白い巨塔 第2巻 新潮文庫

山崎豊子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784101104348
ISBN 10 : 4101104344
フォーマット
出版社
発行年月
2002年11月
日本
追加情報
:
16cm,403p

商品説明

癌の検査・手術、泥沼の教授選、誤診裁判などを綿密にとらえ、尊厳であるべき医学界に渦巻く人間の欲望と打算を迫真の筆に描く。

<山崎豊子>1924(大正13)年、大阪市生れ。京都女子大国文科卒。毎日新聞社学芸部に勤務。当時、学芸部副部長であった井上靖のもとで記者としての訓練を受ける。勤務のかたわら小説を書きはじめ、1957(昭和32)年『暖簾』を刊行。翌年、『花のれん』により直木賞を受賞。新聞社を退社して作家生活に入る。1963年より連載をはじめた『白い巨塔』は鋭い社会性で話題を呼んだ。『不毛地帯』『二つの祖国』『大地の子』の戦争3部作の後、大作『沈まぬ太陽』を発表。1991(平成3)年、菊池寛賞受賞。

内容詳細

現教授の東は、学会のボスから学外候補の推薦をうけ財前にぶつける。政界まがいの生臭い多数派工作のすえ、かろうじて勝利した財前に、国際学会から招聘状が届く。栄光に満ち多忙をきわめる日々のなかで財前は、同僚の第一内科助教授・里見脩二から相談された患者の早期噴門癌を発見し、見事に手術を成功させる。だが、財前がドイツに出発する日、その患者は呼吸困難に陥っていた。

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ヴェルナーの日記 さん

    プラトンだったと思うが、医者という職業について述べた作品に”医術は学問か、否か”という問いかけがある。プラトン自身は”医術は技術であり、腕の良し悪しで優れた医者か、否かが決まる。よって医術は職人と同じで学問とはなりえない”という結論を出した。その観点からいえば財前は純粋に医者といえる。しかし、里見や大河内は医術は学問であり、常に高みを目指す精神は必要で、それと共に人間性の向上も求めるという姿勢を貫く。”医学は技術か、学問か?”この問い掛けは、財前と里見の生き方そのものに投影される。

  • 優希 さん

    教授選挙戦が描かれていきますが、皆の黒さに驚かされます。教授になるということがそれだけ大きな権威につながるのだと思わされました。何とか教授選に勝利した財前の性格が変わったように憎らしく見えたのは何故でしょうか。そこが見どころと言えるのかもしれませんね。剥き出しにされた財前の欲望や、国際学会出発の日に患者の容体が急変するなど、これからどうなるのか目が離せません。大変なことが起きそうな予感だけはします。

  • 抹茶モナカ さん

    教授選挙では、それに関わる多くの人の思惑で、最終局面まで泥沼化。僅差で教授の座を射止めた財前は、横暴になり、診察も経験のみに則ったものに。財前が手術した患者が死にかけている中、財前は外遊に出る。里見助教授との対立の構図が、描かれ始めて、ワクワク。財前がイヤな奴になった。僕は、この小説の登場人物の中では、柳原医師に一番近いかな。

  • のっち♬ さん

    「投票の機密、自由などはないわけじゃありませんか」—金vs権力という政界まがいな教授選の結果が出る瞬間は序盤の山場だろう。里見の助言も一蹴して患者より学会を優先する財前、対照的な二人が本格的に絡むここからがいよいよ本題と言える。欲に取り憑かれつつ病弱な母を思いやる財前の挿話も印象的。娯楽要素と社会派要素双方のバランスもさることながら、登場人物たちの価値観の相違や思惑の交錯、社会的責任の問いかけに医療現場に留まらない普遍性がある点も本作の大きな魅力。「残酷な、そして滑稽な人間喜劇」は更に広がり激しく渦巻く。

  • miyumiyu さん

    再読。権力欲にまみれた教授選が終わり、いよいよ傲慢で横柄になっていく財前。片や、検査に検査を重ねて正しい診断に導く誠実な里見。里見への思慕が抑えられない佐枝子。そして、傲慢さ故に取り返しのつかない誤診をしたまま外遊でドイツに旅立つ。再読でも目が離せない。さらにノンストップの3巻へ!

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人物・団体紹介

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山崎豊子

大正13(1924)年、大阪市生まれ。昭和33(1958)年、『花のれん』で直木賞受賞。平成3(1991)年菊池寛賞、21(2009)『運命の人』で毎日出版文化賞特別賞を受賞。25(2013)年、逝去

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