CD 輸入盤

『ゴイェスカス』 クン=ウー・パイク

グラナドス (1867-1916)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
DG40278
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
Korea
フォーマット
:
CD
その他
:
限定盤,輸入盤

商品説明


長年の夢だった作品、満を持しての録音

クン=ウー・パイクはソウル生まれのピアニスト。10歳でコンサート・デビュー、15歳でニューヨークに渡り、ジュリアード音楽院で学びました。さまざまなコンクールで優勝した後、カーネギー・ホールでオーケストラ・デビューも果たしました。その後、世界的な指揮者、楽団との共演を重ねています。「バッハ・イヤー」の2000年にデッカ専属アーティストとしてブゾーニ編曲によるバッハのオルガン作品を録音し高い評価を得ました。2005年から07年にはベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲録音も行いました。現在はパリ在住。2019年にショパンのノクターン全曲、2020年にシューマンのピアノ作品をドイツ・グラモフォンよりリリースして、私たちを驚かせてくれましたが、今回はグラナドスの『ゴイェスカス』でまた私たちに喜びを届けてくれます。
 今回録音した『ゴイェスカス』はスペインの作曲家エンリケ・グラナドスが作曲したピアノ独奏のための組曲です。「ゴイェスカス」は「ゴヤ風の音楽」という意味で、ゴヤの絵画やタペストリーの下絵に霊感を受けて作曲されました。
 クン=ウー・パイクは若い頃にニューヨークで、アリシア・デ・ラローチャが演奏する『ゴィエスカス』を聴き、深く感銘を受けました、それからほぼ半世紀を経て、彼の『ゴイェスカス』の演奏が初めて実現しました。若い頃ではなく70代になってからの録音となったのにもパイクの音楽への思いが関わっていました。パイクにとって音楽と人生はほとんど同じものといえるほど緊密に関わっています。パイクの『ゴイェスカス』は彼の音楽芸術にとっての新しい可能性とピアノ演奏の新しい展望を明らかにしています。パイクは『ゴイェスカス』にたどり着くまで長い回り道をしてきましたが、途中、フランツ・リストを通してロマンティック・ピアノの本質を、そしてモーリス・ラヴェルの作品を含むフランス音楽の展望を通して知識豊かなスペインを発見したのです。彼の『ゴイェスカス』の演奏はロマンティックな愛の種をまき、私たちにもう一度夢を見させてくれます。苦しみと喜びが一体化され、愛と死が互いに寄り添っています。
 ハードカヴァー・ブック仕様。(輸入元情報)

【収録情報】
● グラナドス:組曲『ゴイェスカス』 Op.11


1. 第1曲:愛の言葉
2. 第2曲:窓辺の語らい
3. 第3曲:燈し火のファンダンゴ
4. 第4曲:嘆き、またはマハと夜鳴きうぐいす
5. 第5曲:愛と死:バラード
6. 第6曲:終曲:幽霊のセレナード
7. 第7曲:わら人形:ゴヤ風のセレナード

 クン=ウー・パイク(ピアノ)

 録音時期:2022年3月6-11日
 録音場所:韓国、トンヨン国際コンサートホール
 録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)

 限定盤
 ハードカヴァー・ブック仕様

ユーザーレビュー

総合評価

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異色の名演である。先だって、大阪で「ゴイ...

投稿日:2022/10/29 (土)

異色の名演である。先だって、大阪で「ゴイェスカス」のみのコンサートで熱っぽい演奏(ホールが狭くパイクの音楽を100%響かせることができなかったように思われた)で確認したところでもある。この日からこの曲が頭から離れない。異色と言ったのは、ラローチャは別格としても、チッコリーニやルイサダに感じた、明晰な響きを背景に小粋でキリッとした歌い回しで「愛」を語るという風情とは大きく異なる。いままで彼らの演奏に聞き慣れた耳からすれば違和感とまでは言わないまでも、従来の趣とは大いに異なる異次元の演奏であることは確かである。第1曲目の「愛の言葉=口説き文句」からして大きく違う。甘く切なくやるせない情感を感じさせながら、若者の男女の恋物語をきりりとしたタッチで浮かび上がらせる語りではなく、例えようもない澄み切った目の奥に深い情念をたたえて大事な文句だけを鍛え抜かれた音の連なりで表現する大人の恋物語であり演奏である。その深々とした音は実に重く太々でドラマチック(小粋とは真逆)。しかし、メロディーラインにおいては「おや?」と思うほどに彼の指先から恋に拘泥した心を温かくほぐすように感じることができた(これこそが彼の目指す「愛」の形かと)。誤解されないように念のため言っておくが、チッコリーニやルイサダ等々の演奏が軽薄で深みのない安っぽい演奏と言っているのではない。で、この重厚で厳しい表現は終曲まで緊張が途切れることなく延々と続く。よって、本来組曲には含まれない「わら人形」が終曲の「幽霊のセレナード」で幽霊がギターをつま弾きながら消え去った後に演奏されたとき、我々の耳は「愛の言葉-愛憎の綾」の呪縛から解き放たれ、我に返る-現実世界にひきもどされたような錯覚に陥るのである。この対比の妙は素晴らしく、実演では更に見事であった。最後に、ハードカヴァー・ブックは洒落ていて、パイク自身が撮影したスペインの風景写真も多く視覚的にも楽しめる。付録に絵はがきも2枚封入されている。でも最大のご褒美は、CDのラベル印刷にある。限定盤なのでお早めに購入することをお勧めします。

ねこ さん | 大阪府 | 不明

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