グリム:交響曲ニ短調、第2組曲
ユリウス・オットー・グリムはペルナウ(現エストニア、当時はドイツ領)に生まれ、ライプツィヒ音楽院で本格的に音楽を学びました。ブラームスと深い友情を築いた彼は、特に合唱や管弦楽の指揮で名を馳せ、音楽協会の理事に就任したミュンスターでは著名な音楽家たちを迎えてコンサートを開催するなど、この街の音楽界に多大な貢献を果たしました。作曲家としての活動期間は比較的短かったものの、ピアノ曲や室内楽、合唱作品、交響曲などを書き上げています。
交響曲は音楽院在学中の作品で、ブラームスの影響を感じさせます。グリム自身が指揮して演奏した際は第2楽章の葬送行進曲と第3楽章スケルツォが好評を得ました。演奏時間42分ほどの大作です。『カノンの形式による第2組曲』はブラームスに献呈された作品。4楽章からなり、バロック風のパッセージやJ.S.バッハ作品を想起させる旋律が用いられた古風な佇まいが特徴です。グリム所縁の地のオーケストラによる共感溢れる演奏です。(輸入元情報)
【収録情報】
グリム:
1. 交響曲ニ短調 Op.19
2. カノンの形式による第2組曲ト長調 Op.16
ミュンスター交響楽団
ゴロ・ベルク(指揮)
録音時期:2021年9月27,28日(2)、12月14,15日(1)
録音場所:ドイツ、ミュンスター劇場
録音方式:ステレオ(デジタル)