エストニアの声楽アンサンブルが
礼拝音楽の巧みなプログラムに挑むニュー・アルバム
エストニアの声楽アンサンブル、ヴォックス・クラマンティスがこのアンサンブルの創設者でもある指揮者ヤーン=エイク・トゥルヴェとともに今回新たに挑戦するのは、ノルウェーの作曲家ヘンリク・オーデゴール(ウーデゴール)の礼拝合唱音楽による巧みなプログラムです。オーデゴールの作品は繊細で巧妙な技術で、グレゴリオ聖歌とノルウェー民謡を織り交ぜています。オルガン奏者として、合唱指揮者として、オーデゴールの音楽はいつも教会と密接に結びつき、礼拝が作曲のきっかけになることもありました。ウーデゴールの音楽のアイデアはグレゴリオ聖歌とノルウェー民謡という2つの重要な伝統に大きく影響を受けており、作品にはその両方のユニークな表現を見ることができます。
2017年に作曲した8つのパートからなる『Meditations over St.Mary Magdalene's feast in Nidaros』は、中世スカンジナヴィアの13世紀の写本に見られるアンティフォナを基にしたものです。オーデゴールによる構成がこれらのアンティフォナを神々しいものとし、それがヴォックス・クラマンティスにより丁寧に明らかにされてゆきます。
ヴォックス・クラマンティスはこれまで「ECM」に、アルヴォ・ペルト、エリッキ=スヴェン・トゥールの作品、そして直近ではエストニアの作曲家キリルス・クレークの作品を録音しています。クレークの録音は「BBC」で「別の惑星の魔法」と評されました。今回のニュー・アルバムは2021年3月、エストニア、ハープサルのSt. Nicholas Dome Churchで録音されました。(輸入元情報)
【収録情報】
● オーデゴール:イエス、甘美な思い出(2014/15)
● グレゴリオ聖歌:アレルヤ、われらが過越の子羊
● オーデゴール:子らよほめまつれ(2015/21)
● グレゴリオ聖歌:キリエ
● 『マドリードの写本』からのコンドゥクトゥスより『主の祈り』
● オーデゴール:Meditations over St.Mary Magdalene's feast in Nidaros(2017)
1. Maria dilexit multum
2. 詩篇 第62篇 (vul. 63) - アンティフォナ『Mihi osculum non desisti』
3. Canticum Trium Puerorum - アンティフォナ『Oleo caput meum non unxisti』
4. 詩篇 第148-150篇 - アンティフォナ『Ideoque dico tibi』
5. ベネディクトゥス - アンティフォナ『In diebus illis』
6. 讃歌『Aterne Deus omnium』
7. マニフィカト - アンティフォナ『O, Maria, mater pia』
8. Maria, tibi persolvum
ヴォックス・クラマンティス
ヤーン=エイク・トゥルヴェ(指揮)
録音時期:2021年3月
録音場所:エストニア、ハープサル、St. Nicholas Dome Church
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)