ヒンデミット(1895-1963)

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CD 輸入盤

室内音楽(全7曲)、他 アバド&ベルリン・フィル(2CD)

ヒンデミット(1895-1963)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
9463977112
組み枚数
:
2
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明

EMI GEMINI

待望の復活、しかもお買得価格!
アバド&ベルリン・フィル/ヒンデミット室内音楽全集

作曲家パウル・ヒンデミット[1895-1963]は、若い頃は急進的だった作風が、晩年はより普遍的な傾向をみせるようなスタイルに変貌していったことでも知られています。
 このアルバムに収められた「室内音楽」は、1921年から1927年、ヒンデミット若き日に書かれた先鋭なスタイルを持つ音楽で、室内音楽というよりは小編成オーケストラのための協奏曲という感じで書かれており、バロック時代の王侯貴族の宮殿や館をイメージしているのだとか。
 作品はそれぞれ、ヴァイオリン協奏曲、ヴィオラ協奏曲、ピアノ協奏曲、チェロ協奏曲、ヴィオラ・ダモーレ協奏曲、オルガン協奏曲、そして12の独奏楽器のための協奏曲と名づけられ、タイトで無駄のないフォルムと、奏者の技量を試すかのようなヴィルトゥオジティを要求する場面が頻出するのが特徴。
 アバド指揮するベルリン・フィルの面々と、フォークト、マーシャルらの演奏は、これ以上ないほど完璧に磨き上げられたもので、速い部分では強烈なスピード感を追求しながらも決して乱れることはなく、遅い部分でもブレのまったくないシャープで研ぎ澄まされたサウンドを響かせているのが驚くばかり。各ソロ・パッセージの純度高く整った美しさも印象的です。
 バロック時代のコンチェルトに、少なからずプレイヤーたちの名技を披露する目的が備わっていたということを改めて思い出させてくれるヒンデミットならではの傑作を、究極ともいえる名技で再現した大注目のアルバムです。
 なお、以前は第4・1・5番と第2・3・6・7番というレギュラー盤2枚の分売でしたが、今回の再発売にあたり、曲順を作品の番号順とし、さらに余白にこれもレギュラー盤だったアイテム(廃盤)から、タベア・ツィマーマンのヴィオラ、デイヴィッド・シャローン指揮するバイエルン放送響による見事な演奏の『白鳥を焼く男』が収録されています。
 『白鳥を焼く男』はヒンデミット・ファンに人気のある作品で、3つの楽章から成るヴィオラ協奏曲の体裁をとっています。題名は、第3楽章に用いられた「あなたは白鳥を焼く男ではありません」という舞曲に由来するもので、東欧の人が白鳥を焼いて食べるというような話ではなく、ヴィオラ・ソロが吟遊詩人の役を演じ、民謡の旋律を披露するという内容です。

ヒンデミット:室内音楽全曲、白鳥を焼く男
CD1
・室内音楽第1番 Op.24-1 (12の独奏楽器のための) (1921)[14:10]
 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
 クラウディオ・アバド(指揮)
 録音時期:1996年2月(デジタル)
 録音場所:ベルリン、フィルハーモニー(セッション)

・室内音楽第2番 Op.36-1 (ピアノ協奏曲) (1924) [19:05]
 ヴォルフラム・クリスト(ヴィオラ)
 ゲオルク・ファウスト(チェロ)
 ウェイン・マーシャル(オルガン)
 ラルス・フォークト(ピアノ)
 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
 クラウディオ・アバド(指揮)
 録音時期:1999年2月(デジタル)
 録音場所:ベルリン、フィルハーモニー(セッション)

・室内音楽第3番 Op.36-2 (チェロ協奏曲) (1925) [16:38]
 ヴォルフラム・クリスト(ヴィオラ)
 ゲオルク・ファウスト(チェロ)
 ウェイン・マーシャル(オルガン)
 ラルス・フォークト(ピアノ)
 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
 クラウディオ・アバド(指揮)
 録音時期:1999年2月(デジタル)
 録音場所:ベルリン、フィルハーモニー(セッション)

・室内音楽第4番 Op.36-3 (ヴァイオリン協奏曲) (1925) [21:11]
 コーリャ・ブラッハー(ヴァイオリン)
 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
 クラウディオ・アバド(指揮)
 録音時期:1996年2月(デジタル)
 録音場所:ベルリン、フィルハーモニー(セッション)

CD2
・室内音楽第5番 Op.36-4 (ヴィオラ協奏曲) (1927) [19:03]
 ヴォルフラム・クリスト(ヴィオラ)
 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
 クラウディオ・アバド(指揮)
 録音時期:1996年2月(デジタル)
 録音場所:ベルリン、フィルハーモニー(セッション)

・室内音楽第6番 Op.46-1 (ヴィオラ・ダモーレ協奏曲) (1927) [16:04]
 ヴォルフラム・クリスト(ヴィオラ)
 ゲオルク・ファウスト(チェロ)
 ウェイン・マーシャル(オルガン)
 ラルス・フォークト(ピアノ)
 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
 クラウディオ・アバド(指揮)
 録音時期:1999年2月(デジタル)
 録音場所:ベルリン、フィルハーモニー(セッション)

・室内音楽第7番 Op.46-2 (オルガン協奏曲) (1927) [16:25]
 ヴォルフラム・クリスト(ヴィオラ)
 ゲオルク・ファウスト(チェロ)
 ウェイン・マーシャル(オルガン)
 ラルス・フォークト(ピアノ)
 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
 クラウディオ・アバド(指揮)
 録音時期:1999年2月(デジタル)
 録音場所:ベルリン、フィルハーモニー(セッション)

・『白鳥を焼く男』(1935)[26:09]
 タベア・ツィマーマン(ヴィオラ)
 バイエルン放送交響楽団
 デイヴィッド・シャローン(指揮)
 録音時期:1989年10月、11月(デジタル)
 録音場所:ミュンヘン、ヘルクレスザール(セッション)

収録曲   

ディスク   1

  • 01. Kammermusik No. 1 für 12 Solo-Intrumente Op. 24 No.1: I. Sehr schnell und wild 1:07
  • 02. Kammermusik No. 1 für 12 Solo-Intrumente Op. 24 No.1: II. Mässig schnelle Halbe. Sehr streng im Rhythmus 3:03
  • 03. Kammermusik No. 1 für 12 Solo-Intrumente Op. 24 No.1: III. Quartett. Sehr langsam und mit Ausdruck 3:56
  • 04. Kammermusik No. 1 für 12 Solo-Intrumente Op. 24 No.1: IV. Finale: 1921 (Lebhaft) 6:04
  • 05. Kammermusik Nr.2: Sehr lebhafte Achtel 3:10
  • 06. Kammermusik Nr.2: Sehr langsame Achtel - Etwa doppelt so schnell - Im ersten Zeitmass (doffelt so langsam) 8:36
  • 07. Kammermusik Nr.2: KLEINES POTPOURRI. Sehr lebhafte Viertel 1:37
  • 08. Kammermusik Nr.2: FINALE. Schnelle Viertel - Fugato. Ein wenig ruhiger - Im Hauptzeitmass 5:39
  • 09. Kammermusik Nr.3: Majestätisch und stark. Mässig schnelle Achtel 2:19
  • 10. Kammermusik Nr.3: Lebhaft und lustig - Ein wenig ruhiger 4:14
  • 11. Kammermusik Nr.3: Sehr ruhige und gesmessen schreitende Viertel - Im gleichen ruhigen Zeitmass - Sehr ruhig 7:16
  • 12. Kammermusik Nr.3: Mässig bewegte Halbe. Munter, aber immer gemächlich 2:49
  • 13. Kammermusik No. 4 (Violinlkonzert) für Solo-Violine und grösseres Kammerorchester Op. 36 No. 3: I. Signal. Breite, majestätische Halbe - (original version) 2:07
  • 14. Kammermusik No. 4 (Violinlkonzert) für Solo-Violine und grösseres Kammerorchester Op. 36 No. 3: II. Sehr lebhaft 5:41
  • 15. Kammermusik No. 4 (Violinlkonzert) für Solo-Violine und grösseres Kammerorchester Op. 36 No. 3: III. Nachtstück. Massig schnelle Achtel 7:54
  • 16. Kammermusik No. 4 (Violinlkonzert) für Solo-Violine und grösseres Kammerorchester Op. 36 No. 3: IV. Lebhafte Viertel 3:25
  • 17. Kammermusik No. 4 (Violinlkonzert) für Solo-Violine und grösseres Kammerorchester Op. 36 No. 3: V. So schnell wie möglich 2:04

ディスク   2

  • 01. Kammermusik No. 5 (Bratsche-Konzert) für Solo-Bratsche und grösseres Kammerorchester Op. 36 No. 4: I. Schnelle Halbe 4:02
  • 02. Kammermusik No. 5 (Bratsche-Konzert) für Solo-Bratsche und grösseres Kammerorchester Op. 36 No. 4: II. Langsam 8:47
  • 03. Kammermusik No. 5 (Bratsche-Konzert) für Solo-Bratsche und grösseres Kammerorchester Op. 36 No. 4: III. Mässig schnell 3:17
  • 04. Kammermusik No. 5 (Bratsche-Konzert) für Solo-Bratsche und grösseres Kammerorchester Op. 36 No. 4: IV. Variante eines Militärmarsches 2:57
  • 05. Kammermusik Nr.6: Mässug schnell, majestätisch - Doppel so schnell 3:29
  • 06. Kammermusik Nr.6: Langsam - Sehr zart und ruhig - Im Hauptzeitmass - Sehr langsam 6:43
  • 07. Kammermusik Nr.6: VARIATIONEN. Mässig schnell bewegt - Gleiches Zeitmass - Ein wenig ruhiger - Langsam bewegt - Sehr langsam, frei im Zeitmass 4:24
  • 08. Kammermusik Nr.6: Lebhaft, wie früher 1:28
  • 09. Kammermusik Nr.7: Nicht zu schnell ('minim' [=symbol] bis etwa 116) 3:11
  • 10. Kammermusik Nr.7: Sehr langsam und ganz ruhig 6:58
  • 11. Kammermusik Nr.7: ('quaver' [=symbol] bis 184) 6:16
  • 12. Schwanendreher · Konzert nach alten Volksliedern für Viola und kleines Orchester: I. Zwischen Berg und tiefem Tal 8:11
  • 13. Schwanendreher · Konzert nach alten Volksliedern für Viola und kleines Orchester: II. Nun Laube, Lindlein, Laube - Fugato: Der Gutzgauch auf dem Zaune 9:08
  • 14. Schwanendreher · Konzert nach alten Volksliedern für Viola und kleines Orchester: III. Variationen über "Seid ihr nicht der Schwanendreher" 8:50

総合評価

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20世紀前半はクラシック音楽の激動の時代だ...

投稿日:2021/03/10 (水)

20世紀前半はクラシック音楽の激動の時代だった。しかし、その時代のドイツ音楽はほとんど演奏されることがない。せいぜいリヒャルト・シュトラウスぐらいだが、演奏されるのはほとんど19世紀中の作品ばかり。フランスがドビュッシー、ラヴェルから、ルーセル、6人組、メシアンなど連綿と受け継がれているのに。  唯一の例外といえるのがヒンデミット。代表作は、ナチス政権になってから作曲されフルトヴェングラーが「ヒンデミット事件」を引き起こすこととなる交響曲「画家マティス」と、アメリカ亡命後に作曲された「ウェーバーの主題による交響的変容」だが、そこに至る過程で様々な試行錯誤をしていた作品が一連の「室内音楽」である。この曲集にはシャイーが指揮したコンセルトヘボウによる録音もあるが、このアバド指揮の方がアヴァンギャルド&ヴィルトゥオーゾ的で、第一次大戦後のワイマール共和国の猥雑感が感じられる。  シェーンベルクらの革新的な音楽とは別の、ドイツ音楽における調性の枠内での新しい試みを追体験する意味で、もっと演奏され聴かれてもよい曲たちではあるまいか。

Tan2 さん | 神奈川県 | 不明

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面白い曲集である。古典風であったり、スト...

投稿日:2021/02/07 (日)

面白い曲集である。古典風であったり、ストラビンスキー風であったり、ショスタコービッチ風であったりと、室内音楽という枠組みの中でいろいろな可能性が試されている。アンサンブルだけでなく様々なソロパートの出番も多く、表情が多彩であるため、技術だけでなく高い表現力が求められる。名手ぞろいのベルリンフィルは、さすが、の一言である。録音も良い。

saitaman さん | 埼玉県 | 不明

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第1番が始まった途端、遊園地に遊びに来た...

投稿日:2012/09/17 (月)

第1番が始まった途端、遊園地に遊びに来たような思いがした。さまざまな楽器が入れ替わり立ち代り出てきてはリズミックに弾き鳴らし、吹き鳴らし、叩き鳴らす楽しい世界。私は第2番でのチェロの無窮動的な動きが気に入ってしまった。第4番の第3楽章などの深い叙情を感じさせる楽曲も随所にあり、これまたいい。全体的に対位法の網が張られていて、私のようなバッハ好きには面白く聴けた。このようなワイマール文化漂うモダンなドイツ音楽を、現代の誇る鉄壁のアンサンブルで聴けるとはこの上ない喜びだ。

ヴァニタス さん | Chiba | 不明

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