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kuma さんのレビュー一覧 

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     2022/08/21

    10年ほど前、カール・ベームが1950年代に録音したCDが手に入らなくなってしまうのではないかという不安に駆られ、記憶を頼りに買い集めることにしました。しかし、当時はとてもむずかしく欧米のオンラインストアから取り寄せたものもありました。グルダとのベートーヴェンのピアノ協奏曲1番などは、SP盤からCDに変換したもので、とても通常の鑑賞に耐えるものではありませんでした。またモーツァルトのフィガロの結婚、ベートーヴェンの交響曲9番などは、録音当時にフィリップスで開発された疑似ステレオをCD化したもののようで、LP時代から継承された音のアンバランスが感じられました。しかし今回のBOXでは、当時、苦労して集めたCDを完全に網羅しており、音質もはるかに凌駕して聴きやすくなっていることを確認して、しばらくそのままにしていました。
    つい最近、何気なしにニーベルングの指環のBlu-ray Audioを取り出して聴いてみました。全4夜の演目が1枚の収められているため、おまけのようなものだろうと聴き出したのですが、今までのCDとはかけ離れた音の世界に驚愕しました。ベームのリングは、フィリップス、デッカと二度ほどCDを買いましたが、かつてLPで聞いたときの感動はえられず大変失望していました。Blu-ray Audioになりバイロイト劇場の空気感のようなものが感じられ、ベームが指揮する管弦楽団の弦、木管の柔らかさ、つややかさとともに、金管、打楽器の力強さ、激しさが余裕を持って入っており、歌手とオーケストラとの息の合った掛け合いとともに、息づまるような緊張のなかで音楽劇が展開されていくこの演奏の特徴が再現されておりました。CDではヒステリックに叫んでいるように聞こえたニルソンの声も、LPでの突き抜けるような強靱なドラマティック・ソプラノに戻っており安心しました。半世紀の時を超え「レコード芸術」として蘇った、最新の24bit/96kHzリマスタリング技術の進歩に改めて驚きました。願わくば、こうした歴史的に価値のあるセット(あるいは単品としてでも)、をいつまでも手に入れられるようにしておいていただきたいものです。

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  • 1人の方が、このレビューに「共感」しています。
     2011/12/24

    ベームへの熱い追悼の思いを感じることが出来る演奏。1975年3月NHKホールの聴衆が示した熱狂と感動に通じているのではないだろうか。

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     2009/12/27

    本当に長いあいだ待ちました。かつて銀座のヤマハホールで見て以来です。その後、モーツァルト・オペラの演奏様式や演出の流れが変わり聴衆の嗜好も変化して、この映像作品はもう市販されないのではないかとあきらめていました。まずはこの作品の再び世に出していただいた関係者の皆さまに感謝したいと思います。
    ベームは得意とする演目を繰り返し取り上げる傾向がありました。このDVDで感じられる歌い手とオーケストラとのあいだの絶妙な呼吸とアンサンブルは、このオペラに愛情と確信を持ち何百回もの公演を行って到達したものではなかったかと思います。久しぶりに自分の家に帰ってきたような安心感があります。

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