弦楽四重奏も凄かった!
グバイドゥーリナのキテレツな世界
日本でもおなじみの旧ソ連出身作曲家ソフィヤ・グバイドゥーリナ。彼女の全弦楽四重奏曲作品を集めた好企画。いずれも単一楽章形式で、それぞれに奇抜なアイディアが盛り込まれています。
第1番はバリバリのソ連時代の作ながら、奏者が演奏中に椅子を持って舞台を移動することが指示され、さらに最後の6ページは演奏者が即興するというキテレツな作。第2番はシベリウスSQ、第3番はアルディッティSQの委嘱作ですが、後者はピチカートに偏執した異常な作風に驚かされます。クロノスSQの委嘱による第4番は十二音技法、テープ付きの前衛作。そして第5番にあたる『BACH主題による反映』は『フーガの技法』の主題をグバイドゥーリナ風に処理しています。いずれも聴き応え満点。1985年結成のシュターミッツ四重奏団が余裕の演奏を聴かせてくれます。(キングインターナショナル)
【収録情報】
グバイドゥーリナ:
・弦楽四重奏曲第1番 (1971)
・弦楽四重奏曲第2番 (1987)
・弦楽四重奏曲第3番 (1987)
・弦楽四重奏曲第4番 (1993)
・BACH主題による反映 (2002)
シュターミッツ四重奏団
録音時期:2011年6、8月
録音場所:プラハ、チェコ放送マルティネク・スタジオ
録音方式:デジタル(セッション)