【インタビュー】PANZER / Schmier

2017年10月06日 (金) 19:45

|

ローチケHMV - ヘヴィーメタル


 ACCEPTのハーマン・フランクとステファン・シュヴァルツマン(共に現在はACCEPTから離脱)、DESTRUCTIONのシュミーアによるプロジェクト、PANZERがデビュー・アルバム「SEND THEM ALL TO HELL」を発表したのは2014年のこと。両バンドのスタイルを融合させたその音楽はメタル・マニアの心を掴んだが、同作から約3年、2作目となる「FATAL COMMAND」が完成した。前作よりも正統的・伝統的なへヴィ・メタルの要素を強化させた作風はメタル・ファンの溜飲を下げること確実だが、当初はトリオ編成だったバンドは今ではツイン・ギター編成の4人組となっている。更にはハーマンがバンドから離脱してしまっている。この陣営替えの裏には何があったのか、新作にどのような影響を及ぼしたのか、シュミーアが明かしてくれた。

――前作「SEND THEM ALL TO HELL」の発表時、ハーマン・フランクに取材したのですが、そのハーマンは昨年PANZERから脱退しました。ソロ活動で忙しくて辞めたのですか?

S:ああ。彼は総ての曲を書きたがったんだよ。彼はACCEPTに長くいたけれど、それほど曲を書けなかった。だから彼はどうしても曲を書きたかった。だけどPANZERはチームワークだから全員で曲を書く。だから俺達はハーマンにソロ・アルバムを作れと言ったよ。そして彼はそれを実行して数ヵ月前にソロ・アルバムを出した。それが彼にとっても一番良いやり方だと思う。彼自身がボスで、曲も書けて、自分がやりたいことは何でもやれる。俺達も勿論、彼の新しいプロジェクトの成功を願っている。PANZERはチームだ。それが俺達のこのバンドを結成した一番の理由だった。だが、今のハーマンにとって自分の音楽を書くことが重要でね。彼は素晴らしいソングライターで素晴らしいギタリストだから、彼が自分のその欲求に従うのは当然だと思う。しかし、PANZERにとっては、チームとして進んでいくことが重要だ。

――アルバム発表後の2015年、PANZERはGURD、POLTERGEIST、PULVER等で活動してきたV.O.プルヴァーをセカンド・ギタリストとして迎え入れました。より厚いサウンドを出すため、アルバムで2本ギターを使っているパートを再現するためにV.O.を加入させたのですか?

S:ああ、それも理由の1つだが、彼は1stアルバム「SEND THEM ALL TO HELL」をプロデュースしたし、すぐにライヴのラインナップにも加わっていた。そして彼は俺の良い友人でありスタジオを所有してもいる。DESTRUCTIONのアルバムを何枚もプロデュースしているから、俺達は非常に親しいんだ。だから、ハーマンがいなくなる時に、すぐにバンドに入ってくれと頼んだんだ。彼がとても良いソングライターだということも判っているし俺との仕事の相性もとても良いからだよ。それで、一緒に曲を書いてみたら、とても上手くいった。俺達はギターが沢山入ったアルバム、ツイン・ギターが沢山入ったアルバムを作りたかったから、ラインナップを4人編成にするべきだと思った。

――V.O.は既にライヴでプレイしていたんですね。

S:そうだよ。2015年と2016年に一緒に沢山のショウをやったよ。V.O.とハ?マンがいるPANZERでライヴをやったんだ。

――その後ハーマンが脱退しました。彼の後任として今はHAMMERFALLに在籍しているスウェーデン人のポンタス・ノルグレンが加わりました。ポンタスはあなたの古くからの友人だそうですが、彼が加わった経緯は? ギタリストが必要となった時、真っ先に彼が思い浮かんだのですか?

  S:2人目のギター・プレイヤーが必要なのは判っていたから、入れるのは決まっていた。そして、俺達のドラマーのステファン(シュヴァルツマン)が、ポンタスを入れようというアイディアを出したんだ。ポンタスの方からもPANZERにギター・プレイヤーが必要な時はやりたいと言ってくれていた。勿論、俺達も彼のことを知っていたし、彼のスキルも判っていた。素晴らしいギターを弾く奴だし良い友人だ。だが俺は最初、ちょっとどうかなと思っていた。彼はスウェーデンにいて俺達はドイツにいるし、彼はHAMMERFALLで凄く忙しいからだ。だが、俺もDESTRUCTIONで忙しいし、V.O.プルヴァーもスタジオの仕事で凄く忙しい。だから、PANZERのために使う時間は特別な時間で、バンドのためになるように全員が上手く大切に使わなくてはいけない。そういうことで、ポンタスに決まったのは早かったよ。俺達の頭に最初に浮かんだのが彼だったし、彼が同意したら、もう決まりだった。


――そもそもPANZERにあなたが加わること自体が予想外だったようですね? 現在スイス在住のステファンと、スイスのロック・クラブ『Z7』のオーナーであるノーベルト・マンデルの2人がトリオ編成のバンドをやろうということで、あなたとハーマンに連絡をしてきたとか。DESTRUCTIONとACCEPTのメンバー達によるバンドという発想は意外であり、最初はあなたも冗談かと思ったそうですが、シリアスに進めていくと判った時、俄然やる気になったとか。あなた方にとって何か新しいこと、新鮮なことがやれるとインスピレーションを得たのでしょうか?

S:まず凄く驚いたよ。ステファンとは昔から友達同士だったが、彼が俺と一緒にバンドをやろうと考えるとは思わなかったからだ。スタイルが違うからね。彼はオールドスクールのヘヴィ・メタルをやっていて、俺はどちらかといえばスラッシャーだ。だから、声が掛かったことを光栄に思ったよ。素晴らしい、新たなチャレンジになったのは間違いない。DESTRUCTIONは勿論俺のメインの仕事だが、PANZERも凄く楽しい。勿論少し違っているから、俺にとっては音楽的なチャレンジでもある。歌い方もベースの弾き方も少し違う。そして今は4人になったからステージでのプレゼンテーションも新しくなっている。基本的には俺の音楽的バックグラウンドを考えたら、新しいことをやっているし、素晴らしいチャレンジで、とても楽しいよ。まずそれが一番だ。

 そして、PANZERの新しいアルバムは、俺達のルーツへの拘りを表していると思うんだが、俺達はNWOBHM、80年代のへヴィ・メタル、ピュアなヘヴィ・メタルに敬意を表したかった。今はギタリストが2人になり、ギター・ハーモニーを加えられるから、今回のアルバムは最初のよりもハーモニーが増えている。曲も前よりもメロディックになっていると思う。ヘヴィさは減っておらずパワフルであることも変わらない。それでいてキャッチーなメロディやヴォーカル・ラインはたっぷりだ。クラシックなヘヴィ・メタルのファンとしては、ツイン・ギターは俺達が聴いて育ったものだ。JUDAS PRIESTもIRON MAIDENもクラシックなツイン・ハーモニーをやっていた。だから今の俺達はそれをPANZERの新しいトレードマークに加えているんだ。


――新作「FATAL COMMAND」収録曲の幾つかについてコメントをください。まず、タイトル曲の“Fatal Commandから”

S:“Fatal Command”はこのアルバムで俺が特に気に入っている曲で、アルバム・タイトルを「FATAL COMMAND」にしたのもこの曲が本当に気に入っているからというのもあるんだ。少し違ったヴァイブがあって、最初はベース・ギターとドラムスでスタートして、ギターはそれほど入っていないけれど、徐々に盛り上がってきて、最後は凄くオープンでキャッチーなコーラスになる。歌詞は、君は自分の国を守るか? そして自国を防衛することは本当に正しいことなのか? 自分の国のために死ぬのか? そういう問いかけになっている。自国の政府がやっていることに賛同するのか? 自分を国のために犠牲にするのか? それが、この曲が質問していることだ。

――“I'll Bring You The Night”は重厚な曲ですが、その前の何曲かと比べるとリフもリズムもシンプルです。

S:ああ、アルバムには1曲はストレートでグルーヴィーな感じの、ステディなビートの曲を入れたいと俺達は考えている。他の曲は速いものが多かったから、ずっとヘッドバンギングをしていられるような曲を書こうと決めたんだ。それが“I'll Bring You The Night”だ。非常に典型的な80年代風ヘッドバンギング・トラックになった。歌詞は、嫌なこと、頭に来ること、他の人に対して嫌なことをしてしまうような日もあるが、とにかく冷静にならなくてはいけない、というものだ。この曲は恐らくこのアルバムで最も異なっている曲かもしれない。そしてACCEPTのようなドイツのグループと最も近く繋がっているかもしれない。

――“The Decline(…And The Downfall)”はヘヴィなリフの曲で、所々でJUDAS PRIESTの"Metal Gods"を思い出しました。この曲については?

S:ああ。(笑) そのとおり。(笑) イギリスの伝統的な、JUDAS PRIEST的なヘヴィ・メタルと、次の世代、つまりアメリカのMETAL CHURCHなどを融合させるのが目指していたことなんだ。だから、その2つのバンドが、この曲とそのスタイルのアイディアの元になっている。間違いなくJUDAS PRIESTのリッフィングが聞こえるし、METAL CHURCHからの影響も入っている。アルバム用に俺達が2番目に書いた曲だったと思う。歌詞はタイトルのとおり。decline(衰退)とdownfall(転落)について。何とかやれるうちにやっていけということだ。若者達への教えも含めてだ。そして俺達が生きている世界のシステムは、いつも発展について目を向けている。そして、基本的に環境を破壊している。元々俺達がどこから出発しているかを忘れてしまっている。

――今後の予定を聞かせてください。

S:10月になったらすぐにDESTRUCTIONのヨーロッパ・ツアーに出るだろう。12月にはロシアに行くプランもある。それから、来年の頭にはアジアとオーストラリアでのショウのプランもあるから、上手くいけば日本にも戻れるチャンスになる。

――それはDESTRUCTIONとして、ですね?

S:DESTRUCTIONとして、だよ。だが勿論、PANZERも日本でプレイしたいと熱望しているよ。日本のファンがPANZERの新作を気に入って俺達をサポートしてくれることを願っている。俺はDESTRUCTIONでは日本に何度も行っているが、PANZERで行ければ全く新しい経験になる。アルバムが出た後、来年の頭に行けたら最高だ。

取材・文:奥野高久/BURRN!
Photo by Kai Swillus


PANZER Web Links

日本盤

Fatal Command

CD

Fatal Command

Panzer

価格(税込) : ¥2,700

発売日: 2017年10月06日

輸入盤

Fatal Command

CD輸入盤

Fatal Command

Panzer

価格(税込) : ¥2,257

まとめ買い価格(税込) : ¥1,354

会員価格(税込) : ¥2,077

発売日: 2017年10月06日

%%message%%

最新ニュース・情報を受け取る



このニュースが気に入ったらいいね!をしよう!

ローチケHMVは、国内・国外の厳選した音楽、映像、アニメ、ゲームなどの
エンタメ最新情報をお届します!

ローチケHMV最新ニュース

最新ニュース一覧を見る