近藤健児
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1962年、愛知県生まれ。中京大学経済学部教授。専攻は国際経済学
『クラシック偽作・疑作大全』より
投稿日:2011/09/18
本書は、いわゆる我が国でクラシックの本場と目されていたり、多くの作曲家が聴かれているドイツ、オーストリア、イタリア、フランス、イギリス、ロシア等…ではない国々から、どんな作曲家が輩出されどんな作品を残したのか、という多くのクラシック音楽愛好家が一度は考えながらもその途方もない広大さに登るのを逡巡し立ち止まってしまった高峰に挑んだシリーズの第2作である。 今回はポーランドなど中欧・東欧が中心となっており(ただしチェコとハンガリーは中心国として除外)、取り上げられた作曲家は70人近くに及んでいる。 本書の素晴らしさは、録音で聴けるものを中心に書かれている点で(これは著者が自分の耳で聞いて確かめるという基本姿勢の現れと思われるが)読者である我々も書内で紹介されたCDを入手し実際に聴くことにより、字面を追ったり文献を頭で理解するのではなく、その音楽のもたらす感動を得ることが出来るのである。 有名作曲家の作品を聴くばかりの日々にやや飽いてきた方、未知の作曲家の作品との出会いを求める方々に是非ともお勧めしたい一冊である。
最中 さん
投稿日:2011/07/14
かつて、こういう仕事は片山杜秀氏の専売特許だったが(北欧の「ドーナツ文化圏」という言葉は彼から教えてもらった)、どういうわけか氏がこの種の仕事からフェードアウトしてしまって久しい現在、認知度の低さに反比例するように、べら棒に面白い音楽を知る手段として、最適な一冊だと思う。私も、十年近く前大手輸入CDショップで働いていた頃、系列店全店で全くオーダーを出さなかったディスクを自分用に1枚だけ発注して、かなり珍しい音源をいくつも手に入れたが、それでも本書に教えられたことは数多い。尤も、イベリア圏やベネルクス圏は興味の対象外であったのではあるが、本書を読んで聴いてみようと思ったものも少なくない。私がショップ店員をしていた頃には考えられなかった事だが、21世紀も十年以上が経過し、世界のあらゆる地域からディスクを自分自身で購入できるようになった今、本書(本シリーズ)は超個人向けのディスク・ライブラリ構築にまたとないツールになるはずだ。第2弾として「中・東欧篇」も6月に発売されており、第3弾、第4弾と続編で北欧、南米、中央アジア、シベリア、アフリカなどの音楽が紹介されることを大いに期待したい。
MISPRISIONER さん |40代
投稿日:2007/10/15
2006年12月に出版された名著「クラシックCD異稿・編曲のたのしみ」の続刊。 今回は複数の専門家による合同執筆形式であるが、各章のスタイルは前刊と同じ、各著者は様々かつ希少な情報を丹念に拾い集め整理するとともに、自ら多くのCDを収集しその内容を実際に確認しており大変な労作と言える。 本書は(前刊と併せて)異稿・編曲CDを体系的に網羅した、ほとんど唯一にして最高の文献資料であり、異稿・編曲愛好者にとって必携必読書であることは論を待たない。 しかし、今まで異稿・編曲にさほど馴染みがなかった方々も是非一度手に取
最中 さん
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ありがとうございました
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