニティが反映され、両親が、着るものから結婚相手まで、すべて宗教や慣習できめてきたのをみてきた。そうした中、アメリカの公立学校で「選択」こそアメリカの力であることを繰り返し教えられることになり、大学に進学してのち、研究テーマにすることを思い立つ。スタンフォード大学で社会心理学の博士号を取得。現在、ニューヨークのコロンビア大学ビジネススクール教授。

内容詳細

目次 : オリエンテーション 私が「選択」を研究テーマにした理由/ 第1講 選択は本能である/ 第2講 集団のためか、個人のためか/ 第3講 「強制」された選択/ 第4講 選択を左右するもの/ 第5講 選択は創られる/ 第6講 豊富な選択肢は必ずしも利益にならない/ 第7講 選択の代償/ 最終講 選択と偶然と運命の三元連立方程式

【著者紹介】
シーナ・アイエンガー著 : 1969年、カナダのトロントで生まれる。両親は、インドのデリーからの移民で、シーク教徒。1972年にアメリカに移住。3歳の時、眼の疾患を診断され、高校にあがるころには全盲になる。家庭では、シーク教徒の厳格なコミュニティが反映され、両親が、着るものから結婚相手まで、すべて宗教や慣習できめてきたのをみてきた。そうした中、アメリカの公立学校で「選択」こそアメリカの力であることを繰り返し教えられることになり、大学に進学してのち、研究テーマにすることを思い立つ。スタンフォード大学で社会心理学の博士号を取得。現在、ニューヨークのコロンビア大学ビジネススクール教授

櫻井祐子 : 1965年、東京生まれ。京都大学経済学部経済学科卒。大手都市銀行在籍中の96年、オックスフォード大学で経営学の修士号を取得。98年よりフリーの翻訳者として活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • Kawai Hideki さん

    インドの伝統に縛られ、視覚障害がありながらも、「選択の力」でコロンビア大学ビジネススクール教授になった女性による、「選択」の持つ可能性と芸術性について。ラットやイヌに対する動物実験が印象深い。選択肢を奪われ、無力感を学習してしまった個体の末路は悲しい。自分で「選択できる」と思えることが大事。一方で、過度な選択肢の多さは逆効果。辛い選択は他人に任せた方が良いこともある。また、「自分で選択している」つもりで、バイアスによって「選ばされている」こともある。選択させる側として読むと色々と得るものが多かった。

  • Gotoran さん

    シーク教徒の両親の元で生まれ米国で育ち高校時代に全盲に、そのハンディを克服し学者になった著者。ビジネス、子育てから人の成長過程、日常生活等の様々な事例、先行研究を根拠に、選択という行為とその背景に潜む文化的な違いや前提条件との関係性他について、社会心理学、或いは認知科学的に深い考察がなされている。人は生来選択という行為そのものを回避することはできない。非常に興味深く示唆に富んでいた。個人主義(欧米)と集団主義(東洋)といった文化の違いによる心理・行動の違いへの言及については、大いに納得した。

  • KAZOO さん

    行動経済学あるいは行動心理学の範疇に入るのではないかと思います。読んでいて非常に感心することしきりで、しかもわかりやすく例も豊富です。選択あるいは選択するための意思決定といったこともつながり私が興味を持っている分野です。参考文献やソースノートといったものも付けてあり非常に親切です。このような教科書だとわかりやすいですね。

  • どんぐり さん

    人間の「選択」を研究テーマにしたコロンビア大学ビジネススクール教授の講義8コマ。特に第2講の選択は「集団のためか、個人のためか」、第4講の「選択を左右するもの」、第6講の「豊富な選択肢は必ずしも利益にならない」、第7講の「選択の代償――わが子の延命措置を施すか否か。施せば、重い障害が一生残ることになる可能性が高い。その選択を自分でした場合と医者に委ねた場合との自覚調査から考える」が面白い。動画アーカイブ(TED Talks)のシーナ・アイエンガの講義と併せて読み終える。

  • コットン さん

    選択を科学するという変わった視点で面白い!著者自身の行動力と集中力がすばらしい。

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