チャイコフスキー:交響曲第2番 ズデニェク・マーツァル&チェコ・フィル
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adagietto | 千葉県 | 不明 | 2010年02月13日
第1楽章序奏のホルンの独奏が印象的で首席のヴラベッツが柔らかく朗々と民謡調の旋律を吹き鳴らす。 やがて同じ旋律をファゴットが引継ぎ、様々な管楽器がくり返し奏する。印象的なのは落ち着いたホルンの音色と深みのある弦楽器の音色である。 主部のアレグロ・ヴィーヴォでも、コクがあり重心の低い弦楽器を主体にホルンをはじめとする管楽器が絡み合い、現在絶好調のチェコ・フィルを堪能できる。 第2楽章は行進曲調の楽章で冒頭のティンパニに導かれ2本のクラリネットが主題を奏でるが、非常にニュアンス豊かである。これは他の木管楽器にも言えることで、生命力に満ちた木管楽器群は特筆に価する。テンポ感も小気味よく洗練されている。 この楽章については同じオーケストラを振った小林 研一郎盤が9分35秒かかるのに対しマーツァル盤は7分20秒である。 第3楽章のスケルツォも第2楽章と同様、非常に流れのよい演奏だ。 コバケン盤は少々、テンポがだれ気味なのが気になっていたが、アレグロ・モルト・ヴィヴァーチェに相応しいのはこのマーツァル盤だと思う。 第4楽章もスピード感溢れる演奏である。「切れがあってコクがある」このキャッチフレーズがぴったりと当てはまる。 全楽章を通してマーツァルはチェコ・フィルから非常に密度の濃い音を引き出している。 歌うところは歌い、激しいところでは切れば血のでるような壮絶な表現でこのシンフォニーを聴く喜びを味あわせてくれる。 アンサンブルも一昔前では考えられなかったほど引締まっており、アンチェル指揮の演奏を彷彿とさせるのは僕だけではないだろう。推進力があり田舎臭さのないストレートな演奏である。2人の方が、このレビューに「共感」しています。
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