名プロデューサーの名録音

2004年11月18日 (木)

名プロデューサーの名録音

録音の成功は、プロデューサーにかかっているといっても過言ではありません。アーティストをインスパイアし、録音スタッフに適切な音像イメージを伝え、録音すべてにわたって責任を負っています。このシリーズでは、ドイツ・グラモフォン、デッカ、フィリップス、マーキュリーの各レーベルから、伝説的な名プロデューサーの名録音を集成しました。

《ジョン・カルショウの名録音》
《指環》全曲録音をレコード史上初めて完成させた――ジョン・カルショウの名録音
ジョン・カルショウ(1924−1980)は《ニーベルングの指環》全曲録音をレコード史上初めて完成した、デッカの名プロデユーサーです。ショルティ指揮の画期的なこの全曲盤は、数年前に世界中の音楽ファンから「20世紀の名録音」の第1位に選ばれるという栄誉に浴しました。彼がプロデュースした数々の録音のなかから、ショルティをはじめカラヤンやバーンスタインの名演奏を厳選したアルバムです。

ワーグナー:楽劇《ラインの黄金》から〈虹の架け橋〜神々のヴァルハルへの入城〉/ワーグナー:楽劇《神々の黄昏》から〈ジークフリートの葬送行進曲〉/ヴェルディ:歌劇《アイーダ》から〈凱旋の合唱〜凱旋行進曲〉/マーラー:《大地の歌から》 〈青春について〉/グリンカ:歌劇《ルスランとリュドミラ》序曲/ベートーヴェン:交響曲第7番から 第4楽章/マーラー:交響曲 第1番《巨人》から 第1楽章

サー・ゲオルグ・ショルティ指揮:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、ロンドン交響楽団、ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、ジェームズ・キング(テノール)レナード・バーンスタイン指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1959年‐1976年(デッカ)

《オットー・ゲルデスの名録音》
自らも指揮者として活躍した音楽家――オットー・ゲルデスの名録音
オットー・ゲルデス(1920−)はドイツ・グラモフォンの名プロデューサーで、カラヤン指揮のベートーヴェン交響曲全集をはじめ、数多くの名録音を生み出しました。彼はまた指揮者としても活躍し、ワーグナーの歌劇《タンホイザー》全曲盤は指揮者ゲルデスの代表的な録音です。このアルバムにはカラヤンとベルリン・フィルハーモニーの演奏をメインに、ケンプの名演やヴンダーリヒの名唱を収録しています。

ワーグナー:楽劇《ラインの黄金》から 前奏/ワーグナー:楽劇《ワルキューレ》から〈冬の嵐は過ぎ去り君こそは春〉/ベートーヴェン:交響曲 第6番《田園》から第1楽章/ブラームス:交響曲 第1番から 第1楽章/ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第23番《熱情》から 第1楽章/ブラームス:ハンガリー舞曲 第5番・第6番/シューベルト:歌曲集《美しき水車小屋の娘》から〈小川の子守歌〉

ヴィルヘルム・ケンプ(ピアノ)、フリッツ・ヴンダーリヒ(テノール)、フリードリヒ・ギーゼン(ピアノ)、ジョン・ヴィッカース(テノール)、ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
録音:1963年‐1968年(DG)

《エリック・スミスの名録音》
内田光子が「真に偉大なプロデューサー」と語った――エリック・スミスの名録音
エリック・スミス(1931−2004)は、デッカとフィリップスで35年間にわたって活躍し、数々の名盤を世に送り出しました。名指揮者ハンス・シュミット=イッセルシュテットを父に持つ彼は、モーツァルト研究など音楽学者としての活動でも著名な存在でした。このディスクには、彼がプロデュースしたアシュケナージやバーンスタインの名演奏を9曲収録しています。

ラフマニノフ:ピアノ協奏曲 第2番から 第1楽章/ショパン:スケルツォ 第2番/ハチャトゥリアン:剣の舞/モーツァルト:ピアノ協奏曲第15番から 第1楽章、交響曲 第36番《リンツ》から 第1楽章/ブラームス:ハンガリー舞曲第1番・第5番・第6番/モーツァルト:ピアノ・ソナタ 第11番《トルコ行進曲付》から第3楽章

ヴラディーミル・アシュケナージ(ピアノ)キリル・コンドラシン指揮モスクワ・フィルハーモニー管弦楽団、アラム・ハチャトゥリアン指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、レナード・バーンスタイン(ピアノと指揮) ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、フリッツ・ライナー指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、内田光子(ピアノ)
録音:1961年‐1984年

《フォルカー・シュトラウスの名録音》
フィリップスのサウンド・ポリシーを確立した――フォルカー・シュトラウスの名録音
フォルカー・シュトラウス(1936−2002)は1960年から96年まで、フィリップス・クラシックスのプロデューサーを務めました。彼が確立したと伝えられるフィリップス独特の気品のある落ち着いた音質は、音楽ファンに好評をもって迎えられ、このレーベルは大きな飛躍を遂げることになったのです。このアルバムには彼がプロデュースした、ハイティンク、ヘブラー、アラウなどの演奏の聴きどころを収録しています。

ブルックナー:交響曲 第8番から 第1楽章/ショパン:ピアノ協奏曲 第1番から第2楽章/ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲 第7番から 第3楽章/モーツァルト:ピアノ協奏曲第20番から 第2楽章

ベルナルト・ハイティンク指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、イングリット・ヘブラー(ピアノ)、クラウディオ・アラウ(ピアノ)エリアフ・インバル指揮ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団、ボザール・トリオ、イングリット・ヘブラー(ピアノ)アルチェオ・ガリエラ指揮ロンドン交響楽団
録音:1966年‐1995年(フィリップス)

《ウィルマ・コザートの名録音》
"リヴィング・プレゼンス"シリーズの生みの親――ウィルマ・コザートの名録音
ウィルマ・コザートはマーキュリー・レコードで活躍した女流プロデューサー。1950年に入社した彼女が次々に制作したLPは、音質の素晴らしさでセンセーショナルな話題を呼びました。"リヴィング・プレゼンス"と名付けられたシリーズや、35ミリのマグネティック・フィルムを導入した録音は、今日でも全く色褪せない新鮮さを保っています。このディスクにはドラティやシュタルケルによる名録音を6曲収録しました。

ストラヴィンスキー:バレエ《火の鳥》から 序奏/ドヴォルザーク:チェロ協奏曲から第1楽章/ワーグナー:楽劇《パルジファル》から 〈聖金曜日の音楽〉/グローフェ:組曲《グランド・キャニオン》から〈山道を行く〉/ショパン:ピアノ協奏曲 第1番から 第1楽章/バルトーク:管弦楽のための協奏曲から〈対の遊び〉

アンタル・ドラティ指揮ロンドン交響楽団、ヤーノシュ・シュタルケル(チェロ)、ハワード・ハンソン指揮イーストマン=ロチェスター管弦楽団、ジーナ・バッカウアー(ピアノ)
録音:1959年‐1964年(フィリップス)
※表示のポイント倍率は、
ブロンズ・ゴールド・プラチナステージの場合です。

featured item

ジョン・カルショウの名録音 John Culshaw

CD

ジョン・カルショウの名録音 John Culshaw

価格(税込) : ¥2,096
会員価格(税込) : ¥1,928

発売日:2004年11月26日

  • 販売終了

%%header%%閉じる

%%message%%

名プロデューサーの名録音

名ホール&名録音会場の名録音