Blu-ray Disc 輸入盤

『蝶々夫人』全曲(オペラ映画) ポネル演出、カラヤン&ウィーン・フィル、フレーニ、ドミンゴ、他(1974 ステレオ)

プッチーニ (1858-1924)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
0735131
組み枚数
:
1
レーベル
:
Dg
:
Europe
画面サイズ
:
通常
:
カラー
フォーマット
:
Blu-ray Disc
その他
:
輸入盤

商品説明


プッチーニ:歌劇『蝶々夫人』全曲
フレーニ、ドミンゴ、カラヤン&ウィーン・フィル、ポネル演出


以前から有名なオペラ映画の問題作がブルーレイ・ディスクで登場。もともとはスタンダード・サイズでフィルム撮りされた作品でしたが、かつての映像ソフトはどれも鮮度の低いものだったので、今回のブルーレイ化は歓迎されるところです。
 このオペラ映画は、1974年1月にカラヤンがデッカにおこなったセッション録音のピンカートン役の部分を、ドミンゴが1974年9月に録音したテイクに差し替えた音源を使用して映像制作がおこなわれたもので、奇抜なアイデアが盛り込まれたその内容は賛否両論でした。
 演出家のジャン=ピエール・ポネルは、生き生きとしたドラマ進行とシルエットやポーズの象徴的な表現で人気のあった人物で、ここでも奇抜な視覚要素を散りばめながらも、悲劇に向けての進行を鮮やかに描き出しています。
 冒頭、障子を突き破ってあらわれるTシャツ姿のドミンゴにはじまり、異様な様式化を施された日本家屋や、文字通り仰天せざるを得ない神官の登場シーンなど、日本人から見れば奇想天外もはなはだしい描写が連続する演出ではありますが、プッチーニ自身、別に民俗考証万全の台本に取り組んだ訳ではなく、これはこれでメルヘンとして、美しい音楽を活かす演出と言えるのかもしれません。
 実際、プッチーニ自身は『蝶々夫人』の音楽を、数ある自作の中でも特に気に入っていたと言いますが、カラヤン指揮する演奏の、ときに陶然とするばかりの耽美的なドラマ構築はそうした話を十分に裏付ける見事なものと言えると思います。(HMV)

【収録情報】
● プッチーニ:歌劇『蝶々夫人』全曲

 蝶々さん(蝶々夫人)/ミレッラ・フレーニ(ソプラノ)
 ピンカートン(アメリカ合衆国海軍士官)/プラシド・ドミンゴ(テノール)
 スズキ(蝶々さんの召使)/クリスタ・ルートヴィヒ(メゾ・ソプラノ)
 シャープレス(長崎のアメリカ合衆国領事)/ロバート・カーンズ(バリトン)
 ゴロー(結婚周旋人)/ミシェル・セネシャル(テノール)
 僧侶(蝶々さんの叔父)/マリウス・リンツラー(バリトン)
 ケイト・ピンカートン/エルケ・シャリー(メッゾ・ソプラノ)
 ヤマドリ/ジョルジョ・ステンドロ(バリトン)
 ウィーン国立歌劇場合唱団(合唱指揮:ノルベルト・バラッチュ)
 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
 ヘルベルト・フォン・カラヤン(指揮)

 制作時期:1974年1月,9月ウィーン(音声)、1974年11月,12月ベルリン(映像)
 演出:ジャン=ピエール・ポネル
 装置:オットー・ピッシンガー
 映像監督:ヴォルフガング・トレウ

 画面:カラー、4:3、1080i/High Definition
 音声:リニアPCMステレオ、DTS-HD Master Audio 5.0
 字幕:ドイツ語、英語、フランス語、イタリア語、スペイン語、中国語、韓国語
 Region All

 ブルーレイディスク対応機器で再生できます。

総合評価

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私もこの演出には違和感があるが、考えてみ...

投稿日:2021/07/17 (土)

私もこの演出には違和感があるが、考えてみればこれはイタリアのオペラなのだ。いくら日本を舞台にしているからといって、我々日本人が納得できるほどの舞台、衣装、演出を期待するのは初めから無理なのだ。まして、この映画が作られたのは1970年代だし。この頃来日したアメリカの楽団の公演で、司会者が団員に「お前さん、日本のどこが好きなんだい」と質問し、「ゲイシャ、フジヤマ」と答えさせ(もちろんヤラセ)聴衆がドッと沸く、そんな時代だったのだ。それに我々だって幕末明治の風俗をどれほど知っているのか。せいぜい写真やテレビドラマで見る程度の知識しかない。これは日本を題材にしたイタリアのオペラだと割り切るしかない。以前買った、あまりににも珍妙な衣装、演出で途中で見るのをやめて、それっきりにしているDVDに比べればましな方だ。と偉そうに書いたが、この映画やっぱり違和感がある。満足したいなら、浅利慶太演出で林康さん子が出演したミラノ公演のLDか、NHKBSで放送された木下美穂子さんのを見るしかない。

禅済 さん | 三重県 | 不明

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カラヤン指揮ウィーン・フィル、ミレッラ・...

投稿日:2014/09/14 (日)

カラヤン指揮ウィーン・フィル、ミレッラ・フレーニ主演の『蝶々夫人』のアルバムは万人に薦めうる名盤なのだが、同時期に撮影された映画版のほうは、なんとも評価に困る、不思議な作品になってしまっている。演奏はとにかく 素晴らしい。フレーニの可憐で叙情的な蝶々さん、パヴァロッティから交代したプラシド・ドミンゴの明朗で華やかなピンカートン、ルートヴィヒのいぶし銀のようなスズキ、そしてカラヤンによる流麗豪華な伴奏。 ただ、ジャン=ピエール・ポネルの演出がどうにも・・・・・ 時代設定は原作では幕末維新期だがこのポネル版では第一次大戦後ということになっている。ピンカートンがTシャツでうろうろしているのもそのためなのだが、やや滑稽に写る。そして蝶々さんの顔だけを真っ白に丸く塗ったメイクとか、蝶々さんの住んでる家が日本のような中国のような朝鮮のような(そしてそのどれでもない)、なんちゃって東洋風みたいな意匠になってるのも脱力もの。そして冒頭でいきなり登場するドミンゴ(ピンカートン)の障子破り脱出!!これは衝撃的なラストシーンとつながっているのだが、まるでドリフのコントのようだ(笑)。よくこれでカラヤンはOKしたなぁと思うが、イギリスの批評家リチャード・オズボーンはこのポネル版のことを「すべての感情が納得できる」「フレーニの演技はLP版より深く激しいように思われる」と絶賛していたりするので、日本人と西洋人とでは感じ方が違うのかなぁ。

金山寺味噌 さん | 愛知県 | 不明

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衝撃的な演出なので賛否の分かれるところで...

投稿日:2010/10/12 (火)

衝撃的な演出なので賛否の分かれるところでしょうが、この演出を見て、初めてピンカートン側の心情が理解できました。彼には日本も蝶々さんも龍宮城のように現実感がなく夢のように素敵に思えていたのでしょう。そして、子供の存在によって現実を突き付けられ、逃げ出してしまうのです。最後蝶々さんがピンカートンの目の前で自刃するという演出も初めてみましたが、これも正解だと思います。そうでなければ、わざわざ交換条件であんなことを言う必要はないのですから。ポネルはやっぱりすごいです。いつでもそのオペラの本質を伝えてくれます。

ぽんころ さん | 千葉県 | 不明

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