ヨーロッパで高い評価を集める
2人の現代作曲家によるヴァイオリン作品の傑作
オーストリアを代表する現代作曲家、ゴットフリート・フォン・アイネムと、同じくオーストリア出身で、シューベルト未完のオペラ『グライヒェンの伯爵』を補筆完成させるなど、いま最も注目をあつめる作曲家のひとり、リヒャルト・デュンサー[1959-]のヴァイオリン作品集をリリース。
演奏するのはデュンサー自身と深いかかわりをもち、その作品を献呈されたウィーンの名姉妹デュオ、カリーン&ドリス・アダム。ヨーロッパで人気を博すふたりの作品を、高度な演奏技術で聴かせる注目のアルバムです。(CAMERATA)
【収録情報】
デュンサー:
・蒼き彼方より・・・
・ヴァイオリンとピアノのための『ふたつの響き』
・ファンタジー、インテルメッツォとナハトムジーク〜ヴァイオリンとピアノのための
アイネム:
・無伴奏ヴァイオリン・ソナタ op.47
・ヴァイオリンとピアノのためのソナタ op.11
カリーン・アダム(ヴァイオリン)
ドリス・アダム(ピアノ)
録音:2013年5月/オーストリア
【カリーン・アダム(ヴァイオリン)】
ウィーン生まれ。コンサート・ピアニストを母に持ち、ウィーン音楽院でフランツ・サモイル教授に師事。8歳にしてオーケストラ公演のデビューを果たした。2008年以降、カリーンとドリスの姉妹デュオは、オーストリアで一連の演奏会を開始し、独演や国際的な演奏家との共演を展開している。カリーン・アダムのレコーディングには、ブラームスのヴァイオリン協奏曲、ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲、メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲ホ短調、ヴァイオリンとピアノのための二重協奏曲、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲、シベリウスのヴァイオリン協奏曲などがある。ドリス・アダムとのレコーディングでは、ブラームス、ベートーヴェン、フォーレ、フランク、グリーグ、シューベルト、シュトラウスによるヴァイオリンとピアノのためのソナタ、およびクライスラーの小品集を録音。また、2009年には、ハンス・ガルのピアノ・トリオをリリースした。(CAMERATA)
【ドリス・アダム(ピアノ)】
ウィーン生まれ。6歳で最初のピアノ教育をレナーテ・クラマー=プライゼンハマーから受けた。ウィーン音楽大学でハインツ・メジモレックに師事し、1992年に抜群の成績で演奏家資格を得て卒業。オーケストラとの初共演は8歳の時、ウィーンで行なった。1986年以来、ヴァイオリニストの姉カリーン・アダムとデュオを組む。CD録音はカメラータ・トウキョウに多数あり、ソロとしてはシューベルトの「即興曲集」と「楽興の時」、シューマンのピアノ・ソナタ 第1番と「ダヴィッド同盟舞曲集」等をリリース。またカリーン・アダムとの共演でブラームス、フランク、R.シュトラウス、ベートーヴェン、シューベルトのヴァイオリンとピアノのためのソナタ、クライスラーの小品集等を収録。さらにメンデルスゾーンのヴァイオリンとピアノのための二重協奏曲を、カリーン・アダム、ヴァルター・ヴェラー指揮/バーゼル交響楽団との協演で録音している。また、50人の作曲家によるディアベリ変奏曲では、2003年、オーストリア放送局(ORF)主催の“パスティッチョ賞”を受賞した。1999年9月よりウィーン音楽院で教鞭を執っている。(CAMERATA)
アダム姉妹からのオファーによって実現した録音だという。取り上げられた二人ともにオーストリア出身の作曲家だ。アイネム作品では作品を広めたいという強い意志が感じられ、姉妹と親交のあるデュンサー(1959〜)作品では、現代的ロマンティシズムの中に深い共感ものぞかせる。(堀)(CDジャーナル データベースより)