CD

Prokofiev The Complete Symphonies

Prokofiev (1891-1953)

User Review :4.5

Item Details

Genre
:
Catalogue Number
:
UCCP1118
Number of Discs
:
4
Label
:
Format
:
CD
Other
:
Live Recording, 1BonusTrack

Product Description

ゲルギエフ&LSO/プロコフィエフ交響曲全集
日本盤のみボーナストラックとして交響曲第7番改訂版終楽章収録!

「天性のプロコフィエフ解釈者、ゲルギエフ ・・・中略・・・ プロコフィエフの交響曲全曲を演奏して、LSOサウンドをこの作品に最も理想的な形に作り上げた」 (ザ・ガーディアン紙)

数々のオペラや管弦楽曲、協奏曲の演奏・レコーディングにより、プロコフィエフのエキスパートとして世界的な賞賛を浴びてきたゲルギエフがいよいよ交響曲全集をリリースします。
 音源となったのは2004年5月初頭にロンドンのバービカン・ホールで、ロンドン交響楽団を指揮しておこなわれた全曲チクルス。
 ここでは大幅な改定が加えられた第4番については、オリジナル版と改訂版の両方を演奏しており、また、終楽章コーダが書き換えられた第7番については、作曲者の希望通り、オリジナル版で演奏していますが、日本盤のみ、終結部改訂版による第4楽章をボーナス・トラックとして収録しています。
 演奏は、強靭なオスティナートから荒々しい躍動感、爆発的なクライマックス形成、そして悲痛な叙情美にいたるまで、プロコフィエフの語法を隅から隅まで知り尽くしたゲルギエフならではの雄弁な表現が展開されているものとのこと。大いに期待させる全集の登場と言えるでしょう。

プロコフィエフ:交響曲全集(4CD)
CD1:
・交響曲第1番ニ長調 作品25『古典交響曲】
・交響曲第4番ハ長調 作品112[改訂版]
CD2:
・交響曲第2番ニ短調 作品40
・交響曲第3番ハ短調 作品44
CD3:
・交響曲第4番ハ長調 作品47[オリジナル版]
・交響曲第5番変ロ長調 作品100
CD4:
・交響曲第6番変ホ短調 作品111
・交響曲第7番嬰ハ短調 作品131『青春』
・交響曲第7番〜第4楽章(改訂版)
 ロンドン交響楽団
 ヴァレリー・ゲルギエフ(指揮)
 録音:2004年5月、ロンドン、バービカン・ホール[ライヴ]


私のオススメ

ショスタコーヴィチ・イヤーに、なんとプロコフィエフの交響曲全集を出してきたよ。2004年のロンドン響との一連の演奏会のライヴであるとともに、ゲルギエフのロンドン響監督就任のお披露目盤でもある。ジャケットのコピーを見るとゲルギエフは「生まれながらのプロコフィエフ解釈者」なのだそうだ。ゲルギエフの猥雑さとプロコフィエフの猥雑さとが共鳴したらどうなるのか、とちょっと心配になるが、イギリスのオケが上手いこと中和しているのか、バランスのいいものに仕上がっている。それだけにゲルギエフに極端なものを求める向きには多少もの足りないかも知れない。
 「鉄と鋼で作った交響曲」第2番など、派手にやると最初こそおもしろいものの、だんだん鬱陶しくなってくるものだが、「鉄と鋼」の方にではなく、「交響曲」であることに焦点が当てられている印象。基になったオペラを熟知しているであろうゲルギエフの振る第3番も表現的かつ劇的、しかしあくまで交響的に仕上がっている。
 最もプロコフィエフらしい交響曲は、というと、私は第4番の改訂版だと思っているのだが、これがまさに伸び伸びと弾かれていていい。主部にはいると音楽カラクリのように分散和音をカラカラ回す辺りからして、笑ってしまうほどにプロコフィエフらしいと思うのだ。この改訂版は実は交響曲第6.5番といった位置にあり、作品番号も打ち直されているのだが、遙かに短い原典版の方もしっかりここには収録されている。演奏時間も相当に違うし、共通する素材を用いた違う曲といっていいのだが、例えば、小澤/ベルリン・フィル盤なんかでは原典版の方は無視されているのが不満だった。こちらは共通の素材を用いながら、第2第3交響曲の辛辣なプロコフィエフの影を幾分引き摺っていて、聴き比べもおもしろいのだ。
 代表作とされる第5番、あまりに見事に構築されていて、プロコフィエフらしくないし、どこかウソっぽいといつも思う。そういう印象を払拭してくれたのがテンシュテット盤だが、ゲルギエフはそこまでいっていない。
 ウソっくさい社会主義リアリズム交響曲。しかし、第5に次ぐ社会主義リアリズム交響曲である第7番は遙かに従来の印象を打ち破っている。「青春」などという副題にとらわれていないかのように、生き生きと伸び伸びと、そして力強く彫塑されている。
 しかし、私見によればプロコの交響曲の最高傑作は第6番。晦渋、地味な前半2楽章とアッパラパーな第3楽章と不統一といえなくもないが、またそれが特徴でもある。ゲルギエフはむしろ大きくコントラストを付ける。
 それから、古典交響曲。さすがに古典はゲルギエフの体質ではないというか何ということはない演奏なのだが。いずれにせよ、プロコ交響曲のハイ・スタンダードである。

(かばくん from とちぎ)

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Comprehensive Evaluation

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汗臭さと最も遠いはずのプロコフィエフの音...

投稿日:2013/01/16 (水)

汗臭さと最も遠いはずのプロコフィエフの音楽を、汗したたらせて演奏した勘違い演奏の極致。

ポワトリン さん | 東京都 | 不明

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ロンドンsoを使っているせいか、アクが強く...

投稿日:2010/01/15 (金)

ロンドンsoを使っているせいか、アクが強くなくゲルギエフにしてはさらりとした感触ですね。以前ロッテルダムpoの来日で聞いた5番の狂気の演奏などは望むべくもないですが、それでも最高傑作であろう6番の完成度は非常に高いです。

ブゥブゥ さん | 和歌山県 | 不明

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ショスタコーヴィチ・イヤーに、なんとプロ...

投稿日:2008/10/14 (火)

ショスタコーヴィチ・イヤーに、なんとプロコフィエフの交響曲全集を出してきたよ。2004年のロンドン響との一連の演奏会のライヴであるとともに、ゲルギエフのロンドン響監督就任のお披露目盤でもある。ジャケットのコピーを見るとゲルギエフは「生まれながらのプロコフィエフ解釈者」なのだそうだ。ゲルギエフの猥雑さとプロコフィエフの猥雑さとが共鳴したらどうなるのか、とちょっと心配になるが、イギリスのオケが上手いこと中和しているのか、バランスのいいものに仕上がっている。それだけにゲルギエフに極端なものを求める向きには多少もの足りないかも知れない。「鉄と鋼で作った交響曲」第2番など、派手にやると最初こそおもしろいものの、だんだん鬱陶しくなってくるものだが、「鉄と鋼」の方にではなく、「交響曲」であることに焦点が当てられている印象。基になったオペラを熟知しているであろうゲルギエフの振る第3番も表現的かつ劇的、しかしあくまで交響的に仕上がっている。最もプロコフィエフらしい交響曲は、というと、私は第4番の改訂版だと思っているのだが、これがまさに伸び伸びと弾かれていていい。主部にはいると音楽カラクリのように分散和音をカラカラ回す辺りからし

かばくん さん | とちぎ | 不明

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