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Review List of 烏 

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     2009/12/09

    11件のレビューがことごとく★★★★★だなんてめったに見られない現象だろう。たしかにコストパフォーマンスを考慮に入れれば、この数値もわからなくはないが、純粋に演奏に対する評価としては疑問も残る。3曲の中では、ここのレビューでも評価の高い第8番が最も個性的かつ優れた演奏だろう。かつてはワルターが8番を小造りに優美にではなく、雄渾に奇数番号のように振っていた。ここでのギーレンの解釈もこれと同じ方向性にある。1楽章の冒頭から一貫して勢いもあり緊張感」も高い。ただし、3楽章のメヌエットまでこの調子なのには幾分の違和感が残るし、またトリオでは荒さも目立つ。それにはオーケストラの力量不足といった事情もあるだろう。ギーレンの指揮でバイエルンか、ドレスデンのオーケストラの演奏を聴いてみたいものだ。

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     2009/12/06

    3番はこれまでホーレンシュタインを愛聴してきたが、彼のマーラー(特に3番)が実に伸びやかなのに対して、ここでのアバドのそれは、第1楽章の冒頭から緊張感に満ち満ちている。第3楽章では笑顔も見えたりするのだが、どのパートのどんな音もゆるがせにはしない気迫が随所に感じられるのである。これを受けるルツェルン祝祭管も名手揃いの上に、アバドの音楽に収斂してゆく。おそらくはアバドにとっては、ベルリン・フィルよりも、このオーケストラこそが本当に信頼できるのだろう。マーラーの楽譜を精読した結果がここに結晶している。しかし、一面では出来過ぎていて、マーラーを古典にしてしまってもいる。もっとも、この演奏があってこそ、こうでないマーラーを肯定できるのだ。画質、音質ともにほぼ現在のDVDの最高レベル。

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     2009/12/06

    昨今のバロクックオペラは読み換えが主流だし、またそのことによって新たな魅力が発見されたことも事実だ。しかし、ここではあえて当時のバロック風の衣装と振り付けが再現されている。そして、ニケ&ターフェルムジークの音楽は実に豊穣な響きを聴かせてくれる。レシタティーヴォがなく歌が続くのは、やや疲れはするが、これもまたこうした様式として享受するべきなのだろう。映像も音質も美しく、何度か見られるダンスも実に優雅だ。

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     2009/12/06

    オープニングの情景と音楽で即座に『ワルキューレ』の世界に引き込んでいく。クプファーの演出もバレンボイムの音楽も実に見事だ。音質と映像の優秀さもあり、迫力という点では数ある『指輪』でも随一であろう。バイロイトの舞台はもともと奥行きが深いが、だまし絵の効果から、それがいっそう強調され、オペラそのものの奥深さとして機能している。クプファーの力量は光のマジックだけではない。コスチュームには相変わらず違和感はぬぐえないが。ここで待望のブリュンヒルデが登場するのだが、エヴァンスは幾分老け気味な容貌と、骨太さが気にならないでもないが、声量は十分で、さすがに他のワルキューレンを圧倒している。

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     2009/12/05

    この作品は、オペラとミュージカルの境界線上に位置するだろう。もっとも、かなりミュージカル寄りのだが。劇中の歌は、名高い「サマータイム」を含めてやはりポピュラーミュージックにより近いだろう。そして、ここで使われているのは、文法も言い回しも、発音もいわゆる黒人英語だし、歌にもゴスペルがふんだんに取り入れられ、さらには音楽にもジャズが多用されている。ナンの演出もまた限りなく映画的だ。ただ、歌手陣は端役も含めてみんな歌も演技もなかなかに芸達者揃い。ラトル&ロンドン・フィルの演奏も見事だ。しかも音質は優れているし、映像も悪くない。

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     2009/12/03

    このクプファーのプログラムは、バイロイトで最初に見た人たちに強烈なインパクトを与えたことだろう。あの人工的な光の乱舞は、好き嫌いは別にしても強い主張がそこに感じられるはずだ。一方、バレンボイムの音楽はそれほど自己を主張するわけではないが、十分に鳴り響いている。ただし、CDで音楽だけとなると、その評価は変わるかもしれない。すなわち、このDVDでは、やはり主役はあくまでクプファーなのだ。光以外にも、巨人やニーベルング族の造形には目を見張るものがある。ただし、神々のコスチュームと演技の振り付けのレベルはあまり高いとは言えない。その中では、ローゲのクラークがなかなかの存在感を示している。なお、画質、音質は十分に満足のいくレベルだ。

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     2009/12/03

    この時点でマズアとゲヴァントハウス管とは、既に20年の長きに亘って苦楽をともにしてきているわけだから、互いによく理解し合っているのだろう。ここでの演奏は、そのことが良くも悪くも出ているといえようか。4曲ともに、直線的に力で押していくような演奏だが、よく言えばドイツ的な剛毅さということになるが、裏を返せば繊細さや優美さには欠けるということだ。おそらく、この時期のゲヴァントハウス管の実力からは、これ以上は望めなかったのではないだろうか。4曲の中で、このことがもっともうまく表現にはまって成功したのが第2番だろう。逆に、音のうねりとたゆたいの中から音楽が立ち上がる第4番が単調に聴こえるのも無理からぬところだろう。なお、映像は1970年代後半の、音質もせいぜいが1980年代前半のレベルなのはなんとも残念だ。

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     2009/12/02

    ボリショイというだけあって、ステージは広い。『オネーギン』と違って、スペクタクルも売り物のこのオペラを上演するにはふさわしい劇場だ。また、ロシアらしくコーラスも厚みがあり、力強い。しかし、肝心のタイトルロールを歌うラウチオが「少女」というイメージからはあまりにも遠い。クリコも役柄だけでなく、歌もはなはだ頼りない。ラザレフとボリショイ劇場管弦楽団は、まずは上出来。ただしもともとの音楽そのものに求心力がない。画像、音質は合格点。

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     2009/11/30

    クライバーがさっそうと登場する序曲から、息もつかせず最後まで一気に押しまくる演奏と舞台だ。歌手陣もヴェヒターをはじめ、なかなかの芸達者揃い。シェンクの演出も奇をてらわず、きわめてオーソドックス。好みもあるだろうが、私はベーム版よりもこちらを取る。画質は粒子の粗さが気にはなるが、鑑賞には十分に耐える程度。音質も、バイエルンの弦の厚みと豊かさは再現できないが、まずまずといったところ。

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     2009/11/29

    こうして映像付きで見ると、コープマンの挙措動作は子供っぽく、幾分かの違和感があるかも知れない。しかしそれは、彼が純粋に無垢な態度でバッハに向かい、寄り添っていることの現れに他ならないのだ。そして、ここではバッハもまた限りなく優しいのであり、人間の弱さや悲しみに限りない共感を寄せているのである。宗教曲の極致はやはりバッハの『マタイ受難曲』に極まる。そして、ピリオド楽器を駆使したコープマンの演奏は、現在望みうる最高のバッハの一つだ。このDVDが収録された聖ヨリス教会は、柱とボールトの簡素な様式からして、プロテスタントの、しかもおそらくはバッハ自身も属していたルーテル派の教会だろう。それもまた、こうした宗教曲には重要な要素だ。なお、コープマンが演奏しているのは形状からしても音からしても、オルガンである。ちなみに、このDVDで通奏低音を担っているのは、低弦とオルガンとリュートだ。

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  • 3 people agree with this review
     2009/11/28

    ビゼーの東洋趣味に満ち満ちた作品。その上に、ピッツィの演出がこれを際立たせている。マシスのレイラは抜群の存在感だ。グラッシのズルガも微細な感情表現は望めないが、雄々しい姿はきまっている。中島はよく歌っているものの、なんだか敢闘賞ものの感じがしてしまう。ヴィオッティとフェニーチェ歌劇場管弦楽団、合唱団及びバレーはともに美しい。そして、映像・音質ともに高水準だ。

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     2009/11/28

    この作品にして、このレビューの賑わいは何としたことか。マイナーな作曲家のマイナーな作品だと思っていたが、意外にもこの曲は人気作品なのか、もしくは関心を持たれている作品なのだろう。さて、肝心のこのDVDだが、確かに既に指摘があるように、オーケストラも頼りなく、合唱もまたはなはだ頼りない。したがって、宗教曲風に始まる冒頭のプロローグではことさらに貧相なものとならざるを得ないのだ。ただし、それらの欠点も次第にましにはなってくるし、フルラネットとフィリアノーティのコンビは悪くない。テオドッシュウのマルガリータはいただけないが。マッシモ劇場の狭い(特に横の拡がりがない)舞台の欠点を克服するために、縦と奥行きに活路を求めたデル・モナコの演出には共感できる。ただし、ワルプルギスの群舞などは凡庸か。音質はチューニングのせいか時々バランスを欠くが、画質はおおむね上々だ。

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     2009/11/27

    デセイ目当てに購入したのだが、さすがに期待を裏切らないオフェーリアだった。ただ、コスチュームがストイック過ぎて地味な感は否めない。終幕でようやくウエディング・ドレスで現れたかと思うと、お腹に変なものを着けているし、自害の場面もタネが見えてしまうような演出はいただけない。もう一方のキーンリーサイドも容姿、歌唱ともにいいのだが、これもまたコスチュームがそぐわない。一体に、ここでのクーリエとレイザーによる演出は読み替えの意図も意味も問えないままであり、発見もまた見られないものだ。ぜひとも、新演出で見たいものである。ド・ビリーとリセウのオーケストラは文句なし。また、音質、映像ともにハイレベルだ。

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     2009/11/24

    最初に誰でも思うことだろうが、このパーセルのオペラをはたして喜劇仕立てにする必要があったのかということだ。では翻って真面目な古典劇ならよかったのかと言えば、これがまた必ずしもそうとも言えないのだが。例えば、1995年製作のマニウラ演出の『ディドーとエネアス』だが、これは映画仕立の形をとって、コスチュームをはじめ万事これ当時の再現に努めている。しかし、これはオペラとしての面白みには欠けるだろう。ニケの『アーサー王』は舞台で一度だけ鑑賞するのなら、大いに楽しめるだろう。ただし、DVDで何度もとなるとそれに耐えられるだろうか。このあたりの評価は賛否がわかれそうだ。もっとも、ニケとコンセール・スピリチュエルの演奏、また歌唱陣については文句なしに絶賛できるだろう。

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     2009/11/22

    ヴェリズモ・オペラの2作品。どちらも映画仕立ではあるものの、演技や歌唱の大部分は同一の場所で展開しているので、折衷的な趣きだ。そしてまたそのことが、この場合には功を奏しているといえる。『カヴァレリア・ルスティカーナ』ではシチリアの田舎町の教会が、『道化師』でもやはり地方都市の情景がうまく取り入れられているからだ。歌では、『カヴァレリア・ルスティカーナ』でのコッソットが、迫真の演技では『道化師』のヴィッカースが断然精彩を放っている。また、こうした音楽でのカラヤンはまさしく独壇場といえるだろう。スカラ座のオーケストラも素晴らしい。なお、音質、画質ともに期待をはるかに上回るものだ。

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