エドゥアルド・パニアグワ／聖母マリアのカンティガ集

2013年8月19日 (月)

アルフォンソ10世編纂
聖母マリアのカンティガ集
エドゥアルド・パニアグワ＆
ムジカ・アンティグワ

グレゴリオ・パニアグワの弟、エドゥアルド・パニアグワ（右の写真、左端の人物）は、奔放な兄とは異なり、真摯な音楽家として知られています。
　このアルバムは、エドゥアルド・パニアグワが、「カンティガ（頌歌）」を演奏するために1994年に結成したアンサンブル、「ムジカ・アンティグワ」の代表作で、中世スペイン、カスティーリャの賢王として名高いアルフォンソ10世が編纂した『聖母マリアのカンティガ集』を、雰囲気豊かに描きあげています。
　キリスト教勢力とイスラム教勢力が覇権を競ったレコンキスタの時代、両文化は音楽や絵画の世界にも大きな影響を与えていたようで、ここでもアラブ的な要素が独特の味わいに繋がっています。
　内容は、聖母マリアの生涯をたどるという民衆の素朴な信仰の歌ですが、場面に応じて、ときに美しくときに勇ましい音楽が響き渡ります。使用された楽器も実に様々で、素朴な頌歌と鮮やかに絡み合う多彩なサウンドが、カンティガの音楽を生き生きしたものとして現代に伝えてくれるかのようです。（ＨＭＶ）

【収録情報】
アルフォンソ10世（賢王）編纂：『聖母マリアのカンティガ集』より
・第257, 324, 375, 282, 330, 413, 212, 100, 410, 80, 415, 322, 221, 344, 122, 227, 120, 323, 99, 137, 268, 180, 384, 188, 292, 158, 376, 288, 79, 354, 207,72, 388, 76, 418, 259, 216, 47番

　ムジカ・アンティグワ
　エドゥアルド・パニアグワ（指揮）

　録音時期：1996年6月
　録音場所：スペイン、バリャドリッド、聖エスピーナ修道院
　録音方式：ステレオ（デジタル／セッション）