ルービンシュタイン：ピアノ協奏曲集（DVD）

2006年4月5日 (水)

ルービンシュタイン：ピアノ協奏曲集
インタヴュー付き

hmv.co.jpではショパン・ボックスがベストセラーとなり、また、94枚組の巨大ボックス･セットが100セット以上も売れるなど、いまだに人気の高い巨匠ピアニスト、ルービンシュタイン[1887-1982]晩年のコンサートを収録したユニテル制作になる映像作品。
　今回、ドイツ・グラモフォンからのリリースにあたって、DTS5.1サラウンド音声が付加され、さらに特典映像としてインタビューも収録されることとなりました。
　ルービンシュタインは早くから神童として知られ、サン＝サーンスから「私の知っている最も偉大な演奏家」と賛辞を贈られたほどの逸材でしたが、若い頃は派手な演出をしたパフォーマンスにはしりがちで、1932年に指揮者エミル・ムリナルスキの娘と結婚してからは、演奏技術の研鑽やレパートリーの勉強などに勤しむようになり、以後、大家への道を歩むこととなります。
　当DVDに収録されているのは1974年にロンドンでおこなわれたコンサートの演奏で、ルービンシュタインはすでに87歳。翌々年には目の疾患のために引退することとなりますが、ここでの演奏は、些細なミスこそ見受けられるものの、その雑念の無い透明な美しさにはなにか隔絶したものがあり、大芸術が清濁併せ呑んだ果てに辿りついた透明な境地のようなものを感じさせてくれます。
　自身、優れたピアニストでもあるアンドレ・プレヴィン指揮するロンドン交響楽団によるオーケストラ演奏も、単なるサポートの域を超え、深い共感を示す見事なものです。

・グリーグ：ピアノ協奏曲イ短調 Op.16
・ショパン：ピアノ協奏曲第２番ヘ短調 Op.21
・サン＝サーンス：ピアノ協奏曲第２番ト短調 Op.22
　アルトゥール・ルービンシュタイン（ピアノ）
　ロンドン交響楽団
　指揮：アンドレ・プレヴィン

　監督：フーゴー・ケッヒ

　収録：1974年
　収録時間：93分
　画面：カラー、スタンダード・サイズ(4：3)
　音声：リニアPCMステレオ、DTS5.1

⇒ＤＶＤ情報