DVD

歌劇『仮面舞踏会』全曲 シュレシンジャー演出、ショルティ&VPO、ドミンゴ、ヌッチ、バーストウ、他

ヴェルディ(1813-1901)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
TDBA0092
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
日本
画面サイズ
:
通常
:
カラー
フォーマット
:
DVD
その他
:
ライブ盤

商品説明

1990年のザルツブルク音楽祭における公演のライヴ収録。この1989年にプレミエ公演がおこなわれたこのプロダクションは、もともとはヘルベルト・フォン・カラヤンが指揮する予定で、配役はもちろん、演出家の人選(映画「マラソンマン」他で著名な映画監督ジョン・シュレシンジャー)もカラヤンがおこなったのですが、公演の11日前、1989年7月16日にカラヤンは亡くなってしまいます。
 音楽祭全体の顔ともいうべきプレミエ公演の指揮台に立ったのはゲオルグ・ショルティ。ショルティは、カラヤンが亡くなった当夜に緊急の出演依頼を受け、「指揮できるのは貴方しかいない」という電話の相手に、当初は「6時間待ってくれないか」と答えたとか。由緒ある音楽祭の開幕公演、しかもカラヤンの代役ということで、さすがのショルティも一瞬躊躇したようですが、結局、夏の休暇を過ごしていたイタリアから急遽ザルツブルクへ馳せ参じました。
 確かに、この大任を引き継ぎうる指揮者はたしかにショルティを置いて他にはいなかったといえるでしょう。カラヤンが選んだキャスト、カラヤンが吟味した舞台をショルティはみごとにまとめ、重厚な悲劇を繰り広げて喝采を浴び、長く「カラヤン王国」とまで言われたザルツブルク音楽祭の歴史の中で、重要なターニング・ポイントとなったこの公演を大成功させたのでした。
 このDVDに収録されているのは翌年の再演時のもので、もはや緊急出演の硬さとは無縁、絶好調の精力的なショルティの音楽を、その独特な指揮姿とともに楽しむことができます。
 キャストもたいへん素晴らしく、第1幕の登場シーンから「千両役者」の形容がふさわしいドミンゴの輝かしいグスタフ3世(リッカルド)を筆頭に、歌に演技に強烈な性格表現をみせるバーストゥとヌッチ、軽やかな美声を聴かせるスミ・ヨー、ド迫力の声が凄いクィヴァーと文字通り粒選りです。
 シュレシンジャーの演出はリアリズムに徹したもの。背景をおろそかにしないあたりはさすが映画監督で、きわめてリアルかつ豪華な装置はそれだけでも見物。ウルリカが主催する第1幕第2場のブードゥー教を思わせる儀式の描写は、同じ題材で「サンタリア」という映画を撮ったシュレシンジャーならではのものでしょう。この暗いシーンを鮮明に収めている画質の良さもポイント。音質も優秀です。

・ヴェルディ:歌劇『仮面舞踏会』全曲

 プラシド・ドミンゴ(T:グスタフ3世【リッカルド】)
 レオ・ヌッチ(Br:アンカーストレーム伯爵【レナート】)
 ジョセフィン・バーストウ(S:アメリア)
 スミ・ヨー(S:オスカル)
 フローレンス・クィヴァー(M:ウルリカ)
 ジャン=リュック・シェニョー(Br:クリスティアーノ【シルヴァーノ】)
 ゴラン・シミック(B:ホーン伯爵【トム】)
 クルト・リドル(B:リッビング伯爵【サムエル】)、他
 ウィーン国立歌劇場合唱団

 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
 ゲオルグ・ショルティ(指揮)

 演出:ジョン・シュレシンジャー
 装置:ウィリアム・ダドリー
 衣裳:ルチアーナ・アッリーギ

 収録:1990年7月28日 ザルツブルク祝祭大劇場

 映像収録:ブライアン・ラージ

 収録時間:145分
 画面:カラー、4:3
 音声:リニアPCMステレオ
 字幕:日本語、イタリア語
 NTSC
 REGION ALL

内容詳細

カラヤンの、ザルツブルク音楽祭ヴェルディ・シリーズのひとつとして構想され、その死によって、自身の公演が実現しなかった演目。後を引き継いだショルティによって、そのまま上演された伝説の公演だ。(CDジャーナル データベースより)

総合評価

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 ザルツブルグ音楽祭の映像である。カラヤ...

投稿日:2013/01/22 (火)

 ザルツブルグ音楽祭の映像である。カラヤン指揮による、グラモフォン版のキャストによるショルティ式による公演であるが、残念なことにこの公演の開催を待たずにカラヤンがなくなったのは周知の事実である。 やはりドミンゴがその存在感で圧倒しているが、他の映像でもレナート役を多く勤めているヌッチが、その陰湿な役柄を見事に表現している。 アメーリア役のバーストゥはカラヤン盤では、子音の発音がやや不明瞭であり、また発生にも癖があることからさほど好きにはなれなかったが、この映像では、その役回りにあったやや暗い声が効果を発揮している。カラヤンの炯眼に恐れ入る。装置、衣装、道具なども大変に優れており、目の保養にもなるといったところか。中でも3幕における舞踏会への場面転換などは、大変な驚きであった。ザルツブルグ祝祭劇場であってえはじめてなしえる転換であって他のオペラハウスではありえない大転換である。新国立劇場などを上回る効果である。総合的に見てかなり楽しめる映像に仕上がっている。万人にお勧めできる映像である。お買い得、何度でも楽しめますよ!

トスカの微笑 さん | 北海道 | 不明

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パヴァロッティ版と甲乙付け難いが、総合点...

投稿日:2009/12/29 (火)

パヴァロッティ版と甲乙付け難いが、総合点ではこちらが勝るだろう。容姿も声も輝かしいドミンゴはグスタフにぴったりだし、見飽きるほど登場するヌッチもまずははまり役。バーストウは声の質が暗いが、それもここでのアメーリア役にはマイナスに働かない。シュレシンジャーの演出はリアリティと場面転換の素早さが信条のようだが、スピード感に溢れている。またボストン版ではなくストックホルム版の採用も嬉しい。ショルティ&ウイーン・フィルが重厚な音でこれを支えている。なお、基本的には音質は悪くないのだが、歌手のマイクがやや遠い。画質はかなりに良好。

烏 さん | 広島県 | 不明

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バーストウは発声発音にクセがあり過ぎるけ...

投稿日:2009/08/08 (土)

バーストウは発声発音にクセがあり過ぎるけれど、安定した高音と技術で安心感はありますし、演技力は凄い!シュレシンジャーの演出にふさわしい歌手です。ドミンゴの今までとは一味違う歌唱も面白いです。一味違うキャラだけあって細かい音符が多少息切れしますが、それを感じさせないのは大スターの演技力。演出は「豪華」を通り越して「超リアル」です。隅々まで手が込んでいるので、それだけで楽しめます。舞踏会のシーンへの舞台転換はビックリでした!

オペラが婚約者な男 さん | 東京都 | 不明

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人物・団体紹介

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ヴェルディ(1813-1901)

1813年10月10日、ジュゼッペ・フォルトゥニオ・フランチェスコ・ヴェルディは、カルロ・ヴェルディの10番目の子供として、ブッセート近郊レ・ロンコーレに誕生。この頃は政情が不安で、翌年1月には同地にロシア軍が侵攻しています。生家は旅館兼居酒屋を営み、宿泊客の旅芸人の音楽に幼少から惹かれていたとのこと。1821年、父親からスピネットを買ってもらい、やがてピエトロ・バイストロッキにオルガンの奏法も習

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