ステージへの恐怖を歌った「STAGE FRIGHT」、この曲のリード・ボーカルだったリック・ダンコは、みなさんが言ってるようにかなり昔に亡くなってしまいました。ソロで来日した時のコンサートに行って感激した私は、弾むような声で嬉しそうに歌っていた彼を今でも思い出します。このアルバム自体は余り評判が良くないけど、やはり「STAGE FRIGHT」はいいね。

ザ・バンドとの出会いは、このアルバムが初めてだった。確かに、こいつらのテクとハートは只者じゃない！どの曲も背筋がぞくぞくするような緊迫感に満ちている。ボーナス・トラックもいいのだが、ここはオリジナルの部分だけ聞いた方がいいと思う。そうでないと初めて聞いたときの感激が薄れる。ボートラも凄いんだけどね。

自分の居場所が無いと嘆いていたリチャード・マニュエルをレヴォン・ヘルムが励まそうと、自らのルーツを辿るために作ったアルバムだそうな。Ｍ�Bでのマニュエルの深く味わいのある歌声には胸が締め付けられる思いです。変化球のような作品ですが、背景を考えるとしみじみと感じられますよ。

この作品あたりから、感傷家のリチャード・マニュエルの元気が無くなってしまったんだよね。曲が書けなくなったのか、書いてもロビーにダメ出しされたのか分からんけど。見かけよりずっと繊細な彼は、酒とドラッグにはまっていく…　それだけに、ヴァン・モリソンとのデュエットは切なく響いてならない。内容は文句無いけど、ロビーの力関係が顕著になってきたと思うと、あまり好きになれないかなぁ。

アタマに来た。中身は「ロック・オブ・エイジズ」から11曲抜粋しただけの代物。これって詐欺じゃないの？　くっそー。だまされた（泣）。

民謡を聴いて嫌みな日本人を思い出す人はいないはず（いるかも知れないかな？）かの日本のﾊﾞﾝﾄﾞ、めんたんぴんは自身のｱﾙﾊﾞﾑﾀｲﾄﾙに音謡 と言う粋なﾀｲﾄﾙを付けたた、正にこのｱﾙﾊﾞﾑも音謡なのである。無国籍音楽であってもその無国籍音楽が国籍を持ってしまうのです、貴方がﾋﾞｰﾄﾙｽﾞを好きなら、その祖国ｲｷﾞﾘｽにも多少は興味が沸くでしょう、音楽は国を表しても何ら不都合は無い、しかもｻﾞﾊﾞﾝﾄﾞは ｶﾅﾀﾞ出身が大半ですね。

1stや2ndの頃は、全員が曲作りに参加していたり、人間関係も良かったらしいけど、「LAST WALTZ」の頃には最悪になっていたそうな（特にロビーとレヴォン）。その後私が一番大好きだったリチャードは自殺し、リック・ダンコも病気で他界。レヴォンもすっかり衰えてしまった今を見るにつけ、世の移ろいは無常だなと思う。とにかくこの頃の彼らは最高でした。確かに金に目が眩んだロビーが諸悪の根源かなぁ…

彼らは、ベスト盤で聞くようなバンドじゃないですよ。何か特別なお宝曲でもあれば別ですが。ところで、ジャケの写真でベンチからはみ出しているのは、まさか今は亡きリチャード・マニュエルとリック・ダンコではないでしょうね!?

南部音楽の、日本人にはちょっとへんてこに聞こえるリズムが楽しい。繰り返し聞きたくなる音楽。

絶対リマスター盤で！古いCDは音がこもって隣の部屋で鳴ってるようだ。中身はすばらしい！！