首席客演指揮者ブラビンズが振る
ベルギーを代表する作曲家
ジョンゲンとサミュエルのオーケストラ曲
首席客演指揮者ブラビンズがロイヤル・フランダース・フィルを指揮して、ベルギーの作曲家たちの代表的なオーケストラ・レパートリーに光をあてる「ベルジアン・ブティーク」シリーズの最新作。
ベルギー南部リエージュに生まれたヨゼフ・ジョンゲン[1873-1953]は、濃厚な味わいの和声を基調とする作風が、同じくオルガニストでもあった同郷のフランクや、どこかドビュッシーやラヴェルあたりの印象主義もおもわせたりと、器楽、室内楽作品を中心に近年日本でも人気の作曲家。1951年作の『3つの交響的楽章』はジョンゲン最後の作品。全曲は、ノクチュルヌ、舞曲集、トッカータの3部から成り、ジョンゲンが辿り着いた境地ともいうべき、びっくりするほど現代的なひびきが顔をのぞかせているのも注目です。
ジョンゲンと同じくリエージュ出身のアドルフ=アブラハム・サミュエル[1824-1898]は、メンデルスゾーンとマイアベーアに師事した作曲家であると同時に、指揮者、評論家、教育者としても活躍した人物。ユダヤ教徒であったサミュエルはのちにカトリックに改宗していますが、交響曲第6番は「天地創造」の物語を題材にしたもので、4つの楽章は順に、「創世記」「エデン」「カイン」「光を照らし給え!−賛美と歓喜」と題されています。全部で7曲を数える交響曲は、いずれもサミュエルと親交のあったベルリオーズのはっきりとした影響が認められると云われ、ここでも管弦楽法を駆使した壮大な内容を聴くことが出来そうです。(キングインターナショナル)
【収録情報】
・サミュエル:交響曲第6番ニ短調 op.44 [34:25]
・ジョンゲン:3つの交響的楽章 op.137 [23:29]
ロイヤル・フランダース・フィルハーモニー管弦楽団
マーティン・ブラビンズ(指揮)
録音時期:2012年2月29日〜3月3日
録音場所:ベルギー、アントワープ、Kristus Koningkerk
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)