交響曲第7番、ナイチンゲールへの頌歌、カンタータ第4番、他　クリストファー・リンドン＝ギイ＆リトアニア国立交響楽団、イナ・ガラテンコ、他

シルヴェストロフ：交響曲第7番、ナイチンゲールへの頌歌

「ポスト・モダニズム」の作曲家として伝統的な調性や旋法を用い、ゆったりとしたテンポで聴き手の望郷や回顧の念を呼び起こす音楽が人気が集めるヴァレンティン・シルヴェストロフ。しかし、彼がこのような作風に転向したのは1970年代以降であり、それ以前にはマデルナに大絶賛されるほどの前衛的な作品を書いていました。
　このアルバムには3曲の世界初録音を含む、シルヴェストロフの80年代以降の作品が収録されています。冒頭の『ナイチンゲールへの頌歌』はジョン・キーツの詩（ロシア語訳）を用いた、アルバム中最も「先進的な」響きを持つ作品。もともとは室内オーケストラの伴奏による歌曲でしたが、シルヴェストロフが試行錯誤を重ね、この形に仕上げたものです。2014年の『カンタータ第4番』と2015年の『ピアノ・コンチェルティーノ』には、いくつかの共通する素材が用いられています。2003年の『詩と音楽の瞬間』にはパウル・ツェランの詩が断片的に用いられており、聴き手のイメージを喚起しています。同じく2003年に書かれた『交響曲第7番』も、冒頭こそ不協和音の嵐が続くものの、いつしか曲は落ち着き、失ったものを追憶するかのように静かに消えていきます。（輸入元情報）

【収録情報】
シルヴェストロフ：
1. ナイチンゲールへの頌歌 (1983)
2. カンタータ第4番 (2014)
　二部作 1：シルアンの歌
　二部作 2：牧歌
　2つの歌 1：夕べ
　2つの歌 2：わが魂は天の蒼に包まれた
3. ピアノ・コンチェルティーノ (2015)〜ピアノと小オーケストラのための
4. 詩と音楽の瞬間 (2003)
　I. パウル・ツェランの詩に
　II. メロディ
5. 交響曲第7番 (2003)

　イナ・ガラテンコ（ソプラノ：1,2,4）
　オレグ・ベズボロドコ（ピアノ：1-4）
　マリヤ・グリケヴィチューテ（ピアノ：5）
　リトアニア国立交響楽団
　クリストファー・リンドン＝ギイ（指揮）

　録音時期：2019年1月18-24日
　録音場所：Lithuanian National Cultural Centre Recording Studio, Vilnius, Lithuania
　録音方式：ステレオ（デジタル／セッション）
　世界初録音（2,3,5）
　オーケストラ版世界初録音（1）