サン=サーンス (1835-1921)

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CD 輸入盤

交響曲第3番『オルガン付き』(+エルガー:エニグマ:変奏曲) トスカニーニ&NBC響

サン=サーンス (1835-1921)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
OPK7035
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
International
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明

従来伝説的に語られていた英HMVプレス盤LPによるトスカニーニ/NBC響の音のよさが、噂から真実になったことを喜びたい。サン・サーンスの第1楽章第2部ポコ・アダージョで密やかに現れるオルガンの重厚なペダル音。オルガンと弦の美しい和声のコラボレーションでは、かつてのトスカニーニ/NBCのディスクからは絶えて聴かれなかった響きの豊かさ、しなやかさを満喫できるし、スケルツォ風の第2楽章第1部ではトスカニーニらしく控え目な打楽器群にピアノも参加して多彩な音がかけめぐる。そして一瞬の空白をぶち破る豪然たるオルガンの大音響から絢爛たるクライマックスに突入する。エニグマは意外にも親しみやすい「優しさと愛と微笑ましいユーモア」にあふれる音楽なのに気付かせてくれる。トスカニーニ一流の品位を持った演奏でもあり、イギリスの作曲家の作品には英HMVの音感が冴える。
(小林利之)

 トスカニーニとNBC交響楽団の一連のLPで米RCA盤よりも英HMV盤の方が音がよいという話を耳にして以来HMV盤を入手するようにしてきた。確かにRCA/Victor盤に比べて音にふくらみがありトスカニーニの音楽も迫力というより音楽的な豊かな響きがある。ただしHMV盤のトスカニーニ録音は余り多くない。アメリカのRCAがヨーロッパ向けに自分で手掛けるようになりHMV盤はなくなったためである。新しく出た英RCA盤は当然ながらきつく痩せたあのトスカニーニの音になっている。 今回の2曲はいずれも英HMV−LPを用いている。両者を比べるとセッション録音のエルガーの「エニグマ」変奏曲が実に豊かな響きで、チェロが歌うところなどチェロはトスカニーニの楽器であったことを思い起こさせてくれる。
 他方のサン・サーンスはRCA盤やCDに比べて音に厚味はあるが、第4楽章のクライマックスなど迫力は満点であってもかなりヒステリックな音である。これはライブ録音でありそんなものかという気もするが、実はこの日の前半の曲はロッシーニの弦楽ためのソナタ第3番で、オーパス蔵で既発売(OPK2059)の音を聴くと豊かな美しい音である。この音源はRCAではないが録音は同じ装置で行っている可能性が高く、RCAが迫力優先の音作りをしたのではないかと想像してしまう。今回の音はHMV盤のままでもよいのであるが、前半のロッシーニの音やエニグマの音を参考にして多少バランスを変えてみた。晩年のトスカニーニの音楽は骸骨化しているという批判もあるが、レコード製作にも責任があるのではないかという提起でもある。
(相原 了)

・サン=サーンス:交響曲第3番ハ短調作品78‘オルガン付き’
・エルガー:エニグマ変奏曲作品36

 NBC交響楽団
 アルトゥーロ・トスカニーニ(指揮)

 【原盤:英HMV LP】

CDは国内プレスとなります。

収録曲   

  • 01. Saint-saens: Sym.3
  • 02. Elgar: Enigma Variations

総合評価

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演奏についてはこの若輩者、語る口すら持ち...

投稿日:2012/10/02 (火)

演奏についてはこの若輩者、語る口すら持ち得ませんが、それでも参考になればと蔵のこの復刻とRCAトスカニーニコレクションのそれを比べてみました。 RCAは音こそくっきりしているものの、低音は削げ弱く、硬直寸前の無機的な金管を聞かせます。 他方、蔵復刻はと言いますと・・・ 特筆したいのは、三番の第四楽章における第一印象たるオルガンの音色は底深に低音、生命を持つかの如く高らかと金管が鳴り、みずみずしく弦の立ち上がるを聞けます。 今まで、RCA盤で愛聴なさっていたお方でも十分に満足いただけると思います。

DETHサラリー さん | 愛知県 | 不明

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これまで他の復刻では聴いたことがなく、O...

投稿日:2011/07/12 (火)

これまで他の復刻では聴いたことがなく、OPUSにて初めて聴きました。オリジナルがやはり悪い(不十分)なのでしょうかねえ、正直、楽しめませんでした。演奏が悪いのではなくて、うすーい膜がかかったような(それでいて、ちょっとシャリっとしたような)音で、名演とか何とか言えるだけの充実感を得られませんでした。オルガンの音も珍妙ですねぇ。あのサントリーホール入口のパイプオルゴールみたいな音で、「あひゃ〜」といふ感じ。ちょっとこのディスクは期待が大きすぎたかな。関係者のご努力には敬意を払いつつ、しかし、当方の感想はこんなところであります。

ほんず内閣総理大臣 さん | 北海道 | 不明

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私は別盤でサン=サーンスとフランクの交響...

投稿日:2010/04/30 (金)

私は別盤でサン=サーンスとフランクの交響曲セットのもので聴いておりますので前者についてのみのコメントとなります。サン=サーンス交響曲第3番は1952年演奏からの収録であります。演奏タイムとしては@10’10A9’54B6’54C7’48とそんなにトスカニーニ(本盤演奏時推定85歳)にしては速いとは思えませんが後半二楽章はややタイム的には短いかなという程度でしょう。中々説得力があり求心力ある切れの良い演奏で第1楽章から道筋は明確で内包するエネルギーには凄いものがありそのエネルギーで推進して行く緊迫感は聴きもの。第2楽章もストレートな表現でアウトラインを打ち出しますが若干弛みも感じました。第3楽章も強い意思により歯切れ良く次々処理・・・そして最終楽章躊躇いなく前進あるのみ、歯切れは更に良く錯綜する各音の構成がはっきり分かります。最後ティンパニーの楔を打つ如くの連打に思わずウーンと呻くのみであります。エルガーの変奏曲も多分メリハリある名演と思われますが残念ながら未聴なので取り敢えずOKランク以上とさせて下さい。(タイムについては盤により多少異なる場合があります。)

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