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Review List of Ichirokagawa 

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     2021/11/29

    バーンスタインが珍しくシカゴ響を振ったショスタコーヴィチ。オケの精密なアンサンブルと圧倒的なブラス・セクションによって、純粋にショスタコーヴィチの音楽を楽しむことができる。近年、第7番が取り上げられることが多いように思うが、初めてショスタコーヴィチを聴く場合も、比較的メロディーが分かりやすいのでとっつき易い。曲の構成も良く、最後の盛り上げも十分なので、今や第5番を凌ぐ人気曲になっているのだろうと思う。

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     2021/11/26

    ニューヨーク・フィルとの後期交響曲は、表現として隈取りが濃く、音楽の表情も多彩である。特に、第5番は相当しつこい表現が試みられているし、第4番の第1楽章は大層テンポが遅く、全く別な作品の趣きを醸す。全部を聴いて感じたことは、チャイコフスキーに寄せる熱情の強さである。イスラエル・フィルを指揮した4曲の管弦楽曲は、このオケの機動性をフルに生かした、バーンスタインらしい語り口の上手さが光る。なお、イスラエル・フィルとは、このセットに含まれる”フランチェスコ・ダ・リミニ”と”ロメオとジュリエット”の録音があり、ニューヨーク・フィルとの比較に興味があるが、残念ながら収録されていない。

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     2021/11/23

    バーンスタインがヴィーン・フィルを指揮した交響曲は、鄙びた良さとも言うべき趣き。モーツァルトほど流麗でないが、ハイドンらしい野趣がしっかり感じられ好ましい。協奏交響曲も良い演奏。戦時のミサと天地創造はバイエルン放送響ほかとの共演だが、声楽が好調で、充実した演奏が堪能できる。

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     2021/11/16

    バーンスタインのモーツァルトを聴いて思うのは、バーンスタインとモーツァルトとの音楽に関する親和性の強さである。バーンスタインはやはり天才で、天才モーツァルトとの邂逅なのだろう。交響曲が8曲収められ、どれも良い演奏だが、中でも41番”ジュピター”の壮麗さは比類がない。神々しさを感じた。ピアノ協奏曲を弾くバーンスタインの、意外に軽やかなタッチ。クラリネット協奏曲のビロードのような名手シュミードルの奏でる音色。この演奏は今まで聴いた中で一番である。壮麗な大ミサ。問題はレクィエムにあった。異様に遅いテンポ。ラクリモーザは今にも止まりそうで、奏者も息絶え絶えのありさま。声楽も何処か違和感がある。ラストの音を永遠に伸ばすのは、気持ちは分かるので良かった。

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     2021/10/27

    “コンプリート・ミュージシャン”とは、大きく出たな!と思ったが、考えてみれば、グルダほどクラシックの範疇を超えて活動した演奏家は、そういない。指揮者で言えばバーンスタインあたり?それでも、バーンスタインほどグルダの音楽が理解されているようには思えない。この3CDからなる紙製のボックス・セットには、Amadeoレーベルに録れたあらゆるジャンルの音楽が詰め込まれている。1枚目は、ラヴェル”夜のガスパール”、ドビュッシーの2曲、グルダ編曲のシューマン”月光”、グルダ編曲のシューベルト”さすらい人”、シューベルトの16番のソナタ。2枚目は、グルダ編曲のJ.シュトラウス”ゴロウィンの森の物語”、J.S.バッハの様々な楽器(アルトブロックフルート、バッソ・コンティヌオ、クラヴィコード)による作品、そして、グルダ”(息子)リコのために”。3枚目は、グルダの”アラビア風ジプシー風幻想曲”、”バスフルート・ブルース”、”他の惑星からの音楽”、練習曲(2曲)、”プレリュードとフーガ”、”(息子)パウルのために”、D.Gillespie-F.Paparelliの”チュニジアの夜”、C.Porterの”恋とはこんなものかしら”というジャズの音楽、そしてベートーヴェンの”バガテル(1番、3番)”、31番のソナタ、最後はJ.S.バッハの平均律からの1曲。実に幅広いジャンルの音楽だが、収録は1977年12月と翌年1月になされており、集中して録音されたことを考えると、空恐ろしさを覚える。ラヴェル、ドビュッシー、シューベルト、ベートーヴェン、バッハは他者の演奏を凌ぐ素晴らしい名演である。グルダをこの3枚だけで理解するのは困難かも知れないが、グルダというミュージシャンを知るには最適のセットである。

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     2021/10/27

    バーンスタインはミトロプーロスが指揮をするシューマンの第2交響曲を聴いて霊感を得たような話しを聞いたが、バーンスタインにとってのシューマンの交響曲は特別な存在であったのだろう。ヴィーン・フィルという天下の名オケを得て、素晴らしい全曲録音を成し遂げた。バーンスタインの指揮は、シューマンらしい曲の構成感、ロマンティックな表現において他に比べるものがない。加えて、第4番の終結部で披露するキレの良さは、専らオケの能力だけによるものではない。指揮台の上で飛び上がる様が見えるようだ。この全集には、マイスキーのチェロ、そしてフランツのピアノによる、それぞれの協奏曲が収められていて、このセットの価値を更に高めている。

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     2021/10/22

    最初のK331はピアノで、あとは全部クラビノーバで弾かれている。最初のK311の第1楽章は実にゆっくりとしたテンポで、全編グルダお得意の装飾音符を散りばめながらの演奏。ピアノの音もいつもより深い感じ。2曲目、同じK311が始まって、装飾音符はいつもどおりなのに、ピアノの響きが違うなと思いながらも、録音が古いのかなと思っていた。そうしたら、何か違うサウンドが這入ってきたので、おかしいなと思ってジャケットを見たら、クラビノーバと書いてある。いやいや吃驚!全然分からなかった。ピアノと違って、迫力の点では劣るが、モーツァルトなどは音に陰翳があって、寧ろ向いているかも知れない。宮沢明子さんがKORGのデジタル・ピアノで弾いたモーツァルトのアルバムがあったが、それよりも全然自然な感じがする。是非一度聴かれることをおすすめします。

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     2021/10/20

    1965年5月14日スイスのルガーノにおけるライヴ録音。ベートーヴェンの4番の協奏曲は、ライヴらしい感興が乗った演奏で、クリュイタンスのバックも積極的なアプローチが見られる。グルダも、ヴィーン・フィルとのセッション録音よりも生き生きと弾いている。フランクの交響曲ニ短調は、クリュイタンスが繰り出す伸び伸びとしたフレージングによって、生命感に満ちた演奏を披露する。幾分、ストリングスの輝きが不足するが、大した問題ではない。音質は、ライヴによる制約を考慮すると良好と言える。

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     2021/10/18

    グルダがMPSレーベルに録れたものでは、平均律が圧倒的な存在感を示すが、このディアベリ変奏曲もそれに劣らぬものである。演奏は、とにかく鮮やかな弾きっぷりで、この作品の演奏でこんなにも生き生きと変奏曲が弾かれたことはなかったのではないか。特に、第22変奏でドン・ジョバンニのフレーズが入ってくるあたりから俄然面白くなってくる。第31変奏はジャズを聴いているような感じで、改めてベートーヴェンの革新性を実感する。グルダの演奏は、全曲を俯瞰した上での構成感を見せていて、全く舌を巻く。地味な存在かも知れないが、グルダの隠れ名盤と言えるかも知れない。

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     2021/10/15

    対位法を誰よりも良く体得していて、かつそこに即興性を添えることで、グルダが弾くバッハは文字通り稀有な存在である。イギリス組曲の2番と3番がメインで、いずれも良好な音質なので、聴く喜びは量り知れない。以外にも落ち着いた感じのイタリア協奏曲や、グルダ自作の前奏曲とフーガによって、このアルバムのスペシャル感を一層増している。

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     2021/10/12

    グルダが弾いた平均律。実に良い音がする。そして、何という創意工夫。何度聴いても、恐らく飽きることはないであろう。グルダ自身が、聴き手に飽きさせないように工夫しているのは間違いないが、その手口を明らかにさせないように極自然に弾いてみせる。実に天才的である。そして、何よりこんなにワクワクしながら聴いた平均律は初めてである。偉大なリヒテルの録音さえ影が薄くなる。グルダが遺した偉大な録音のひとつ。絶対に聴くべき。

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     2021/10/11

    ショスタコーヴィチの4番は、演奏の困難さ等から初演までに非常に長い年月が掛かったと聞くが、現代のオケにしてみれば、いとも容易く演奏してしまう。この作品には名演とされるものが多く、古くはオーマンディ、プレヴィン、すこし新しいところではミョンフン、ラトルあたり。そこに、堂々とネルソンスが名乗りを上げたというところか。11番にも、歴史的なクリュイタンス 、ストコフスキー、ムラヴィンスキーあたりに伍していけるかどうかというところ。演奏の激しさという面では、大人しい印象があるが、ネルソンスの真骨頂は弱音場面での表現力にあるという気がする。

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     2021/10/11

    ネルソンスはバーミンガム市響との7番のディスクがあるので、ショスタコーヴィチは得意としているのであろう。バーミンガムとの演奏も素晴らしかったが、ボストン響との再録は、音響として厚みが増し、録音も分離良く優れていると思う。反面、演奏のフレッシュさはバーミンガムが遥かに上回る。6番は初めての録音だが、これぞショスタコーヴィチという感がある。「祝典序曲」は吹奏楽の定番曲だが、やはりオケでやるとめちゃくちゃに上手いし、迫力がある。ネルソンスは交響曲全曲を録音するだろうが、成功を願う。

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     2021/10/11

    グルダ晩年の録音という、その先入観で聴くと、やはり感慨は一入である。シューベルトはモーツァルトと同じくらいに何度も録音しているが、一音いち音を慈しむ様に、また今迄を振り返る様に弾いているのである。”ゴロウィンの森の物語”はコラージュ風の作品だが、それこそありとあらゆる音楽が次々と過ぎ去って行く。晩年のグルダには打って付けの曲目であり、一際沁みる。

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     2021/10/06

    ソナチネ・アルバムの第2巻で、第1巻のクーラウ、デュセック、クレメンティに加えて、ベートーヴェンとディアベリの作品が各2曲演奏されている。宮沢明子の演奏は第1巻同様素晴らしいが、音質はやや落ちるような印象を受けた。収録は4年10月ほど新しいからホールの関係があるのかも知れない。曲目としては、第1巻より魅力度が弱い気もするが、ベートーヴェンの楽しい作品とディアベリの繊細にして美しい作品の演奏が聴けるので、全体としてはトントンでいいと思う。

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