合唱作品集　 エキルベイ＆アクサンチュス、アンサンブル・アンテルコンタンポラン

5月の「ラ・フォル・ジュルネ音楽祭」来日公演でも実に素晴らしい演奏で感動をよんだアクサンチュス。エキルベイのしみいるような表現で聴く『地には平和を』は、実にこっくりじっくりと感動的です。
　この合唱団の表現は、どこまでもあたたかく深く、シェーンベルク作品もていねいにかみ砕いてくれているので、安心して聴くことができます。世に旋風を巻き起こした旧譜、「トランスクリプション集」でも癒されましたが、シェーンベルクでも慰められます。
　『色彩』（5つの管弦楽曲op.16 の第3曲目）を合唱版に編曲したのは、「トランスクリプション集」でショパン作品を編曲したクラウチク。ちょっと奇怪なこの作品を、喉から出す独特な声を使わせて、音の色彩の微妙な変化を味わうことのできる無伴奏合唱に仕上げています。
　ジョナサン・ノット＆アンサンブル・アンテルコンタンポランの「室内交響曲」も収録されており、新ウィーン楽派愛好家にもたまらない一枚です。（キング・インターナショナル）

シェーンンベルク：合唱作品集

・地には平和を op.13（1911年 合唱と管弦楽版）
・『色彩』（5つの管弦楽曲op.16 第3曲、フランク・クラフチク編曲）
・3つの民謡(1929)
　遊びに来た2人の仲間
　いとしい人よ、別れより
　照らせ、いとしい太陽よ
・地には平和を op.13（1907年 無伴奏合唱版）
・室内交響曲 op.9
・『団結』（6つの男声合唱曲 op.35 第6曲）
・千年を三たび op.50a
・詩篇130番『深き淵より』op.50b

アクサンチュス
アンサンブル・アンテルコンタンポラン［op.13,op.9］
ロランス・エキルベイ（指揮）
ジョナサン・ノット（指揮,op.9）