近代英国のヴィオラを伴う室内楽作品集　ユエ・ユー、アンソニー・ヒューイット、ジェフリー・アームストロング

近代英国のヴィオラを伴う室内楽作品集

ロンドン出身のヨーク・ボーエン[1884-1961]は王立音楽アカデミーで学び、後に教職に就いた作曲家。自身はホルンとヴィオラを演奏、ヴァイオリンよりもヴィオラの音色を好んだとされています。ライオネス・ターティスの名技に触発され、彼のためにいくつかの作品を書くとともに伴奏者としても活躍しました。アルバムに収録されている力強い楽想を持つ『ヴィオラとピアノのための狂詩曲』は彼のもっとも重要な作品のひとつとみなされています。
　グスターヴ・ホルストを父にもつイモージェン・ホルスト[1907-1984]は、主として父の作品の編曲者として知られていますが、ブリテンの協力者としても活躍、1956年からはオールドバラ音楽祭の芸術監督を務めたことでも知られています。『4つのやさしい小品』と『ヴィオラとピアノのための二重奏曲』では彼女の作曲家としての才能が発揮されています。
　ベンジャミン・ブリテン[1913-1976]の『ワルツ』は本来ヴァイオリンのための作品ですが、ここではヴィオラ版が演奏されています。20代の作曲家によるウィンナ・ワルツへの辛辣なパロディです。
　ヴィオラを演奏するユエ・ユーは2022年の「CLASSIC FMライジングスター」のひとりに選ばれた奏者。数多くのコンクール入賞歴を持ち、現在はザルツブルク・モーツァルテウム大学で更なる研鑽を積んでいます。（輸入元情報）

【収録情報】
ボーエン：
1. C線上のメロディOp.51-2（c.1918）
2. 演奏会用アレグロ Op.21-2（1906）〜ヴィオラとピアノ版

I.ホルスト：
3. 4つのやさしい小品（1935）

ブリテン：
4. ヴァイオリンとピアノのための組曲 Op.6（1934-35）〜第5曲『ワルツ』〜ヴィオラとピアノ版

ボーエン：
5. ヴァイオリンとヴィオラのための3つの二重奏曲（1940年代後期）
6. ロマンス イ長調 Op.21-1〜ヴィオラとピアノ版

I.ホルスト：
7. ヴィオラとピアノのための二重奏曲

ボーエン：
8. ロマンス 変ニ長調（1900 rev.1904）〜ヴィオラとピアノ版
9. G線上のメロディ Op.47（c.1917）〜ヴィオラとピアノ版
10. ヴィオラとピアノのための狂詩曲ト短調 Op.149（1955）

　ユエ・ユー（ヴィオラ）
　アンソニー・ヒューイット（ピアノ：1-4,6-10）
　ジェフリー・アームストロング（ヴァイオリン：5）

　録音時期：2019年9月9-11日
　録音場所：Bradshaw Hall, Royal Birmingham Conservatoire, England, UK
　録音方式：ステレオ（デジタル／セッション）