交響曲全集 クラウス・テンシュテット&ロンドン・フィル(セッション&ライヴ)(16CD)
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mari夫 | 東京都 | 不明 | 2015年11月27日
LP時代にいくつかもっていて、バーンスタインにはない中部ヨーロッパ的な暗さをもった表現主義的な演奏と思っていた。値段も安い(昔なら一曲分だ)ので買って久々に聞いたが、こんなに分離の悪い音だっけ。モゴモゴとした音で切れがなく、色彩感にも乏しい。確かにEMIには元々その傾向がある。けれども同じEMIのマーラ―でもクレンペラー(私がもっているのはリマスターが好評のフランス盤)のより古い音の方がずっといいのはどうしたわけ?。だから、一番、四番、大地の歌など、色彩感や自然描写的な曲はどうも冴えがなく聞こえる。他の劇的な構えが強い曲はまだ良いが、やはりメリハリに、ということは彫りの深さに乏しく聞こえてしまう。演奏のせいというより、この録音のせいでテンシュテットは随分損しているような気がする。ただ、それは(LPではあまり感じなかったけれど)オケの非力のせいもあるかもしれない。生で聞いたこのコンビ(マーラーじゃなくてブルックナーだったけれど)は、やはりあんまり冴えない音だった。日頃古い録音を聞いていることの方が多い自分が、こういうコメントをするとはと思うけれども、50年代のデッカとかRCAとかこれよりずっと鮮明な音がするのだから仕方がない。お前の再生装置のせいだろとかいわれると否定しようもなくて困るのですが。でもこの音だと分かっていたら買わなかったのになぁ。ファンの方ごめんなさい。22人の方が、このレビューに「共感」しています。
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