シュトラウス、ヨゼフ(1927-1870) レビュー一覧
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投稿日:2025/03/22
マニアックなCDを多数発売しているマルコ・ポーロレーベルですが、その中に、ヨーゼフ・シュトラウスの管弦楽作品全集というシリーズものがありました。 このCDはそのシリーズの18枚目にあたるCDです。 この巻では、ワルツ『水彩画』ポルカ・マズルカ『とんぼ』のように幾つかヨーゼフの知られた作品に加えて、非常にマイナーな作品を組み合わせた選曲をしています。 いずれもヨーゼフらしい詩的な作品は、知られざる作品でも一定の質の高さを持っており、完成度は高いと思います。 演奏はカール・アルベルト・ガイアー指揮、スロヴァキア国立フィルハーモニー管弦楽団です。 指揮者のガイアーは調べても殆ど情報がなく、本CDとヨーゼフ管弦楽作品全集22枚目のアルバムを振っている事ぐらいしか出てこない、謎の指揮者です。 演奏も他の巻と同じく、癖の少ない曲に語らせる様な演奏ですが、とんぼや水彩画の様な有名作品はじっくり聴かせていたり、聴きどころがあります。 録音はスロヴァキアのコシツェ芸術家の家にて、1995年11月3日から6日にかけて行われたもので、当時のナクソスのスロヴァキア録音らしい音質をしています。
レインボー さん
投稿日:2025/03/21
マルコポーロが発売したヨーゼフ・シュトラウスの管弦楽作品全集の一枚です。 このシリーズはヨハン2世に隠れながらも優れた作品を残したヨーゼフの作品を一度に聴けるアルバムとして貴重なものでした。 このCDはシリーズ初期の2枚目にあたるものですが、有名な作品はないものの、ヨーゼフらしい詩的なワルツや、シューマンのトロイメライをヨーゼフがアレンジした貴重な譜面まで珍しい作品が最初から最後まで収録されています。 演奏はアルフレッド・ヴァルター指揮、スロヴァキア国立フィルハーモニー管弦楽団です。 1巻もヴァルターの指揮でしたがオケが、プダペスト・シュトラウス交響楽団によるもので、スロヴァキア国立フィルハーモニー管弦楽団の演奏はこのアルバム以降です。 演奏は癖の少ない、作品を知るには充分な演奏です。 録音は1994年4月25~28日、コシチェの芸術家の家で収録されたもので当時の標準的なナクソスらしい音です。
レインボー さん
投稿日:2025/03/17
マニアックなCDを多数制作しているマルコポーロ。 1990年代にはヨハン・シュトラウス2世の管弦楽作品全集の制作を行いましたが、それより少し遅れて弟のヨーゼフ・シュトラウス作品管弦楽全集も制作されました。 全26枚制作されたうちの9枚目にあたるのが本CDです。 このCDではポルカ『短いことづて』以外は他のシリーズと同じくマイナーな作品が並びます。 しかし、ヨーゼフらしい詩的な作品は、中々質が高く特にワルツは良い作品揃い。 演奏はスロヴァキア国立フィルハーモニー管弦楽団、指揮者はクリスティアン・ポラック。 ポラックはオーストリアの指揮者でナクソス系列にウィンナ・ライトミュージックの録音を大量に残しています。 癖のない演奏は知られざる作品を知るには十分な内容と言えます。 録音はコシツェ芸術家の家にて、1994年11月19日から22日に行われたもので、当時のナクソスらしい音質です。
レインボー さん
投稿日:2024/12/07
このCDはマルコ・ポーロから出ていたヨーゼフ・シュトラウス管弦楽作品全集の第7巻です。 ミカ・アイケンホルツ指揮、スロヴァキア国立フィルハーモニー管弦楽団の演奏で収録されています。 今作も知られていないマイナーな作品ばかりで占められており、そういった作品が耳にできるのが本CDの最大の売りの一つと言えます。 ただ、ヨーゼフらしい繊細で詩的なメロディを持った作品が続くも、隠れた名作と言える作品はないと思います。 指揮者のアイケンホルツはナクソスやマルコ・ポーロでウィーン・ライトミュージックを録音していたスウェーデンの指揮者です。 シュトラウスのスペシャリストの1人として知られており、録音の大半はシュトラウスや関連する作曲家のもののようです。 本CDではコシチェのスロヴァキア国立フィルハーモニー管弦楽団を振ったもので、当時のナクソス等で聴ける指揮者の個性よりも作品のもつ魅力が前に出た演奏となっています。 録音は1995年2月にコシチェ芸術家の家で収録されたもので、1990年代のナクソスでのスロヴァキア録音と同じ音質です。
レインボー さん
投稿日:2020/03/15
マルコポーロが出したヨーゼフ・シュトラウス管弦楽作品集も、この26巻で終わり。 この巻は補完的な内容となっていて全曲知られていない作品が収録されています。 演奏はクリスティアン・ポラック指揮、スロヴァキア国立フィルハーモニー管弦楽団。 収録曲の中では、『音楽の国オーストリア』という作品が聴き物。 これは名前の通りオーストリアの歌などをポプリにしたものだが、これを聴けばヨーゼフがただの舞踏作曲家ではなく、本格的なシンフォニックな作曲家であった事がよくわかる。 演奏はいつもの国立フィルらしいというか、ニュートラルな演奏だが、作品を知る分には問題ないだろう。 録音は1990年代のナクソスの標準的な音である。
レインボー さん
投稿日:2017/08/24
兄のヨハン2世よりも音楽的才能が優れていたことを証明するための作品集としては、当盤第25集の価値は大変珍しい作品が集中的に揃っており、古典的で東洋的な響きや味わいが優勢なレア物・珍曲が納められている。小生が特に引き付けられたのは、1866年1月28日の夜にウイーンのホーフブルク王宮の<レドゥーテンザール>での工業舞踏会で、兄ヨハン2世の名作ワルツ<ウイーンのボンボン>やヨーゼフの大らかで優雅なワルツ<ドイツの挨拶>と共に初演された、古典的で旧き時代の名残をとどめるポルカ・マズルカ<パウリーネ>の第1作(=Op・190a)が聴けることがまず最初の強い印象に浸らされた。我々日本人が聴けば「これは日本民謡を使った曲か?」とでも自然な疑問を抱かされてもなんらの不思議はない東洋的、中国的な厳格な情感が流れていることに驚かされた。さらには、兄のヨハン2世も編作した試みと重なるが、シャルル・グノーの同名のオペラのモチーフで構成したカドリーユ<ファウスト>も冒頭開始のパンタロンから生命力の強いメロディーラインに心が躍り出したくなる活力の大胆さが耳に効果的で愉快である。その他にも、1862年2月26日に、ウイーンの第2区に当時存在していた舞踏会場<ディアーナザール>でのヘスペルス舞踏会で初演された、古典的かつ東洋風な味わいが醸し出される総演奏時間に11分以上も要する大曲ワルツ<ヘスペルス舞踏会の踊り>の存在の大きさだ。我々日本人がこれを聴けば「これも日本人が作ったか?」とでも問い直したくなるオリエンタルな情緒が前景に出ており、ここまでに古典的な情感をワルツの形式で紡ぎ出すことができたのは、古典的趣味・気質の持ち主であったに違いないヨーゼフ・シュトラウスにのみ作曲可能な「職人技」であったと言い切れるに違いない。当盤トラック番号1番の1867年作曲のポルカ・シュネル<つむじ風>と当盤トラック番号11番の1861年作曲のポルカ・シュネル<スーブレット(=小間使い)>は曲想がよく似た楽しい胸が興奮するウインナ・ポルカに仕上がってもいる。その他にも、1859年作曲の美しいメロディーの宝庫でもあるワルツ<貸し方と借り方>、1866年初演のウイーン的な快楽な内容のワルツ<治療法>など、聴き直すたびに新鮮で嫌味や飽きの来ない充実の文句なしの内容で楽しめる古典的な音楽に浸りたいならば、このヨーゼフ・シュトラウスのマルコポーロ・エディション第25巻を迷わず熱心なクラシック音楽ファンに薦めたいレア曲の連なった厳格かつ東洋的なメロディー続出の作品で構成されたコンテンツによるユニークな1枚であったと言えるものがあろう。演奏の方もデジタル録音で違和感がなく、最初から最後まで均一の演奏水準で聴き心地よく楽しめる1枚だ!!「古典的な」ヨーゼフ・シュトラウスが聴きたい人にはうってつけの内容による1枚だろう!!ワルツやポルカの伝統形式にならい、それを順守しながらも、そこにヴァーグナーやリスト、シューマンなどの当時のドイツ・ロマン主義の前衛的音楽の味わいを盛り込むことで、ウイーン音楽の可能性と水準を最大限になるまで高め上げ、古典的なメロディーを多用させた実力で曲を創り上げる手法の多くを作曲上模索していただろう「舞踏音楽のシューベルト」の打ち出した傑作揃いを押し並べた魅力と聴き応えのある至宝たちとも言うべき上質な内容の1枚となっているので、当たりはずれのないことは当盤第25集を聴けば納得がゆくことだろう!!決して有名すぎるワルツ<うわごと>やワルツ<天体の音楽》にとどまり終わらない内容の、珍しい作品世界に浸りたいウイーン音楽愛好家諸君には是非とも最後まで聴き進めていただきたい優れたナンバー揃いの多彩で豊富なコンテンツである。よって星評価は最高のファイブ(=5)としたく思う心地だ。
00d_艪ベdd0{_//}Ddンん//_t0_fl0 さん
投稿日:2017/06/08
シュトラウス・ファミリーは流行りのオペラや流行歌をカドリーユに編曲して発表する事がありました。 こと、フランスのオペレッタ王オッフェンバックの作品をモチーフにした作品は多くヨハン2世『オルフェウス・カドリーユ』エドゥアルト『美しきエレーヌ・カドリーユ』『パリの生活カドリーユ』『コスコレット・カドリーユ』がありますが特に次男のヨーゼフはオッフェンバックの主題を借りた作品が3兄弟の中で最も多く、それらを集めたのがこの盤となります。 元はマルコポーロが出していたヨーゼフの管弦楽全集から切り貼りした物なので新録音はありませんがこうして纏めて聴けるというのは大変珍しいでしょう。 スロヴァキア放送交響楽団やスロヴァキア国立フィルハーモニー管弦楽団、そして国立フィルや放送響のメンバーを集めたラズモフスキー交響楽団の演奏で、どれも過不足のない仕上がり、作品を知るには問題ない水準の演奏です。
レインボー さん
投稿日:2015/07/09
マルコポーロが出していたヨーゼフ・シュトラウスの管弦楽曲を紹介していくシリーズの第1弾。 シリーズの演奏はスロヴァキア国立管弦楽団が担当しましたが、このCDと2枚目にあたるCDのみ、ブダペスト・シュトラウス交響楽団の演奏で収録されています。 指揮者はアルフレート・ヴァルター。 このCDでも、演奏される機会の少ない作品が多数収録されています。 演奏はスロヴァキアのオケより多少上手いかなっといった程度で、安心して耳を傾けられる水準と言って良いでしょう。 どちらかと言えば資料的価値の方が高そうですが… 録音もナクソス品質であり、問題ありません。
レインボー さん
投稿日:2015/03/03
マルコポーロが発売していた、ヨーゼフ・シュトラウスの管弦楽作品集のシリーズの一枚で20枚目にあたるCDです。 演奏はスロヴァキア国立フィルハーモニー管弦楽団、指揮はクリスティアン・ポラックによる演奏で、リヒテンシュタイン行進曲で始まるこのCD、普通な演奏が多いこのコンビの演奏で珍しく曲にメリハリがついていて良いです。 2曲目の『うわごと』も超一流ではありませんが、なかなか見事な物。 2000年録音で、音質は問題なし。 資料的価値も高く、シリーズではお勧めの一枚。
レインボー さん
投稿日:2014/12/01
マルコポーロが発売した、ヨーゼフ・シュトラウスの管弦楽曲を集めたシリーズの25枚目にあたるCDです。 シリーズは26枚で完結しているので、最後のほうのCDです。 そのためか、収録曲は大変珍しい作品ばかりが収録されています。 ミヒャエル・ディトリッヒ指揮、スロヴァキア国立フィルハーモニー管弦楽団の演奏で、さすが何度かシリーズに出ているだけあって演奏は確かな物で安心して聴ける水準だと思います。 資料的価値の方が高い盤ですので、この水準で聴ければ十分でしょう。 2001年録音で、音質は問題ありません。
レインボー さん
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ありがとうございました
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