CD 輸入盤

チェロ作品全集 ペレーニ(3CD) 

コダーイ (1882-1967)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
HCD32196
組み枚数
:
3
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
CD

商品説明

最新録音! ペレーニのコダーイ『無伴奏ソナタ』
コダーイ:チェロのための作品全集


これこそ白熱の無伴奏。冒頭の英雄的な開始に釘付けになるコダーイの代表作『無伴奏ソナタ』は、大バッハによる不滅の組曲以降の真空を埋める20世紀の大傑作。
 ペレーニにとって二度目となる録音は、竜頭蛇尾に陥ることなく最後までテンションを持続し得た稀な成功例と言えるでしょう。その異常なまでの集中力は、実演を経験した方なら御存知の通り。
 第一楽章、深く濃厚な歌で満たし、うねりながら目まぐるしく変転する楽想を明快に聴かせる語り口の巧さはピカイチ。但し、これを、円熟と片付けてしまうにはためらいも。 たとえば民俗舞曲スタイルを思わせる第3楽章など、以前にもましてキレ味が鋭くなったと思えるほどで、作品の「特殊奏法、超絶技巧の見本市」としての側面を明らかにすることも決してないがしろにされてはいません。
 また、『無伴奏ソナタ』はじめ、コダーイ作品の重要なバックボーンともなっている民謡の影響についても、子供時代からそうした旋法に親しんでいたペレーニにとってはごく身近なものといえ、体内に自然に染み込んだものの強みを感じさせずにはおかない圧倒的な説得力が備わっています。
 しかも今回はその『無伴奏ソナタ』を含むチェロ作品全集としてのリリースです。ブゾーニやシェーンベルクなどにも通じる世紀末様式によるバッハの編曲作品や、16歳の時に書かれた『抒情歌』などが含まれているのもポイント。
 コダーイが慈しみ、その趣味が濃厚に表れているのがチェロのための作品の数々。ペレーニの演奏は、激しく荒ぶる音楽から、甘美で馥郁とした音楽、愁いに満ちた音楽にいたるまでその情感を余すところなく表現した非常に優れたもので、多くの室内楽ファンにこの上ない喜びを与えてくれるものと思われます。


@無伴奏チェロ・ソナタOp.8  
民謡採集のフィールドワークを通して自国の響きに目覚め、また数年来、積極的に取り組んできた旋法の扱いが完成をみた傑作。ペレーニ2度目の録音は、かつてない明快な音楽運びが特徴。この作品の演奏には、技巧的な面をクリアするだけでは如何ともし難い、作品が生まれた土壌、ならびにメンタリティの深い理解が不可欠だということを此処まで鮮やかに示した例は他にないといえます。

Aチェロ・ソナタOp.4 
一聴して、同年の『ソナタ楽章』とは音楽の内容が明らかに異なり、後期ロマン派スタイルとの訣別を果たした意味で、コダーイ創作上の転換を告げる重要な作品。2楽章形式からなる終曲が民俗舞曲に題材を得ているのは明白。ここからOp.7を経て、Op.8の『無伴奏』へと繋がるまさに入り口にあたるもの。

Bアダージョ
開始からしばらくは、幸福な気分でチェロが思う存分に歌います。中間部でグッとテンポが加速しドラマティックな起伏が訪れるものの、再び満ち足りたムードが回帰して終わります。コーダ近くに「無伴奏ソナタ」に似たパッセージが現われます。

Cヴァイオリンとチェロのための二重奏曲Op.7 
翌年に書かれた「無伴奏ソナタ」に次ぐ大曲で、当アルバム屈指の聴きもの。「無伴奏」同様、旋法を使用している点が大きな特色。同編成のラヴェルの曲との比較も興味深いところです。

Dソナタ楽章 
開放的で自由な形式。濃厚なロマンチシズムが漂う作品。

Eカプリッチョ
無伴奏の技巧的小品。ひとつひとつの音を正確に拾うのが困難なパッセージが続き、一種単独のカデンツァといった風合い。

Fソナチネ 
『無伴奏』で独自の作風を打ち立てた後にあたり、これも旋法で書かれた作品。どこか瞑想的なところが不思議にもショーソンなどのフランス近代の室内楽にも似た味わいの魅力で聴かせます。

G抒情歌 
コダーイ16歳の時の曲。ピアノの分散和音にのせて、朗々と時に愁いを帯びたチェロが伸び伸びと歌います。

Hハンガリー民謡集よりロンド 
後年の管弦楽作品、マロシュセーク舞曲(1930)やガランタ舞曲(1933)のさしずめ、ミニチュアサイズ版的内容。

I諷刺詩集
アルバム収録作品中でも他とは年代的にも離れた曲集は、9曲からなる小品群。「小説楽式」を試みて書かれたもの。一曲一曲はたいへん短いものですが、まぎれもなくコダーイその人が息づいています。

Jバッハ/ コダーイ編:平均律クラヴィア曲集第1 巻より第8 曲
コラール前奏曲とは替わって、前奏曲部ではチェロが主導。フーガに入るとオブリガートをチェロが受け持ち絶妙な効果を挙げます。あえてバッハの膨大な作品群からこのナンバーを選び抜いたセンスが光ります。

Kバッハ/ コダーイ編:3 つのコラール前奏曲(BWV.743, 762 & 747)
第一次大戦後の新古典主義の流れを、直接的に汲む内容。あくまでピアノ主導で進むものの、チェロとの掛け合いからはバッハの原曲の奥深い宇宙が立ち現れる仕掛けとなっています。


ミクローシュ・ペレーニ(Vc)
デネーシュ・ヴァーリョン(P)、Cガーボル・タカーチュ=ナジ(Vn)


録音:2001年1月25日-2月3日、4月30日-5月3日、5月12日-14日、6月27-28日、フンガロトン・スタジオ

ユーザーレビュー

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ペレーニの高い精神性と、コダーイへの尊敬...

投稿日:2005/03/26 (土)

ペレーニの高い精神性と、コダーイへの尊敬が相まって、価値ある演奏になっています。彼がどうしてもこのCDを出したかった気持ちが伝わります。 あまり知られていませんが、「3つのコラール前奏曲」は、チェロとピアノのために書かれた作品の中でも最高のものだと思います。

籠屋 さん | 埼玉 | 不明

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