CD

Sym, 1, : Munch / Paris.o

Brahms (1833-1897)

User Review :4.0

Item Details

Genre
:
Catalogue Number
:
TOCE59012
Number of Discs
:
1
Label
:
Format
:
CD

Product Description

ミュンシュ&パリ管/ブラームス:交響曲第1番

数あるブラームス第1番のディスクの中でも、最も迫力に満ちた演奏として知られる名盤。そのテンションの高さは、ミュンシュという指揮者のパーソナリティと、それに心から賛同し、全員一丸となって演奏するオーケストラのパフォーマンスがあって初めて実現したと言えるもので、このエネルギー・レヴェルの高さがもたらす稀有な高揚感、陶酔的な感覚にはやはり特別な魅力が備わっています。
 もちろん劇的な部分だけが凄いのではありません。中間2楽章での柔和な美しさを湛えた色彩豊かな演奏には、その前年までパリ音楽院管弦楽団メンバーとして活躍していた名手たちの腕前が如実に反映されています。
 そもそもパリ管弦楽団は、1967年に当時の文化大臣で作家でもあったアンドレ・マルローと、音楽局長で作曲家のマルセル・ランドウスキの要請によって、名門パリ音楽院管弦楽団を発展的に解消して再編成されたもので、首席指揮者にシャルル・ミュンシュが迎えられ、フランスを代表するオーケストラとして華々しい活躍を始めたばかりでした。最初の演奏会は1967年11月14日で、『幻想交響曲』と『海』などが演奏され、翌年4月にはソ連ツアー、その半年後には北米ツアーを敢行、しかし激務がたたったのか、77歳のミュンシュはツアー先のヴァーモント州、リッチモンドで心臓発作を起こして急逝してしまいます。
 シャルル・ミュンシュ(ミュンヒ)[1891-1968]は、19世紀末にはまだドイツ領だったストラスブール(シュトラスブルク)に、アルベルト・シュヴァイツァーの遠縁というドイツ系の家系に生まれ、生地のストラスブール音楽院でヴァイオリン演奏や作曲を学びます。その後、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団のコンサートマスターとなり、フルトヴェングラーやワルターのもとで演奏するうちにその資質を認められ、指揮の勉強をするようになったというという経歴の持ち主。
 その長い指揮棒をダイナミックに振りまわす独特の指揮スタイルは、楽員を鼓舞する力に長けており、ベルリオーズブラームスベートーヴェンの作品などで、情熱たぎるパフォーマンスを実現することに成功していました。
 当アルバムに収録されているパリ管弦楽団とのブラームス第1番は、そうした演奏の代表格ともいえる存在で、同じ頃に収録された幻想交響曲ラヴェルオネゲルと共にパリ管弦楽団との価値ある重要な記録となっています。
 なお、この国内盤のリリースにあたって、EMIのGreat Recordings of the Centuryシリーズでおなじみの、“ART(アビー・ロード・テクノロジーの略)”リマスタリングが、英国のアビーロード・スタジオで施されているということです。
 ちなみに海外盤はかなり以前に廃盤になっており、現在はリリースされておりません。

ブラームス:交響曲第1番ハ短調 作品68 [47:58]
 第1楽章 Un poco sostenuto-Allegro [14:43](呈示部反復無し)
 第2楽章 Andante sostenuto [09:51]
 第3楽章 Un poco allegretto e grazioso [05:07]
 第4楽章 Adagio-Piu andante-Allegro non troppo [18:17]
  パリ管弦楽団
  シャルル・ミュンシュ(指揮)

   録音時期:1968年1月8,12日(ステレオ)
   録音場所:パリ、サル・ワグラム
    プロデューサー:ルネ・シャラン
    エンジニア:ポール・ヴァヴァスュール

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すみません。いい歳して涙してしまいました...

投稿日:2023/01/13 (金)

すみません。いい歳して涙してしまいました。どう表現したら良いのか言葉が見つかりません。この演奏を聴くことができたことに、ただただ感謝。

jin さん | 長野県 | 不明

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総合的に見ればこの演奏がこの曲のナンバー...

投稿日:2022/09/24 (土)

総合的に見ればこの演奏がこの曲のナンバーワンじゃないだろうなあという気がします。一方で、個人的にこの演奏が一番好きなのは、良い意味で演奏に「力み」が感じられるからです。 そもそもこの曲、ブラームスがベートーヴェンを意識しすぎるあまり、作曲に20年以上かかったという逸話があり、作曲家からして力みまくってたわけですよ。そこに持ってきてフランスのオケにドイツらしい重厚な音を出させているもんだから、余計にゴリゴリした表現になるわけです。 しかしながら、力んだ作曲に力んだ演奏が加われば、「そういう表現」として受け入れることも可能。曲そのものの魅力は別の演奏で楽しみつつ、この曲の成り立ちに思いをはせながら、肩がこるような思いをしつつ聴くのが自分は好きです。 ところで【エステ荘の噴水】さん、貴殿の過去レビュー、ちゃんと残ってますぜ。よく削除されていると書かれていますが、ほかの投稿が重なってレビューが「Next Page」に繰り越されてるんですよ。

dam さん | unknown | 不明

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名演として有名な録音。初めて聴いたが、特...

投稿日:2022/06/12 (日)

名演として有名な録音。初めて聴いたが、特に最終楽章の熱気と迫力はすさまじく、確かに引き込まれる。昔の録音なのでそんなに音は良い訳ではないし、オーケストラの完成度も抜群というわけではないが、ブラームスが好きな人であれば一度は聴いてみる価値はある。

saitaman さん | 埼玉県 | 不明

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