現代日本の作曲家 第57集
たかの舞俐 作品集『In a Different Way』
日本の作曲家の創作活動の成果である作品の記録。これを系統的・持続的に行うことを目的に、1992年から制作・販売を続けるCDシリーズ『現代日本の作曲家』。第57集は、「クラッシック音楽でもない、アヴァンギャルドでもない、様々なジャンルの音楽が境界を越えて一つの新しい世界になっている音楽」を掲げる作曲家、たかの舞俐の作品集成です。
たかのは自らの音楽創造について、こう述べています。
「まず、私の作曲理念の基本は、師リゲティとの学びの中にある。それは、しっかりとした作曲技法(Handwerk)に基づいた自分自身のオリジナリティーのある作品を作曲することであり、また、ジャンルを超えた様々な分野の音楽や芸術に対する探求心や興味を持って、自分自身の音の世界を常に豊かに広げていくことである。
東京は、様々なジャンルの国際色豊かな音楽が多彩に混在している都市である。これらの音楽は、私の中に吸収され、濾過されていき、互いに結び付いて、最終的には、独自の「音」の世界となって現れでていく。それは、クラッシック音楽でもない、アヴァンギャルドでもない、様々なジャンルの音楽が境界を越えて一つの新しい世界になっている音楽である。
また、私は近年、アコースティックの楽器だけでなく、Cubaseなどのエレクトロニクス・DTMやSuperColliderといった音響プログラミング言語を使った音楽作品も多く手がけてきた。
現在、世界的なコロナ禍の中で、デジタル化はより幅広く、不可避なものになっており、デジタルやプログラミングの概念は、次の世代の基盤になっていくものと考えている。しかし、いつの時代でも人々がその生涯の中で愛や憎しみ、悲しみ、癒し、寂しさ、など様々な感情を体験することに変わりはない。未来の世代に向けた意識と共に、人間が持ち続ける普遍的な感情を表現する音楽を創造していくことを目指している。」(メーカー資料より)
【収録情報】
たかの舞俐:
● 『Lilaea(リラエア)』(2021)
松本寛子(フルート)
土橋庸人(ギター)
● 『Schneekoenigin's Arie(雪の女王のアリア)』(2018)
坂本 朱(メゾ・ソプラノ)
井出朋子(フルート)
藤村俊介(チェロ)
● 『Remnants of Love(愛の残骸)』(2017)
大坪純平、岡本和也(ギター)
● 『Elegy(エレジー)』(2013-14, rev.2021)
野口千代光、花田和加子(ヴァイオリン)
● 『Are you going with me?(アー・ユー・ゴーイング・ウイズ・ミー?)』(1987)
會田瑞樹(ヴィブラフォン)
中川俊郎(ピアノ)
● 『Corridors of Light(光の通り道)』(2012)
井手朋子(フルート)
● 『In a Different Way(イン・ア・ディファレント・ウェイ)』(2021)
ヨシダダイキチ(シタール)、カネコテツヤ(パカーワジ)
鈴木 舞(ヴァイオリン)、笹沼 樹(チェロ)
丁 仁愛(フルート)、松下 洋(サクソフォン)、會田瑞樹(打楽器)
たかの舞俐(指揮)
● 『Adieu and Rebirth(アデューと再生)』(2014-15)
會田瑞樹(ヴィブラフォン)
中川俊郎(ピアノ)